ネットアタマにならないために

ネットに時間を絡みとられている

といかず
といてら
4 min readOct 22, 2017

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2009年の国際調査で

18歳から55歳までの成人2万7500人に対して、インターネットに関する調査が行われました。

現在、人が余暇時間の30%をネット上で費やしていること。

中国人が最も熱心なネットサーファーで、
日就労時間の44%をネットに当てていることが明らかになってきました。

これらの数字は、携帯電話やスマホでメールや情報を見る時間は含まれていないので、
この時間も含めると、急速にネットととの関わりが増大していることが伺えます。

かたや、印刷物への関心となると

アメリカ労働統計局によると

14歳以上の平均的アメリカ人が印刷物を読むのに要する時間は週

143分に落ち込んでいるそうです。

また、熱心なネットユーザーである25歳から34歳までの成人層では、2008年時点で、印刷物を読むのに充てる時間はわずか49分にすぎないようです。

しかし、この人々が、文字を読んでいないわけではなく、

インターネット上の膨大な文字には接しているのです。

インターネットの情報には、

リンクにより便利に速く他の情報にアクセスできるようになっていて、

よりたくさんの情報に一気に触れることができるようになっています。

しかし、そのリンクはそこに情報があるということを示しているのではなく、
人間の注意散漫状態を利用して、そこをクリックするように仕向けられています。

今読んでいる文章の内容に、継続的に集中できないように作られているのです。

インターネット上の情報に触れるとき、
もともと、集中ができないようになっている頭に対して

より注意を引きやすいように作られているために
断片的な拾い読みのようなことを強いられていきます。

そのために、情報は、断片化され

短く、感じ良く、分かりやすいものが提供されるようになっているようです。

人々はインターネット上の情報はほとんど読んでいないらしく
アルファベットのFの文字のような目の動きで文字を追うだけらしいのです。

そのような特性に画面も配置され、
よりリンクしやすく、次々と興味が移りやすく、
できるだけ考えないように作られてきています。

それに慣れきってしまうと、どんどん考えないということが進行していきます。

ネット検索で必要な情報が手に入るといっても、
それを検索するのは自分の意識された言葉のみによってなされているために、
自分の価値観や、前提に沿ったものしか検索されないのです。

結果、たくさん情報に触れているようで、
非常に偏った見方しかできない人間が出来上がってしまうのです。

テロや民族主義的なことが興亡してきているのも、
この辺に原因がありそうです。

そのためにも、印刷された本を読む必要がありそうです。
本は、インターネットの情報と違い、何人もの人の頭の中を通って世の中に出てきます。

少し時間をとって、本を読み、想像を巡らすことが必要なのかもしれません。

本は、伏せていれば、ずっとその状態であなたを待っています。
付箋を入れると、そこにいつでも戻れます。
好きなだけ、思考を巡らすことができます。

しっかりと考えることを訓練したアタマで
今の時代の情報と向き合うことが、
情報に踊らされないことかなと思います。

人間はわかったと思った瞬間に
ものを正確に見ていないようです。

わかりやすい情報は、想像する必要がありません。

自分で考え、想像し、連想していくことが、
学び、自分を変化させるために必要なようです。

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Originally published at といてら渋谷.

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といかず
といてら

人の学習について学び始めると、還暦もとうに過ぎているのに、もっと自分を高めることができると気づいた。ヘリコプターから小型ジェット、新聞社の取材飛行を経験して、東亜国内航空へ、最後はJALで翼をたたみました。新しい人生を歩むために自分の学習能力を高めていきたいと思っています。