Ayuna Fujitainただいまを言いたくて別れる私と卒プロの「別れ」はいつだろうか。着実にその時は近づいているのに、まだ曖昧さを含んだままだ。大学に最終成果物を提出した日、展覧会の最終日、あるいは、お世話になった人たちに成果物を手渡した瞬間かもしれない。Feb 20, 2023Feb 20, 2023
Ayuna Fujitainただいまを言いたくてふり返る大学3年を終えた春先、新型コロナウイルスの影響で経営難に陥った母の店の手伝いのために1年間の休学を決めた。就活を始めずに休学した私に、友人は「モラトリアム(症候群)だ」と言ったし、実際そうだったのかもしれない。母の店の手伝いは、やりくりすれば休学せずに並行できたと思う。手伝いとい…Jan 19, 2023Jan 19, 2023
Ayuna Fujitainただいまを言いたくてみせるワンピース製作の映像を他の人に見せたとき、なんとも言えない恥ずかしさでいっぱいになった。おかゆのことを知らない友人に見せたときは、その人の前でのふるまいと異なる私の姿を見られることへの恥ずかしさだったと思う。おかゆと共通の友人に見せたときは、「(おかゆと私が)2人のときはこんな感…Dec 20, 2022Dec 20, 2022
Ayuna Fujitainただいまを言いたくてつくる私は小さい頃、自称「発明家」だった。なかでもいちばんの大作は、2段ベッドの上段から手の届かないドア脇にある電気スイッチを押す装置だ。材料は主に紐と段ボールで、紐を引っ張ると重石のついた段ボールがスイッチを押す仕組みを考案した。完成してから数週間であっけなく壊れてしまい、何度か改良…Nov 20, 2022Nov 20, 2022
Ayuna Fujitainただいまを言いたくて考える9月下旬、夏休みもあと少しというときにふと思い立ち、私と同じく卒業プロジェクトに取り組んでいるさくらに会うため、北海道に行ってきた。さくらは「札幌の人々の生活史」をテーマにしていて、夏休みの約2ヶ月間、札幌に滞在していた。さくらが拠点としているすすきのの街を案内してもらい、行きつ…Oct 19, 2022Oct 19, 2022
Ayuna Fujitainただいまを言いたくて読む先日、竹倉史人著『土偶を読む 130年間解かれなかった縄文神話の謎』という本を読んだ。宇宙人説や妊娠した女性説などさまざまな説が唱えられてきた縄文時代の土偶について、それまでの説を覆す新説がまとめられた一冊だ。Sep 20, 2022Sep 20, 2022
Ayuna Fujitainただいまを言いたくて書く卒業プロジェクトを始めた今年の4月から、「卒プロノート」を書いている。「卒プロノート」とは研究日誌のようなもので、所属する研究会の先輩たちがそう呼んでいたことからきている。ノートには普段のささいな気づきや、定期的に進捗を報告するプレゼンテーションで伝えきれなかったことなどを書いて…Aug 20, 2022Aug 20, 2022
Ayuna Fujitainただいまを言いたくてきく普段の生活のなかで、視線が交わらないことによって一緒にいる人と無言でも大して気にならないときがある。たとえば、ドライブをしているとき。運転席と助手席に座って移り変わる景色を眺めながら、話したり話さなかったり、音楽を聴いたりする。2人で身体ごと同じ方を向いていて、かつ1人は運転とい…Jul 20, 2022Jul 20, 2022
Ayuna Fujitainただいまを言いたくて語る就職活動での面接は、自分のこれまでの人生を語ることが求められる場だった。幼少期から大学生活に至るまで、成し遂げたことや挫折の経験を面接官に伝える。私も含めほとんどの人は事前に自己分析をして、最も伝えたい経験がより魅力的に伝わるような語彙を身につけて面接に臨むと思う。しかし、練りに…Jun 19, 2022Jun 19, 2022
Ayuna Fujitainただいまを言いたくて触れる私が通っていた中学校には、生徒を叱るときに必ずと言っていいほど紙を折る先生がいた。「この前も言ったけど、授業中は関係ない物をしまって…」と、何度も口にしてきたであろう言葉を放ちながら、余ったワークシートを折り続けていた。先生を怒らせるのは毎回のようにやんちゃな男の子たちだったけど…May 19, 2022May 19, 2022