強者のメンタリティー

keit-ty
3 min readJan 15, 2017

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少し前の話になるが、第96回全国高校ラグビー大会は東福岡高校が昨年の覇者東海大仰星を降し、2大会ぶり6度目の優勝を成し遂げた。福岡出身の私としては、やはり嬉しいものだ。

ゲーム序盤から果敢に攻め、前半終了時点で14–0の差をつけていた。後半、一時的に追いつかれるが、その後すぐに突き放す。相手校もチーム一丸となって連続攻撃を繰り返し、決してひけをとらない。両校とも持ち味を十分に出した好ゲームだったが、最後は東福岡が勝ちきった。相手の長所を全て出させても勝ちきる地力の強さが際立ったチームだった。過去3年で2度の高校3冠を成し遂げたチームの強さはどこにあるのか。

翌日の西日本新聞には、東福岡高校ラグビー部の特集が掲載されていたが、読んでなるほどと思わせるところも多かった。

現場で藤田監督は「小事大事。小さな事の積み重ねがプレーにつながる」と口を酸っぱくして言ってきた。一昨年まで福岡高の監督を務めていた森副会長(註:日本ラグビー協会副会長 森重隆氏)は、いつもスパイクなどがきれいに並べられたり、部室棟のトイレ掃除が徹底されたりしている東福岡の姿に驚いていた。「私生活はプレーに出てくる」と森副会長。高いレベル同士の戦いではわずかなミスが負けにつながる。練習と普段の生活から“凡事徹底”しているフィフティーン。グラウンドでもその姿勢が発揮された。 (2017年1月9日 西日本新聞より)

もちろん、トイレ掃除をしたから強くなるわけではないし、しなかったから弱いと言うことでもない。練習・試合以外の時間は、自由にリラックスしててかまわない、という方針のチームもあるだろう。規律もチームによって様々だろう。しかし、「日本一になる」という明確な目標を持ち勝負の世界に身を置く高校生の徹底した姿は、だからこそ日本一にふさわしい、と誰もが認める。

翻って私たちの日常はどうか

監督も言っているとおり、小さなことの積み重ねは大事。

小さな大切なことに気づくためには日常の観察力が求められる。観察力は教えられて気づく場合と、個人の才能としてすでに身に付いている二通りがあると思う。経験によって培われることもあるだろう。教えられて気づいた場合は、それを実行するための素直さが求められる。さらに小さな事を積み重ねていくためには我慢強さが求められる。

すなわち小さなことを積み重ねて結果を出すためには、観察力素直さ、そして我慢強さが求められる。これらはラグビーに限ったことではない。日々の社会生活でも求められるものではないだろうか。強者のメンタリティを支える要素はこれら3点だと考えた。

ただ日本一になった彼らは本当にラグビーが好きなのだと思う。だからこそ辛い練習も乗り越えていける。

「好きこそものの上手なれ」

次はこれをテーマに書いてみる。

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keit-ty

3児の父、外科系の医療に従事しているアラフィーです。熱い血潮は鷹のぼせ。書評、教育、医療、そして大好きなホークスについて自分の意見を、平易な文章を書くように心がけています。