映画「マンチェスター・バイ・ザ・シー」

第89回アカデミー賞において、ケネス・ロナーガン監督が脚本賞を、ケイシー・アフレックが主演男優賞を受賞した作品

ケネス・ロナーガン監督は、脚本家としての仕事が多く、この映画が長編2作目の作品となる。

ベン・アフレックの実の弟であるケイシー・アフレックは、ジェシー・ジェームズの暗殺でアカデミー助演男優賞にノミネートされた実績を持ち、ベン・アフレックが監督した映画「アルゴ」でアカデミー作品賞を受賞しており、兄弟でアカデミー受賞歴を持ったことになる。

なお、最初の段階では、プロデューサーでもあるマット・デイモンが主人公を演じる予定だった。

映画のタイトルでもあるマサチューセッツ州のマンチェスター・バイ・ザ・シーで撮影されており、景色のいい浜辺や景勝地などを背景に、過疎化がすすむ町を全面に押し出している

主人公リー・チャンドラーは、映画の中でほとんど表情を変えず、死んだ兄の息子ジョー・チャンドラーの後見人をすることになる。

それは、リーにとっては、やりたくない事なのだけど、甥を見捨てることも出来ない。

彼にとってこの田舎町そのものが忘れたい存在であり、もう誰とも関わりを持ちたくないと思っていたのだけど、甥を養うために、町に戻ることになってしまう。

現在進行の中に、時々映し出される過去のフラッシュバックに、リーにとって堪え難い事件が明らかになった時、リーに対する観客の目はまったく変わってしまう脚本に唸らずにいられない。

こうした演技を、ほとんど表情を変えないで演じているケイシー・アフレックは凄い。

映画の中に、止めた車を探すために、道路を往復するシーンが出てくるけど、日常にある意味の無い行動をエピソードとして加え、映画全体を通じて意味のあるシーンでなければならないといった固定観念も打ち破っており、スローテンポギリギリの演出で制作されている点も凄いと思った。

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