kenji watanabe
10 min readMar 27, 2018

どーも!株式会社UNDEFINEDのけんじです。

明日リリースさせていただくNYAGOを着想から振り返ってみました。

NYAGOのきっかけ

きっかけは僕がSNSで感じた課題によるものです。
それはちょっと連絡したいな、してみたいなーと思った人に連絡しづらいということでした。

実体験

僕の場合、連絡したい人は、Instagramでは繋がっているけど実際には話したことがない同じ高校の可愛い先輩だったり、元カノだったり、最近連絡をとっていない友達だったり、いろいろです。
例えば同じ高校の可愛い先輩でいうと、いっつもインスタでキラキラしててたまにストーリーとかで声が聞こえるとドキッとするわけです。うわー絡んでみたいな、ご飯いきたいなとか思ってもなんか踏み出せないんです、話題がないし。憧れで終わってる感じでした。でもすごい連絡したいんですよ(笑)これなんとかならないのかなと思いました。
次は元カノです。高校時代とかってよく女子の仲良しグループがあって、ちょっとその中の元カノに久しぶりに連絡しただけなのに、グループからなんかクズ扱いを受けて苦い思いをした経験がありました。確かに元カノに手を出すのが女々しいしよくないんですけど。笑
だから高校2年生ぐらいになると他校の女の子と関わろうとしてTwitterでDMとかみんなやり出したんですけど、関係をミスるとほんとやらかしたなーって感じです。結局田舎だから悪い噂とかすぐ広まるんです。「世間せまっ!」みたいなのは地元だとみんな口を揃えて言ってました。
つまりその子にどう思われるかというよりそこまでのリスクを冒してまで連絡するのが大変、面倒だったのかなと思いました。
あとは共通して何らかの理由、きっかけがないと連絡しづらいなと気づきました。

課題

普段好意を伝えたり、遊びに誘ったり、もっとくだらないような内容を気軽に届けたいときに、連絡する側のリスクや精神的負担が大きいということです。
つまり、コミュニケーションって最初にアクションを起こす側の障壁が高すぎるのではないかと。
挨拶もそうだと思うし、何かを聞きたかったり、好きな子にアプローチするときも連絡する側は少なからず勇気がいりますよね。

仮説と事業選定

連絡する側の障壁を下げることが出来たら、もっと気軽に気持ちを届けることができて、コミニケーションの機会が増えるんじゃないかなと思いました。
連絡する側の障壁を下げるって言っても僕が女の子に連絡したり、ちょっかい出しやすくなるっていう感じの不純な動機からです。この話をした時、メンバーの若月と金井が激しく共感していたのでみんなその課題はあって、友達も共感してくれました。かなりスモールですが仮説検証ができてメンバー間でも課題が共有しやすくなったのでこれいいなと思いました(笑)
課題を自分のことのように感じてプロダクトを作れるのはやりやすいし、モチベーション維持に繋がりますよね。
本当はトレンドとか市場みたりするのもいいと思うんです。
でもそれって絶対チームによって変わると思うし、特に創業間もなく知識がないのに、なんとなくフワッとしてるものを追いかけるのは危険かなと思いました。
僕にとっては自分や友達のために作る方がわかりやすいし、課題がクリアになりました。

コンセプト

そこから連絡する側の障壁を下げるために色々と考えて、”送る人だけとくめいのチャット”というかたちができました。

送る人は送りたい相手に対してなんのリスクも負わず気軽にチャットできる。いつもは言えないことを気軽に伝えることができる。
メッセージが来る人は自分宛のとくめいのメッセージが送られてきてそれが誰からのメッセージなのか頭の中で想像してドキドキしたり、好意を寄せてくれた人とチャットを楽しむことができる。そんな使われ方を想像しました。

プロダクトを創る

実際にはじめてみて思ったことは優先順位をつける、チームで開発していくことの難しさを感じました。
あとは判断基準です。若月がデザイナーをしていて僕がコンセプトについて考えてユーザーインタビューをしていたんですけど、そこでぶつかることは度々ありました。ここはこういうこだわりがあるからこれでいきたい!とか、でもそれは分かってもらえなかったから変えたほうがいい!みたいな感じです。
もともとすごく我の強い2人で、言い合いになることがあるんですけど、それってお互い真剣にプロダクトに向き合ってるからできることだし、アウトプットしまくることで気づきって増えると思うんです。最近では僕自身、ただ変えようって言うのではなく、自分でまず簡単なデザインをしてからどうかなと言った感じで色々と試行錯誤しています。
自分でやってみるとかなり難しくて若月が表現してくれてるUI、世界観にもっとリスペクトが生まれました。気づけてよかったと思います。笑

思いついたら手書きでガシガシ書いてます

あとは発言に対する責任も求められるのですごいいい関係かなと思ってます。3人で暮らしてるんですけどプライベートに持ち込むこともないのでほんとによかったです。笑
今はすぐにユーザーに使ってもらったり、開発もコンスタントに全体ミーティングして優先順位の話をよくしています。
全体ミーティングをこまめにやるとエンジニアになんでその動線なのか、なんでその表現なのかみたいな疑問をぶつけれらることも増えてすごい練習になってます。こうなった理由みたいなものを考えておかないとすぐ突っ込まれるので。みんな担当はちょっとづつ分かれているんですけど、どの仕事に対しても発言しやすくて改めてすごいフラットなチームだなと感じてます。

