アメリカのティーンエイジャーはスマホで小説を読んでいるそうです

Kaoru Okamoto
4 min readApr 27, 2017

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カリメロじゃないよ

小説アプリ「HOOKED」が大人気

アメリカのアプリトップチャートをながめ続けて半年間ほどたちます。FacebookやSnapchatなどの巨人に紛れていくつかの常連新興アプリがあるのですが、その一つがチャット形式の小説アプリ「HOOKEDです。

初めてみたときは、小説アプリがApp Storeのダウンロード数でトップ10入り(のちに一位を獲得)?意味分からん!と思い色々しらべました。ウェブサイトをみると、キャッチコピーは「FICTION FOR THE SNAPCHAT GENERATION(Snapchat世代向けの小説)」。……またまた意味が分からん!

ワカリマセーン🤷‍️

スマホにはチャット形式が合う

とりあえずインストールして使ってみたところ、半分ぐらいは理解できました。私はフィクションの小説をあまり好まず、不慣れな英語だと余計に辛いのですが、不思議にHOOKEDではサクサク読めて楽しめたのです。私がアメリカのティーンエイジャーだったらもっと楽しめたでしょう。

「チャット形式で小説を読む」のはスマホにフィットしています。

多くの方は、学生のころに恋愛で揉めて恋人からメールの文字数制限を超えるような長文が送られてきた経験があると思います(ちなみに私はありませんが、それで心が砕けてしまった友人を横でみていたことならあります)。あれが怖いのは、その内容もさることながら「ケータイのスクリーンに長文が映る」という迫力もあります。つまりスクリーンの大きさや距離感からして、ケータイに長文はトゥーマッチなのです。

インストールしたら、いきなり小説が始まります。

HOOKEDでは上のスクリーンキャプチャのように、文章あたりの単語数が少なく、かつ画面の下半分弱が空いています。書籍だったら怒られるぐらいスカスカですが、スマホにはぴったりなのです。

「ティーンエイジャーに小説を」という厳しい制約下でのチャレンジ

……とかくと、理に適っているようにみえるかも知れませんが、これはなかなかのチャレンジだと思います。

創業者のPrerna Guptaさんは「出版界で死に絶えようとしている小説をティーンエイジャーに届けて復活させたい」という想いから、試行錯誤してここにたどり着いたそうです。

私なら「スマホでテキストなんてニッチすぎる」と思ってしまいますし、実際にそういうこともたくさん周りからいわれただろうし、試行錯誤するなかで現実としてつきつけられ続けたと思います。しかし、彼女は「ビジネスになれば何でもいい」というわけではなく「小説」と「若者」という制約を背負っているわけですから、スマホとテキストでやるしかありません。HOOKEDをここまでにしたこともすごいですが、まずはこの厳しい制約でチャレンジしようとしたことを尊敬します。

そんなHOOKEDの軌跡を、Prerna GuptaさんがMediumに投稿していました。

How We Got 10 Million Teens to Read Fiction on Their Phones

HOOKEDと違い長文ですが、同じく厳しい制約にチャレンジするものとして励まされました。

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