劣等生で問題児の中1のぼくが17歳でロボカップ世界大会でチームの得点王になり、シリコンバレーのエンジニアとして活躍した話

中学1年生:今までにないロボットをつくる。ロボット工場のはじまり

Kensei Demura
8 min readMay 23, 2016

ぼくの毎日の生活が「ロボット工場」になったのは、中学校1年生のとき。

おとなしく周りと同じように行動するのができなかったぼく。幼稚園のころから一人別のことをやっているやんちゃな子でした。

ですが、ロボットで転機は突然に。。。

ロボットサッカー大会の「ロボカップジュニア」の石川ブロックができるので、中学でチームを組んで大会に出ないか

という話が来ました。科学部の友達を誘ってチームを組みました。

はじめて皆で力をを合わせロボットを創りました。朝から晩までロボットにあけくれる日がはじまりました。そして中学の科学部でロボカップジュニアサッカーリーグに出場!

石川ブロック大会では結果は3位。なんとか石川代表になり、ロボカップジュニア全国大会に出場しました。

全国大会では、全国から集まったチームと対戦!
全国の小中高生のロボット友達ができて大興奮!
色々なロボットと対戦して大興奮!

ぼくは初めて「長く集中する」ことができました。人と一緒に「達成感」というものを味わいました。友達を誘ったため「責任感」も生まれてきました。

この経験がすべての始まりでした。

中学2年生 :「ボランティア精神」はうまれるものでした

なんと!ロボカップジュニアの活躍が認められて、地域のロボットスクールのアシスタントになってしまいました!!

一気に教える立場になってしまってびっくり!!

ぼくは学校ではいつもマイペース。先生の注意をきかず、ギャグを飛ばしてみなを笑わせていたやんちゃな子でした。

スクールでロボットやプログラミングのことをアニメのキャラクターやゲームのようにたとえて楽しく教えていると、いつの間にかはじめての小学生達はロボットとプログラミングができるようになっていました。

そして、だんだんとぼくの中に「ボランティア精神」「やりがい」が生まれてきました。

また、ロボットを通じて友達ができました。

「好きなことをわかちあう」って楽しい!

中学3年生 : 一生ロボットで生きていこう。

はじめて国際大会に出場!!!

ロボットでどんどん世界が広がってわくわくしてきました!金沢市長に応援していただいたり、宮村英語奨励賞でスピーチしたり。

「向上心」というものが生まれちゃいました。

ロボットで一生活動していくことを決意!11月末には「おとな」のリーグであるロボカップ@ホームの勉強会にまで参加しました。

勉強するのが嫌いで先生から怒られてばかりのやんちゃなぼくがトップ校、偏差値71の泉丘高校理数科目指して勉強しました。

そして、まさかの!!入学することができちゃいました!

高校1年生 : ロボットの部活をつくる

入学後すぐに高校でSSH部ロボット班を創立!
5月のロボカップジュニア全国大会2013ではベスト16入賞。ポスターを作って広報。部活ではぼくの最も苦手なスケジュール調整や予算計算、物品管理もすることになりまし
た。イベント、研究発表、ロボットサッカーコートの自作なども。新メンバーとチームを作って3月にはロボカップジュニア全国大会2014に参加しました。

高校2年生 : 自立!

SSH部ロボット班では自分だけ毎日朝から晩までヒートアップしてしまって空回り!!先生に「お前の部活じゃない」と言われ、すごく落ち込むぼく。。。。つくったロボット部を1年間で去ることに。

そして5月、ぼくは一人でロボカップジャパンオープン2014に参戦しました。大人のリーグである@ホームシミュレーションリーグ に。

無謀な挑戦のように思われました。

大学や研究所の研究者たちがチームを組んで参加するリーグです。新しい研究なのでだれも教えてくれません。そこに、高校2年生がたったひとりで出場する。。。

「一点も得点できないんじゃないか」というプレッシャー。「linux」「SSH」「VM」「Oculus Rift」「ROS」という、当時の自分には聞いたこともないような専門用語。

ですが!新しいことや難しいことに挑戦する研究者たちのわくわくする世界でした!

ほかの研究者達も試行錯誤してPC画面をみつめ、苦労している様子がみえました。

自分が生きる道はここだ!

ここから、課外活動で、一人で活動していくようになりました。

※泉丘高校のロボット部は現在も活動が続いています。今年もロボカップジュニアでジャパンオープン等全国大会に出場しています。ぼくははやく走りすぎたため部を1年で去ることになりました。でしたが、つくってよかった!今ではそう思っています。

中国ICT国際大会は3回目の招待がありました。ぼくが英語で交渉し、日中ロボット交流プログラムをくわえてもらうことができ楽しみました!

高校3年生 : ロボットの世界に突入!!

ロボット活動ができると思って進学したスーパーサイエンスハイスクール。

ですが、「高校生」の枠組みを超えた研究活動は、公立の進学校では肩身がせまかったです。自由に研究開発活動がしたい!そのため、3年からオンラインハイスクールに転校しました。

そして、ここで念願の夢がかなう事に!

ロボカップ@homeリーグ世界大会2015。いきなりおとなのロボカップ世界大会に出場できることになりました!

3ヶ月必死に一人で長い時間、線形代数、確率論、そして機械学習・人工知能の勉強をしました。世界大会では新技術「ディープラーニング」を使ったロボットのプログラムを披露!

初出場でなんと世界9位に!!!ぼくは研究者として「世界でやっていける!」と思うようになりました。

そんなときにあるスタートアップ起業家に
「君ほど優秀な人を見たことがない、 君は絶対にシリコンバレーに来るべきだ。一緒にイノベーションを起こそう!」と誘われ渡米!
ぼくはシリコンバレーのロボットエンジニアとして11月10日から活動!
その会社の製品の開発やデモの仕事だけでなく、自分のドローンのプロダクトもサンフランシスコのデモデーやラスベガスのCES2016で出展!多くの人にぼくのプロダクトで喜んでもらえました!感激!

中3の時に「Makers」を読んで
「アメリカでロボットエンジニアになる」と、一人で夢みたのが。。。

なんと、17歳で叶っちゃいました!

毎日がコンテスト、ハッカソンといえるスタートアップの超過酷な環境におかれていたので、ぼくが1年間行ってきたドローンのプロダクトのアプリのローンチに加え、ビジネスアイデアやマネタイズまで一人で創ることができちゃいました!

そしてとうとう。。。

アメリカのVCからぼくのプロダクトで投資の声が!!!!

。。という濃い81日間を経験をして2月1日に帰国しました!

アメリカで仕事にのめりこみすぎたぼくは高校の単位認定試験が終わってからの帰国となり、高校3年留年が決定(汗)

しかもアメリカで起業は投資があっても就労ビザが簡単にはとれないため、自分にはまだ早いとわかる。。。

現在オンライン高校3年の18歳。金沢工業大学FMT研究所リサーチインターンになっており、ロボカップ世界大会出場のため研究開発を行っています。また、HMDとドローンを使ったプロダクト等最先端の研究開発を行っています。

夢中になって中学生から6年間走り続けてきた、ロボット工場生活。
世の中にない新しいものを作りたいため、これからも挑戦を続けていきます。
そしてロボットと人間が助け合っていく未来を実現するつもりです。

今年もロボカップ日本代表として頑張ります!

--

--