映像の訴求力(2018/08/31)

9月に自民党総裁選と沖縄県知事選が行われることを、皆さんはご存知か?
ひょっとして、後者のことは知らない方が多いかもしれないね。なにせ日本のテレビは沖縄県知事選を殆ど報道しないから。したとしてもチェリー・ピッキング、現政権に都合のいいようにしか報じないから。
石破茂が公開討論会を要求しているのに安倍晋三が外遊を理由に応じようとしないこととか、
玉城デニーが自由党の幹事長で、立憲民主、国民民主、社民、共産の各党からの支持を取りつけたにもかかわらず、渋谷区神南の日本放送協会は、社民・共産などの推薦を〜、としか報じないこととか、
体操協会のゴタゴタばかりを延々と流す、テレビしか観ないサイレントマジョリティの皆様がたはご存知あるまい。
おそろしいことに、日本のテレビ放送から、政治関連のニュースがほぼ駆逐されてしまっているのですよ。
安倍晋三が(マンガ「加治隆介の儀」を真似て)、桜島を背景に決意を表明したプロモーション画像以外は。
臨時ニュースよろしく緊急速報されたけど、まぁ甚だしき陳腐なプロモだった。
さて、唯一の対抗馬である石破茂。
私的には、彼のウルトラタカ派とも言える防衛論・改憲論にはとてもじゃないがついていけないが、それでも話の内容が空疎な安倍晋三よりか余程ましである。
ちゃんと日本語として成立しているし。
とりわけ私が唸ったのは、昨日8/31にリリースされた、以下の映像である。石破茂はなんと、<すべての都道府県を語る47本のメッセージ動画を配信>したのである。私も石破氏のサイト(下写真)で地元・熊本県の映像を観てみたのだが、

や、びっくりした。熊本のデータと県民性を詳細に把握していることに驚いた。「献血22年連続1位」なんて自分も知らなかったよ。
また、熊本のみならず、秋田出身の方が、
秋田の自慢すべきものが全て網羅され尽くされ驚嘆。ババヘラの果てまでも!これを見たら秋田の皆さんは喜ぶでしょう。とにかく研究し尽くされている。全都道府県のを見てみると、社会科の勉強にも役立つかもしれません。
兵庫出身の方も、
これらは流石に丁寧で大した仕事。幾つか馴染みの県を見てみた。是非、兵庫県の6分あたりから見てほしい。あの「反軍演説」と言われた斎藤隆夫代議士の話に及んでいる。
と言及している。あなたもぜひ自分の住む都道府県をクリックしてみるがいい。
(もっとも、ひと昔前の政治家は、地方の現状について、この程度の認識は当たり前だったと思う。今の政治家の教養が足りなさすぎるのだ)。
ご近所の爺さまや婆さまにも、「石破茂の地方創生」を見せてあげよう。きっとコロリと参ること請け合いである。
石破茂の話が長くなった。玉城デニーの話がしたい(なにせホラ、私はオザシンですから、自由党幹事長を応援しないわけにはいかないのです)。彼は29日、正式に沖縄選挙選への出馬を表明した。
また、玉城デニーは衆院議員であると同時に、FMコザでパーソナリティを務めるDJである。ビーチボーイズやスリップノットについても訥々と語れる、筋金入りのロック好きでもある。
沖縄の若い人たちの間から、デニーさんが沖縄県知事選に出てほしい、との声が自然と湧き上がったそうだけど、なるほどそのことがよく分かる。親しみ持てるパーソンだ。
そしてこちらも8/31、自らのTwitterで、決意表明の模様を画像で示した。
既に何人もの方が言及しているが、玉城デニーさんのメッセージ映像は、とても感じよく仕上がっている。清新で、センスがよく、しかもハートが熱い。訴求力がある画面。できれば選挙戦の最中にも逐次アップしてほしい。沖縄の様子が全国にもビビッドに伝わるように。
と、私はTwitterに感想を書いた。それほど嬉しく思ったのである。なぜなら、
私は以前、こんな記事をブログにしたためたことがある(2016年2月3日付)。
アメリカ合衆国の大統領予備選、民主党候補者バーニー・サンダースのキャンペーンコマーシャル。バツグンのセンス。なぜ日本の野党は、これに匹敵するクオリティのキャンペーンを打てないのだろう。
と書いてから2年あまりが経って、ようやく日本にも、センスある政治のプロモ映像が登場してきたな、と感慨深かった。
むろん画質はよくないし、編集も粗い。けれどもその粗さが、むしろプラスに感じる。臨場感あふれており、嘘っぼくないのだ。もちろんそれは、玉城デニーのキャラクターがかもしだすGood vibrationに依るところが大だけど。
とにかく、広告代理店の作った、金のニオイが臭うような、嘘くさいプロモーションはもうまっぴらだ。
テレビや新聞の政治面は、官邸の意向に逆らえない。政権に批判的な番組を作ったら最後、ディレクターもキャスターもすぐさま排除される(例:テレビ朝日『報道ステーション』)。お茶の間の薄型液晶テレビの画面に、誠実さが反映しない時代となった。
けれども、私たちにはインターネットがある。インターネットにアップされた動画を観ることもできるし、また、動画を作ってアップすることもできる。超管理社会に絶望するにはまだ早い。私たちはこんなメッセージがあるんだよ、と人づてに伝えることができる。情を報せる、すなわち情報だ。昨日2018/08/31、配信された二人の政治家の動画は、そのことをあらためて知らしめてくれる。映像の訴求力は、送る側の意思の反映であるという、当たり前の事実をーー
9/20自民党総裁選、9/30沖縄県知事選。それぞれの選択が決まるまで、目を離せそうにない。鰯 (Sardine) 2018/09/01
