ターミナル上での移動について
ここでは、ターミナル上での移動の方法について書いていきます。
この中で紹介するコマンドは、以下の3つです。
・pwd
・cd
・ls
もし今までコマンドラインインターフェースに触れたことがないのであれば、この内容はしっかり理解できるよう注意してください。
・ファイルシステムの編成
過去のOSのように、Linuxシステム上でのファイルは、階層型ディレクトリ構造と呼ばれる形に配置されています。
これは、ファイルがツリー構造のような形をしたディレクトリに配置されていることを意味しており、それぞれがファイルや他のディレクトリを含みます。
ファイルシステム上の最初のディレクトリは、ルートディレクトリと呼ばれるものです。
ルートディレクトリは、ファイルとディレクトリを含み、更にそれらがまたファイルやディレクトリを含む構造が続いていきます。
今日における最もグラフィカルな環境は、ファイルシステムのコンテンツを閲覧したり操作したりするための、ファイルマネージャープログラムを含みます。
過去のOSとLinuxのようなUNIX系OSの1つ重要な違いは、Linuxはドライブレターの概念が使用できないということです。
ドライブレターが、ファイルシステムを一連の異なるツリー上に分割したのに対し、Linuxは常に1本のツリーしか持ちません。
異なるストレージデバイスは、異なるツリーブランチを持っていますが、そこには常に1本のツリーしかありません。
注:ドライブレターとは、MicrosoftのOSでハードディスクやCD-ROMなどの記憶装置を識別するために付与される英字1文字のこと
・pwd
どんな場合でも1つのディレクトリに自分はいるわけで、その中ではディレクトリが持つファイル、親ディレクトリやサブディレクトリまでの経路を確認することができます。
自分が今いるディレクトリをワーキングディレクトリといい、その名前を確認するにはpwdコマンドを使用します。

初めてLinuxにログインする場合には、ワーキングディレクトリはホームディレクトリの状態です。
大抵のシステムで、ホームディレクトリは /home/your_user_nameとなっていますが、実際にはシステム管理者の気まぐれによってなんとでもなります。
ワーキングディレクトリ内のファイルを見るには、lsコマンドを使います。

・cd
ワーキングディレクトリを変更するには、cdコマンドを使います。
このコマンドでは、cdに続いて移動したいワーキングディレクトリまでのパス名を入力してください。
パス名は2つの表し方があり、絶対パス名と相対パス名があります。
まずは、絶対パス名から見ていきましょう。
絶対パス名はルートディレクトリから始まり、続いて移動したいディレクトリあるいはファイルまで続けて書いていきます。
例えば、多くのプログラムがインストールされたディレクトリがあるとします。
そのディレクトリのパス名を、/usr/binとしましょう。
これは、ルートディレクトリから直接的にusrディレクトリを呼び出し、更にそれがbinディレクトリを含んでいることを意味します。

これでワーキングディレクトリが/usr/binに変わり、そこがファイルで満たされていることが確認できます。
絶対パス名がルートディレクトリから始まってその終わりまで続くのに対し、相対パス名はワーキングディレクトリから始まることに注意してください。
これを実施するには、ファイルシステムツリーの相対位置を確認するために、ある特別な記号を用います。
それは”.”と”..”です。
“.”はワーキングディレクトリ自身を参照し、”..”はワーキングディレクトリの親ディレクトリを参照します。
ここで実際に、ワーキングディレクトリを再び/usr/binにしてみましょう。

ここで、ワーキングディレクトリを/usr/binの親ディレクトリ、すなわち/usrにしてみましょう。
やり方は2つあり、まずは絶対パス名を用いたものです。

相対パス名を用いた場合は

2つのやり方は、どちらも同じ結果になります。
どちらを使うかと聞かれれば、よりタイピングが楽な方がいいでしょう。
同様に、/usrから/usr/binに2種類の方法で移動してみましょう。
まず絶対パス名を用いた場合は

相対パス名を用いた場合では

ここで1つ、大事なことを書き記しておきます。
殆ど全ての場合、”./”を省略できる、すなわち以下のようにタイピングできます。

このように、結果は同じとなります。
一般的に、パス名を指定しない場合、そのワーキングディレクトリは自動で指定されます。
1つ重要な例外があるものの、しばらくはそこには触れないでおきます。
・ショートカットについて
cdの後に何も打たない場合、ホームディレクトリに移動します。
“cd ~user_name ”と打つと、そのユーザーのホームディレクトリに移動します。
“cd -”と打つと、前のディレクトリに戻ります。