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アイデアと移動距離は比例する


“アイデアと移動距離は比例する” は一世を風靡したフランスの哲学者のジャック・デリダの言葉であるが(よくある誤解でこれを高城剛が最初に言ったという説もあるが私個人はデリダが先だと思う)、まさにその通りと実感することが多い。個人的には2013年は、神戸や東京、石巻、大船渡など国内だけではなくアメリカ(サンフランシスコ、LA、ラスベガス、オースティン、バークレー、シリコンバレー)、フィンランド、ドイツ、エストニア、ラトビア、リトアニア、台湾など世界各国を飛び回った一年だった。もともとふだんは田舎に住んでいるため仕事の打ち合わせなども東京などに出掛けることは多いのだが、国内にいるときでも月平均で約1,000km以上は車で移動している。

海外は仕事だけではなく、気になっているテクノロジーのコンファレンスなどには場所を問わず積極的に参加するようにしているので必然的に海外に行く機会も多い。また若い才能にあふれた学生にぜひ世界のトップクラスを感じてほしいため一緒に連れて行くことも多い。という話をすると必ず周りから「海外いいですね〜!」と言われることも多いのだけれど、実際は時差ぼけや、言葉の壁、習慣の違い、環境の違い、移動、国内と国外の仕事の二重の仕事をこなさなくてはいけない、食事の違い、愛する家族と離れて過ごさなくてはいけないことなど数多くのストレスがある(今まで数多く旅しているがいつもエコノミーでビジネスクラスに乗ったことは無い!)。

では、どうしてそれでも旅をするのか?ということだけど特に海外など全く文化も習慣も違うところにいるのは確かにストレスなのだけれど、予定調和ではない普段と違う環境に自分を敢えておくことによって何事にも無意識でよりフォーカスできる気がする。例えば、言葉が話せなければ何もできない子ども以下だし、ローカルルールを知らなければ治安が悪いところであれば死ぬかもしれない。普段何の不自由も無く注文できるレストランのメニューも注文さえできなく、どんなものが出てくるかも分からない。ただ、それは自分の知らなかったことを学べる貴重な機会でもあり、他の文化や習慣を学ぶだけではなく自分自身の文化やバックグランド、そして自分自身が何者であるかということを知る自己の探求の旅になるだろう。また多種多様な文化の越境者が、モノカルチャーな人に比べて引き出しの数が増えるのは言うまでもないだろう。

最後に自分自身が、世界中を旅をする中で何を知りたかったかはいまだに分からない。ただ今はヒートムーンの言葉を思い出すだけである。

“どんなに遠くまで旅しても、私は知りたかったことを学んだとは言えない。知りたかったことが何なのか、わからなかったのだから。ただ私は、知りたかったことが何かわからなかったということを確かに学んだのだ。” — ウィリアム・リースト・ヒートムーン

p.s. 個人的に旅で一番好きなのは、飛行機の中で誰にも邪魔されず好きな本を読んだり、窓を見ながら上空でぼんやり将来のことや壮大なビジョンを考えたりする時間が大好き。だから最近の機内でインターネットを使えるサービスには大反対!

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