質問箱・Sarahahから感じたこと

実際に思いついたのが10月だったんですけど、ピボットを決めたばかりで色々と考えている間に質問箱がでました。すごい勢いで広がってて正直ビビりました。エンジニアや友達からも二番煎じになるんじゃないと言われ辛かったです。
でも明らかにコンセプトが違うなと思いました。
質問箱は有名な人に質問をしてそれを返していたり、僕がSarahahやった時は身内ネタの質問がきたり、何してるんですか?って聞かれたり、たまに話してみたいです!とか、付き合ってください!みたいなポジティブな内容がきて、どうせ男だろと思いながらも期待してる自分がいました 。笑

実際にSarahah送られてきたメッセージ

ただその時に余計この感じでちょっかい出したりして仲良くなってから実は俺でしたー!みたいな感覚で仲良くなったり、返信が帰ってくるだけでドキドキしたり、気になる人を知るきっかけになったらいいなって思ったんです。それをチャットでやりたいなって。

青春時代のSNS

インスタのストーリーとSarahahがある高校生活を送ってみたかったなとふとその時に思ったんですけど、僕の高校時代を代表するのってLINEとTwitterだったんです。あのプラットフォームの中でいろんなことが可能になっていろんな事件が起きて本当に楽しかったです。笑
すごいドラマがあるんです、今でこそ周りはTwitter使わなくなってきて寂しくなっちゃいましたが、高校生活を楽しくしてくれたのは間違いなくSNSだなって思ったんです。今の大人を嫉妬させちゃうような、青春時代を代表するSNSが作りたいって思うようになりました。

ユーザーインタビュー

とくめいのサービスについて考えてみると結構昔からあって、でも僕や友達からするとなんか怖いなとか、危ないみたいなイメージを持ってしまうことが多かったので不安要素でもありました。
だけど僕の中でこの問題はタイミングと見せ方で少し変えていけるのかなと考えました。
なので、デザイン、アプリの動線、言葉選びやコンセプトについては実際にユーザーと対話しながら向き合い、何度も仕様変更を重ねてきました。
そもそも何をしていいのかわからない、見にくい、落ちた、意味がわからないなどと色々言われました。
がっかりすることもあったんですけど、僕の中ではユーザーって欲しいものをちゃんとは理解していないと思うんです。
だから僕らが仮説とプロダクトで体当たりする、意見を鵜呑みにするだけじゃなくてユーザーがほんとに何を考えているのか、伝えたいのかを読み取ることが大事なんだなと感じてます。
そのためにアプリを使っている姿を毎回動画で撮影しました。
表情や触っているボタン、戸惑っているところなどをよく観察するようにしました。

定期的に開催してるユーザーインタビューの様子

修正して、見せ方、動線を変えるとびっくりするぐらい反応が変わったりしてすごい面白いです。笑
その反応とか、使い方や楽しいって声がすごいモチベーションになりました。
またユーザーインタビューしていく中でSNSの課題もいくつか見えてきました。
いつも同じ人とチャットしてるからマンネリ化してるだったりとか、返信がだるいんだよねみたいな声が聞こえてきたので、後腐れないようにチャットが消える機能をテストしたり、知らない人からチャットがきてもドキドキしないという声が多かったのでTwitterやInstagramで鍵アカウントで募集すれば楽しめるのではと思い、動線を変えてみたりしました。

目指したいもの

少しづつかたちを変えながら目指したのは、今まで連絡できなかった人に連絡できるようになる最もインスタントなチャットアプリです。
実際に使ってもらうと、とくめいって実はすごいフラットな機会を提供できるかもしれないなとか、自己表現しやすくなるかもとか、その可能性はまだまだあると感じています。でも今回のリリースでは無駄なものは全て削ぎ落として一番核の部分だけを実装しました。
もともとの僕はインターネットに興味がなくてLINEとかTwitterを使ってる時も誰が作ったとか、すごいとか思ったこともなかったんです。使いやすい、楽しい、みんながやってるからやってる。ほんとにそんな感じです。
でもその感覚ってすごい大事なんだなって思うようになって、スタートアップ界隈だと有名だけど友達が知らないものってほんと多いなって気づきました。
それでこの前CASHの光本さんが合コンでモテるサービスを作りたいっていう話をしていてこれか!って思ったんです。
どうせやるならみんなが使うもの、知ってるものやりたいなって。
かなり安易な考えなんですが僕らのチームにはすごいあってます。だから一番核の部分をまずは検証してそっから磨いていく、需要がなければまた作る。ざっとですけどその繰り返しかなって思ってます。

まとめ

はじめてのリリースで不安もありますがNYAGOをどんな風に使っていただけるのかとてもワクワクしています。
どんな使われ方をして、どんなユーザーに実際に刺さるのかを勉強しながら、これからもユーザーの声に耳を傾け、ユーザーが欲しがるもの、イケてるものを作っていきたいです!

いざ、リリース!

いよいよあと少しでリリースです。ドキドキしてきました(笑)
ぜひ気になるアイツにニャゴしてみてください!🐱