実写版「攻殻機動隊」を観た

アイデンティティーを探す物語

公開前のトレイラーを観たときは、アニメ版の有名なシーンの再現ばかりでなぜこれを実写化するのだろうか?と思っていたので、あまり興味は無かったのだけれど、友人が思いの外良かったと言うので観に行ってみた。

ストーリーは、OVAの「攻殻機動隊 S.A.C. 2nd GIG」を下敷きに上手にまとめ上げてあったと思う。誰が脚本に参加したのだろうか。

上映中に、なるほどと思ったことは、義体化(サイボーグ化)した主人公の生々しさ。本当に義体化した人間が行動しているように思えたからだ。いくらリアルに描いてもアニメはアニメだが、実写の場合は、役者の生気みたいなものが見える。その生気みたいなものがリアルな演出と結びついていて表現としてとても成功している。戦闘シーンなどは妙に重量感のある義体が強調され、派手なだけのシーンにならずに一種の「重さ」を感じる事ができて良かった。アニメ版「攻殻機動隊」の監督だった押井守がインタビューに答えて「スクリーンの世界にゴーストが吹き込まれている。」と言わしめただけの仕上がりはあると思う。

個人的には、タチコマが劇中に出てこなかったのがちょっと残念であった。もう一度観に行っても良い映画だと思うが、アニメ版を観たことのない人にはどの様に観えるのかとても興味がある。