負い目

会社でショックなことがあった。

その事自体はもう3ヶ月くらい前のことなので、でも今もなおそのショックを引きずっているということは、自分はこんなにもあのことに大きなショックを受けてたんだなあなんて客観的に思ってしまうほど。でも、恥ずかしながらやっぱりその時のことを思い出すと今でもリアルにショックを受けてしまう。

聞く人によってはなんてことない話なんだと思う。そんなことでショック受ける私が悪いって言う人もいると思う。そんなことは私だって十分わかっていて、だからこんな些細なことさっさと忘れてしまえって毎日のように思うのだけど、喉に刺さった小骨のように今日もじくじくと私の心を抉るのだ。

なにがあったのかというと、いつものランチタイムに会社の人4人くらいで食事をしていた。話題は皆さんのお子さんの話。ランチタイムの話は8割方その話なので、それはいい。私は子はいないが、ただただ聞いているだけなら別になんとも思わない。

その日は1人の方のお子さんの話で、その子が思春期も後半くらいの年頃なんだけど恋人がいないって話だった。私は話半分でふんふんと相槌を打っていた。他人の子の恋愛事情なんて本音を言えばどうでもいいが、そこは大人として静かに聞いていた。

すると別の1人がこう言ったのだ。

「大丈夫よ、普通はみんなある程度の歳になったら結婚するんだから」

何が「普通」でいくつが「ある程度の歳」なのかは明示されなかったが、私がとうにその「ある程度の歳」を過ぎていることはみんなわかっていて、それでもなお私は独身だ。

私は「普通」じゃないのか。

別に普通じゃないことが悪いことなわけじゃない、それに例えば私の両親にこの話をしたらきっとその通りだって言うのだろうし、世の中にはそう考えている人がとても多いことも十分理解している。

ただ、それを職場という場所で、言葉にして聞いたのがすごくショックだった。

なぜ今もなおこのことがそんなにショックなのか考えてみると、もしかしたら、私自身が誰よりもそう思っているのかもしれないと思った。

誰よりもそう考えているからこそ、その「普通」の人生を歩んでいない自分にすごく負い目があって、だからそこをズバッと突かれたからショックだったのかもしれない。

強くなりたいと強く思う。

何を言われても笑っていられるように強くなりたいと心から思う。でも、今日もやはり喉の奥の小骨は取れずにジクジクしていて、自分はまだまだなんだと思い知らされるのである。

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