OSS Gate ワークショップ2017-07-29 開催レポート
2017年7月29日に開催された OSS Gate ワークショップのレポートです。
ワークショップはシナリオに沿って進行していきます。今回は主催者の須藤さんが進行役になりました。当日の参加者は約20人で、ビギナー2人に対してサポーター1人くらいの割合でした。必ずビギナーの隣にサポーターがいるような構成になっていたので、比較的ワークショップを進めやすそうでした。
ワークショップは、ビギナーが OSS 開発を「体験する」ことにより、大したことないとわかり、敷居を下げることを目指しています。「このサポーターがいたからできた」ではなく、家に帰ってからも自分だけでできるという実感を持ってもらうことが大切です。そのため、メンターが答え自体を考えたり教えたりするわけではありません。ビギナーが自分でできるようになることを後押しするということがポイントになります。
まず始めに近くの人同士で自己紹介とワークショップの参加目的について話し合いました。話の内容自体はあまり重要ではなく、何か声を出すことにより、参加者同士で次から話しやすくなるという狙いがあります。
参加者向けのチャットが用意されているため、ワークショップ中に慣れておくと、後日の相談にも使えます。OSS 開発に Gitter を利用しているプロジェクトもあるため、そのための練習にも適しているように思います。
対象OSSの選定・使用
ワークショップの進め方を説明した後、対象とする OSS を選定していきます。なかなか悩ましいのですが、日常的に使用している OSS を選定するほうが、自分自身も恩恵を受けやすいため、取り組みやすいようです。
ユーザーとして対象 OSS を動かしていきます。自分が考えていることや何かしら気づいたことを開発元にフィードバックするネタを記録してながら進めていきます。これにより、自分自身を含め、みんなで後から振り返ったときに気づきが得られます。
ミニふりかえり
ビギナーとサポーターの組み合わせを変えて、これまでの作業ログを客観的に説明することにより、さらなる気づきが得られたようであった。区切りとなるタイミングで、このように組み合わせを変えた振り返りを実施することは効果的なようです。
プロジェクトへのフィードバック
ここまでの気づきをプロジェクトにフィードバックします。まず、フィードバックする内容を整理して、受け取った相手が客観的に理解できるようにまとめます。実行環境や実行したコマンドなど、省略せずに具体的に記入します。
開発元は英語を使用している場合が多いため、フィードバック内容を英語でまとめることに苦労している人が少なくなかったようです。英語に慣れていない人は、日本語でまとめてから英訳するほうがいいようです。その際、元の日本語をシンプルにしておくと、英語もシンプルにできて翻訳しやすくなるというアドバイスがありました。
全員フィードバックを実施するところまで進めたようで、中にはプルリクエストを出した人もいたようです。
ふりかえり
使いはじめのユーザーだからできることもあり、それぞれの立場で貢献していくことが大切です。明日からも継続してみようという話でまとめました。
最後に、「不安がらずにOSSの開発を楽しんで!」というメッセージで終わりました。