「自分の言葉」をサボっていないか?

Katsuaki Shirai 白井克明
3 min readFeb 10, 2016

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今朝、お仕事でお付き合いのある会社のご担当(妊婦さん)から、産休・育休に入る旨のご挨拶メールをいただきました。

今日が休みに入る前の最終出勤日とのこと。おーっと、こりゃ早く返信しなきゃ。今日の業務時間中に返信しないと、先方はメールを見れないぞ、急げ〜。と思い、返信メールを書き始めました。

正確に言うと、書き始める前に、Googleの検索窓に「産休メール 返信」と打ち込みました。そして、エンターキーを押す前に手が止まりました。

電気が走ったような感覚があって、キーを叩けなかったのです。

「これって、Googleに聞くことなのか?」

彼女が人生の一大イベントに突入します、というご連絡に対する返信を、Googleに教えてもらうのか?自分は?

と、思ったのです。

いや、悪いことじゃない。産休に入る直前の女性が、どれだけ繊細か、想像はできているつもりです。間違っても相手を傷つける文章にしちゃいけない。たとえば「元気な赤ちゃんを」とかいう言葉は使っても良いのだろうか。良い結果を期待して書いているから良い気がするが、万が一、良い結果にならない可能性も想定されているケースだとしたら、その言葉は彼女にとってどういう意味を持つのか。これは軽率にしちゃいけないぞ。だからこそ、ちゃんと調べよう。

うん、全然よい。それは思いやりの証だから。

でも、今日の自分には、その思いやりが薄かったと思う。時間がないんだ、当たり障りない文章よ、検索結果に出てこい!と、心のどこかで思ってしまっていたと思う。そして検索結果を見てしまったら、その通りの文面でメールしてしまっていたかもしれない。それって、良いのだろうか?自分自信の納得感として。

確かに彼女には返信は届く。当たり障りない言葉が。でもそれって、彼女のメールをトリガーにしてGoogle検索された結果の文章が彼女に戻るという、自動返信プログラムとあまり変わらないじゃないか。自分を通して返信しているけど、自分の心や思考を経由していない。

その後、Google検索はやめて、自分の言葉で返信メールを書きました。不思議と、気持ちが上向いた気がします。

無機質ではない、温度感の感じられる言葉が届いてくれていたら嬉しいなぁ、と思う。

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Katsuaki Shirai 白井克明

組織人事コンサルタント|ギャラップ認定ストレングスコーチ / #フロー #ポジティブ心理学 #禅 #計画的偶発性 #横浜 #青森 #世界一周旅行 #コーヒー