パーキンソン病診断における血液検査の可能性について

パーキンソン病とは、体全体の司令塔となる脳からの命令が全身にうまく伝わらず、体が自由に動かなくなる指定難病だ。これは、脳での命令を伝達する、ドーパミンという物質が減少することで起きるといわれている。 主なパーキンソン病の運動症状としては、ふるえ(振戦)、筋強剛(筋固縮)、動作緩慢、姿勢保持障害などがとして挙げられる。


映画で取り扱われることもある疾患だ。最近観たものだとLove and Other Drugs(邦題:ラブ&ドラッグ)という映画が記憶に新しい。ただただアンハサウェイが綺麗で可愛いだけの映画じゃない😭❤️💕


日本でのパーキンソン病診断基準

1 パーキンソニズムがある。
2 脳CT又はMRIに特異的異常がない。
3 パーキンソニズムを起こす薬物・毒物への曝露がない。
4 抗パーキンソン病薬にてパーキンソニズムに改善がみられる。

また、Hohen & Yahr の重症度Ⅲ以上 かつ 生活機能障害度2度以上を対象としている。

( =軽~高度のパーキンソニズム。/ 日常生活に部分的、全面的介助を要すること。)

上記のように、現在はドーパミンの機能を促進する治療薬の効き目や、脳MRI画像でほかの疾患が見あたらないことなどが診断基準となっている。パーキンソン病とパーキンソン症候群、その他(National Parkinson Foundation参照)

これらの疾患を正しく区別することは、患者にとっては速やかに有効な治療法を得ることができるかどうかだけでなく、パーキンソン症候群は特定疾患の対象外であるため、厚労省の医療費公費補助を受けことができるか否かという問題も関わってくる。

これまで、各々の症状がパーキンソン病からくるものであるのか、パーキン症候群であるのかの鑑別は、以上の診断を基に日本では判定者の主観も伴った方法で行われてきていたと言わざるを得ないだろう。

しかし今回、米神経学会ジャーナルNfLにて、A biomarker for differential diagnosis of parkinsonian disorder. AAN.COM:Blood Test May Help Differentiate Parkinson’s from Similar Diseases

これまで患者の髄液検査にて行っていたパーキンソン病診断が、血液検査によって数値化される特異な蛋白質(神経蛋白質)によって行えるかもしれないという趣旨のらりが発表された。

日本では髄液検査が診断基準となってはいないが、腰椎穿刺は身体的、精神的苦痛、侵襲を大きく伴うものだ。

Rather than shoving a needle into your spine, doctors might now be able to test for Parkinson’s by drawing your blood instead.Pixabay, public domain

バイオマーカーの医師は現在、血液中で神経フィラメント軽鎖タンパク質と呼ばれているものを探しており、それは非定型パーキンソン病の人々により高いレベルで出現することがわかっている。

「神経蛋白は、神経細胞の成分であり、神経細胞が死ぬと血流と脊髄液で検出される」

この発見は、研究者がパーキンソン病の患者を含む500人以上の血液を試験した後、初期段階と後期の両方で病気を区別する際に行われたものである。

スウェーデンのルンド大学のOskar Hansson博士は、「パーキンソン病患者の血中の神経蛋白濃度の低下は、非定型パーキンソニズム障害の患者と比較して、神経線維の損傷が少ないためである」と語った。

また、 「これらの非典型的なパーキンソニズム(症候群)はまれですが、一般的にははるかに早く進行し、パーキンソン病よりも死の原因になる可能性が高いため、患者とその家族にとって最高のケアを受け、将来のニーズを計画することが重要です。」と述べている。