人工知能時代のそのあとに来るもの

私が最も尊敬する経営者・未来学者のひとりがオムロンの創業者 立石一真です。

1970年、彼が国際未来学会で発表したSINIC理論は、その完成度、内容、結果としての妥当性から見て、過去最も成功した未来予測の一つであり、それを経営者が行ったという世界的に稀有な例かと思います。

彼の予測では、今はまさに「最適化社会」の真っ最中です。それは見事に合致しています。

さらに重要なことは、これから「自律社会」「自然社会」という社会に繋がっていくことです。

機械学習とIoTの世界はわれわれに最適化をもたらします。そのうえで、われわれはヒトとしてどう自律的に生活をおこなうのか、さらにある種の「自然」状態にどのように移っていくのか、構想しなくてはいけません。

立石の理論はそのための大きなヒントをくれますが、我々は自分たちで構想をする必要があります。

「自律社会」までは比較的イメージがつくかと思いますが、自然社会に関しては、立石自身が論じたものも乏しく、イメージは希薄です。

これは我々の直感的理解ですが、「個」と「集団」の融解がキーワードではないかと思っています。個人と集団の間に境目がなくなり、個と集団の利益衝突が消滅する社会。一歩間違えれば、全体主義ですが、これをテクノロジーの力で最大限に人間的に行うのが、自然社会であり、新しいシステムの構想ではないかと思います。

自律社会、自然社会的なものの理解をもう少し深めつつ、社会への実装を考えていきたいと思っています。

株式会社IF 代表取締役 CEO
小塩篤史
www.i-f.co.jp
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AI magazine IF Intelligence Frontier

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