FacebookからMediumへ。

Mediumを始めてみようと思ったきっかけと理由

Takumi Inokuchi
8 min readFeb 7, 2017

近頃、頭の中にぼんやりある考えにじっくりと向き合う時間が取れていないなぁと思うようになりました。

FacebookのTwitter化(情報の消費と反応)

気がついたらFacebookを見ていた、なんてことないでしょうか?私はしょっちゅうあります。朝起きたとき、レンジでご飯を温めているとき、通勤電車に揺られているとき…。

最近では、Facebookでフォローしているニュースメディアや会社の同僚がシェアした記事を読む時間も多くなり、情報収集ツールとして活用するようになりました。そして、インプットした情報に対して、

  • タイムラインを流れてくる投稿やニュースに対する感想をシェアする。
  • 会社のメールアドレスに転送して、仕事に活用する。

程度のアウトプットをするのが精一杯でした。

このようにFacebookでは、情報を消費し、反応するという一連の行為があまりに短く、場当たり的なアウトプットになっている気がしたのです。まさに私の中ではFacebookがTwitter化しているのです。加えて、Facebookはクローズなネットワークのため、私の反応が外部の人の目に触れることも少ないのです。

図にするとこんな感じでしょうか。

アウトプットにかける時間が少なく、プライベートなネットワークに閉じた情報発信になっています。

自分自身との対話を発信する場を探して

しかし、このような情報の消費と反応を惰性で続けていると、全体を見渡しながら頭の中に知識として定着したり新しいアイデアを発想するための時間が取れないことに気がつきました。そこで、もう少し時間をかけて自分自身と対話をしながらじっくりアウトプットを生み出したいと思うようになりました。

さらに、できれば私と同じ興味を持つ人から直接フィードバックや共感を得たいとも考えていました。そこで、Facebookの外に飛び出して、ブログを始めてみようかなと考えていました。

そんなときに出会ったのがMediumでした。Mediumならもっと自分の時間をアウトプットのために使い、さらにまだ見ぬ世界中の人々に自分の考えを届けられるのではないか?と思えたのです。

Mediumでは、もっとアウトプットに時間をかけ、Facebookの外にいる人々に向けて考えを共有できるようになることを期待しています。

今回は、情報発信の初心者である私が、Mediumを始めてみようと思った理由についてまとめてみたいと思います。

理由1: すぐに始められそう

まずMediumに惹かれたのは「今すぐに始められる」という点です。Medium Japanこの記事には、Mediumの本質的な部分について以下のように説明しています。

本質にあるのは、簡単に書けることと、形になったストーリーやアイディアをその場でセットアップなしに(つまりブログを執筆するほどの労力が必要なしに)共有できる価値なのです。

当初は無料ブログや自作ブログも検討していたのですが、ブログそのもののデザインに自分の意識や時間が取られてしまうことを懸念していました。私の場合、現時点でマネタイズには興味がありませんし、ポートフォリオサイトを作りたいわけでもありませんでした。ただ単純に、自分の考えを外に発信しやすいプラットフォームを求めていたのです。

まさに今この記事を書きながら、Mediumが「自分の考えを言葉にする」という行為に真正面から向き合い、ユーザーができるだけその行為を「手間なく始められる」ようにシンプルなサービス設計を心がけていることを実感しています。製品のUXデザインに携わる者として、勉強になるところが多いです。

理由2. テーマを一つに絞らなくても良さそう

当初ブログを立ち上げようと考えていた時には、どんなテーマに統一するべきか迷っていました。そんな時、Mediumを紹介する記事の中で見つけたのがこの言葉でした。

書き手ではなく、アイディアそのものが価値である

この言葉を目にした時、私はハッとしました。読みたいテーマが決まっている読み手にとって大事なことは、記事に書かれている考えに対して共感できるかどうか、自分にとって何らかの示唆があるかどうかです。私がブログ全体に対してどんなテーマを設定しているかは、読み手には関係のないことです。

このことに気がついてから、自分にとっての情報配信に対する私の意識を変えたように感じています。当面は一つのストーリーを紡ぐことに集中するため、まずは以下のような流れでMediumを使ってみようと思っています。

  1. 思いついたテーマで記事を書く
  2. テーマに沿ったタグをつけて公開する。
  3. あるテーマの記事が増えてきたら、パブリケーションとしてまとめる。

理由3. 同じ興味関心を持つ人との出会いが多そう。

Facebookでは、これまでの出会いから生まれたプライベートなネットワークが中心で、中には私とは興味関心が異なる人もいるでしょう。そもそもユーザーはいつも自分のタイムラインを眺めており、自分の興味関心を検索して記事を探す、というタイプのプラットフォームではありません。

一方Mediumでは、ユーザーはまず初めにタグをフォローするところから始められます。この機能は、見ず知らずの人と私の記事を引き合わせるためにとても重要な役割を持ちます。あるテーマに興味がある人がタグで検索をし、私の記事に出会うというきっかけになるためです。

加えて、お互いのユーザーをフォローをしあうことで、自分のリアルなネットワークを超えて、同じ興味関心を持つ人と新たなネットワークを形成することができます。幸運なことに(Mediumにとっては不幸なことかもしれませんが)、私の友人の多くはまだMediumを始めていません。これは私にとってネットワークを拡げる良いチャンスでもあります。

理由4. 英語に触れる機会を増やせそう

仕事で海外向けの製品を手がけたり、海外出張で現地メンバーと一緒に仕事を進めた経験から、もっと英語でコミュニケーションを取りたいと思うようになりました。特に、英語で話したり書く時間を増やすことが大事だなと感じていました。ですが、友人の多くが日本人のFacebook上で英語の記事を書くことは、読み手の共感を阻んでしまうでしょう。

Mediumは、(私にとっては幸運なことに)ユーザーの多くが英語圏の方ですし、タイムラインを流れる記事の多くは英語の記事です。フォローやハイライトなどネットワークを作るきっかけとなる機能も充実しており、見知らぬ海外のユーザーと直接コミュニケーションをとりやすい環境にあります。

そこで、英語の勉強と実験を兼ねて日英の記事を作成し、同時に公開することにしました。記事を書くこと自体慣れていないのに加えて、サラサラと英文が書けるほど英語力があるわけでもないので、始めは公開までにものすごく時間がかかるでしょう(実際この記事も公開までに1週間以上かかりました…)。しかし、即時性が求められない、普遍的な内容に取り組みやすいのもMediumの特徴だと思うので、じっくり取り組もうかなと思っています。

まとめ

このように、「脈絡なく記事のテーマについて深く潜って考えをまとめていく」というスタイルで記事を書けて、「テーマに興味のある読み手との出会いが増えて」、「英語圏のユーザーの方とコミュニケーションを取りやすい」という特徴を持つMediumは、現時点では私にとってぴったりなプラットフォームです。

何より、これまでFacebookのタイムラインに流れてくる記事に一言添えてシェアするぐらいしか情報発信してこなかったビギナーライターの自分でも、「記事作成からネットワークづくりまで簡単に始められる」のがMediumの魅力です。

この記事が、私のように「タイムラインを流れてくる情報をただ消費するだけでなく、自分の中にある考えをストーリーにして共感してくれる誰かに届けてみたい」と感じている人の背中を少しでも押すことができれば嬉しいです。

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Takumi Inokuchi

UX Designer living in Tokyo, Japan / Hand-dripped coffee lover / Interested in learning English and human behavior