ブロックチェーン上にキャラクターが生まれる意味

Kazuhiro Mizuno
5 min readSep 20, 2018

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なんだかんだで、モバイル向けにコンテンツを作り初めてから、とっくに10年を超えました。この数年はキャラクター作りに専念しています。なぜキャラクター? なぜブロックチェーン?を少しだけまとめてみたので3分ほどお時間がある方はお読みください。

僕は、10年以上前から様々なコンテンツの企画・プロデュースをしています。そして、いつごろからか、コンテンツの構成要素を分解した時、最小単位は何だろう、と思うようになりました。

ゲームや映画を例にすると、コンテンツを構成する要素は、キャラクター、役者(声優)、世界観、脚本、映像表現、音楽、遊び方(ルール)、コミュニティ等です(コンテンツにより、要素の増減アリ)。

そして、これらの構成要素は、時代によって意味・意義、相関関係が絶えず変わっています。

数年ほど前から、Quanが、世界でNo.1、Only.1の会社を目指すにあたり、これらの構成要素の中で、まず、何か一つを極める必要があるのではないか?と思うようになりました。

©Quan inc.

なぜ、キャラクターなのか?

Quanは、コンテンツの構成要素のうち、特に”キャラクター”作りにフォーカスしてきました。コンテンツを構成する要素のうち、言語に依存せず、インターネットの力を使って認知をグローバルに拡大できる機会があるのはキャラクター。更に日本には心から尊敬できる優秀なキャラ・クリエイターが沢山いる。一番”極め甲斐”があると思ったからです。

結果、この5年でQuanが生み出したキャラクターは300以上で、LINE, Facebook, We Chat, KakaoTalkなど全世界のメッセンジャーのプラットフォームと提携して、主にスタンプという形で、全世界で24億ダウンロードを達成しました(送受信数はゆうに100億回を超えました)。わずか5年で世界中のこれだけ多くの人に私達のキャラクターを知ってもらえたのは、ひとえに時代の後押し=インターネットの恩恵があったからだと思います。

https://cryptocrystal.io/

なぜ、ブロックチェーンなのか?

今回、私達がCryptoCrystalで挑戦しているキャラクター提供は、従来のインターネットとも大きく違う点があります。CryptoCrystalは、ユーザーがクリスタルを採掘した瞬間にブロックチェーン上にデータが記録され、初めて、キャラクターが誕生します。そして、その瞬間に、このアプリケーションをプレイするユーザー、そしてブロックチェーン上の誰もが、このキャラクター達のデータを閲覧、利用し得る状態になります。

つまり、私達が一方的にキャラクターを提供しているのではなく、キャラクターはブロックチェーン上に生み出されたパブリックな存在と言えるのです。

パブリックなブロックチェーン上にあるキャラクター達は、世界中の技術者、コンテンツ制作のスペシャリスト、応援してくれるファンと共に新しいコンテンツへと進化していくことが可能になります。

また、その結果として、発行するトークンを通じてこのプロセスに参加する人達を中心にした新たな経済圏(トークンエコノミー)が生まれていくこともあるでしょうし、その必然性も感じています。

キャラクタービジネス&ブロックチェーン

かつて、ディズニーはスタイルガイド(キャラクター・ロゴの利用手引書)を作成することにより、パートナー(ライセンシー)にキャラクター商品作りを解放して、キャラクタービジネスを飛躍的に拡大しました。

しかし、数十年以上、キャラクターライセンスの基本的なビジネスモデルはここから変わっていません。ライセンサー(キャラ開発)、ライセンシー(商品化-アナログな申請/許諾/報告)と、そのグッズを買うファンという構造。

これが、ブロックチェーン技術によって、新たなキャラクター開発、自律的なライセンスシステム、ファン・コミニュティを含めたトークンエコノミーなどが成立すると、キャラクター・ライセンシングビジネスは、大きくビジネスモデルが変わる、と私達は考えています。

もちろん、その完全なる変革には、まだまだ時間がかかると思うのですが、Quanが、その変革期を自ら切り開いていく存在になるべく、それ故に、ここに決意を記しておきます。

そして、このような変化は、当然、キャラクタービジネス以外のあらゆる業界にも起こることでしょう。

追記:CryptoCrystalは、Quanのメンバーだけではなく、中村(プロダクトリード/tokenPocket共同創業者)、瀧嶋( UI・UX &フロントエンドエンジニア/(株)Futurize CEO)、ゆで卵(ブロックチェーンエンジニア)など精鋭が集結したチームです。そして、彼らは、皆クオン社の元インターン生!! 昔の仲間が大成長して再び一緒に新しい取り組み(ほぼ、教えてもらうことばかりだけどw)ができるというのは、経営者冥利に尽きます。また、今後、今回のような柔軟なチーム編成(会社+複業+フリーランス)は、当たり前になっていくんでしょうね!

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