タンクのない太陽熱温水器とは

これまでの太陽熱温水器には貯湯タンクがありました。

なければお湯が貯められないから当然です。

しかし、タンクがなくてもお湯が貯められる製品ができました。

その名を、「PCM太陽熱温水器」と言います。

一説によると、タンクがみっともないので太陽熱温水器は嫌いだと、多くの人が思っているらしい。

ですが、もうそんな言い訳は通らないかも知れません。

なぜタンクが要らないのか。

それは 、PCMという特殊な材料に熱を貯める(蓄熱する)ことが可能となったからです。

注:PCMとは相変化材料(Phase-change material)のことで、規定された温度で凍ったり融けたりするもの。

下の写真をご覧ください。

アルミの棒の中にPCMが入っています。その内側に熱交換管、外側に真空管という構造になっています。

説明が難しいのですが、

PCMは太陽光を受けると固体(凍ると表現)になります。そして、内側にある熱交換管に水を通すと、溶けて熱を吐き出します。

それ以上は企業秘密なため公開されていませんが、実際にも蛇口をひねれば確かに熱いお湯が出てきます。

ある意味「瞬間湯沸かし器」のようなものです。

PCM太陽熱温水器は、屋根の上におく必要はありません。地上でもベランダでも、もちろん屋根でも水圧が届く限り問題はありません。

タンク一体型と較べると高価ですが、分離分割型に較べればコントローラもなく大幅に安くなります。

耐久性もありそうですから、この点も考慮に入れるべきでしょう。

また、水を貯めないので水質は問題になりません。常に新鮮なお湯が使えます。

気になる採熱能力は、タンク一体型と較べますと大きな違いはありませんが、使い方で差が出ます。

タンク一体型の場合、前日にお湯を使わなければ放熱はあるものの高い温度を維持し、当日も晴れであれば更に高い温度となります。

一方、PCM温水器の場合は蓄熱能力に限界がありますので、前日使わなかったとしてもプラスにはなりません。

しかし、日中多くお湯を使われるのであれば、概ね5割増しくらい使えるようです。

太陽の光は、PCMに蓄熱できる以上に降り注いでおり、午前中など、早めに使うのならば蓄熱に影響は少ないのです。

寒い地域での洗濯に使うなどはどうでしょうか。

結論としては、夜間だけの使用ならタンク式に軍配が上がりますが、別荘などの週末住宅などでは過集熱や水質の問題がなくお奨めです。

また、設置する場所が狭い場合も有利です。

ZNーSQ-200(200Lタイプ) 幅2.30m×高さ1.40m×厚さ0.13m

同じタンク式に較べると、占有面積と占有空間が断然違います。

つまり、ベランダでも設置できる自由度がPCM太陽熱温水器の最大の利点かもしれません。

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