FRAGILE STATE

TPPがもたらす最大の特徴というなら、単位化の時代、国民国家から管理政府とその及ぶテリトリーへの変容などとなろうが、流通がビザ・ウェーバー化されることの波動による、FRAGILE STATE───弱体性国家が顕になってくることが、それに耐えれないシステムを保持する当該諸国家にとっては動揺の振幅は大きいもになるであるかと批注(おも)う。この顕になってゆくだろう、ゆかざるを得ない弱体さをどう強化してゆくかという国民国家の手法それ自体が、TPPの意図とは障碍となるものであるから、意識を全面的に検められないシステムは、体制を闇雲に強化しようとする無知の方角を歩いてゆき、その中途で瓦解する。

世界はいま国民国家を護るべきなのかそれとも委ねるべきなのかの最終試験場にそれぞれがさしかかっており、欧州でもカナダでも動きは出始めている。

For countries, fragility has five principal sources: a centralized governing system, an undiversified economy, excessive debt and leverage, a lack of political variability, and no history of surviving past shocks. Applying these criteria, the world map looks a lot different. Disorderly regimes come out as safer bets than commonly thought―and seemingly placid states turn out to be ticking time bombs.

今年一月の我が国外交専門誌には上のような弱体国家の五つの試験紙を用いて説明している。私からすれば一般論的すぎ、それでいて各国の成り立ち形成のされ方に、すべてを単純理念普遍しようと考えるのみのネオリベの万年青二才のそれらが素直すぎるほどの始終だったが、それは大問題であるとして、先ずはそれでも勉強している真面目な学生が書いたものとして、私のお話したナショナル・キャラクターの過渡期的分析についての提出レポートとして読む。

その上でレポートの弱体国家の五つの試験紙に日本がどれも当てはまる───確実に、より見事なまでほどにくっきりと当てはまることを識別できる。

先ず日本政府自体が国民国家の日本として乗り切ろうという意識の切り替えができていないことが、弱体国家そのものだということをもたらし動揺するはずだ。国民国家からの変容でいうなら、政府自身が管理政府とその及ぶテリトリーへ移行することがなにより初歩的手続きにならなければいけない。究極的には現行のような行政府は必要ないという意識改革だ。つまりmobile communicationsの通話料金を安くしろという命令を下す行政府は必要ないし、TPPの目的とは真逆の障碍と言ってよい。

弱体国家の五つの試験紙には「北」が日本より弱体国家ではないと結果が出る。これも皮肉な現勢の結果だろう。

政府は事務執行的な意味でのADMINISTRATOR化しなければならず、その管理範囲は限定されるものではなければ(これまでの大きい小さい政府とは違う概念なのだADMINISTRATORは)ならない。中央集中型のシステムと離別しなければならないことを、政府も議会もやらなければならないが、もたらす意味にまったく無知であるがゆえに現行の間接税を巡るドタバタ一つとって見ても、自治体への移管なぞ念頭にそもそもないことにも、単なる貿易協定の新しいヴァージョンぐらいにしか理解していないことが明々白々だ。山形市長選でも私摘したように、各自治体が、一私企業が政府を相手に訴訟し勝利する時代という意味は、中央集中のシステムを変更しなさいと要求されていることなのだ。それが単位の時代だと言っている。

国力を支える力がどれほどあるか。その力があるとすれば分散した単位に厚みをましていくことができるかできないか。福島のどこまでも続いてゆく袋の山の光景は疑問符を突きつけている。

私自身は自由貿易なぞ有り得ない者だと確信している一人であり、国民国家とその国境線は堅牢にあるべきものとして存立し続けなければならないと念っているが、そうではない道を日本が自ら率先して呑み下そうとするなら、率先して中央集中システムを捨てなければいけないはずだ。 間接税の徴税とその使途は自治体にすべて譲渡し、国庫分を納入して貰へばよく、その関節税の可変型税率も自治体によって可変であってしかるべきに始まる道を歩まなければ日本は弱体国家の指定を受けざるを得まい。

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