Koji Sanada - 真田 幸次
7 min readJul 25, 2018

なぜいまさら、新しいSNSをつくったのか?

本日、新しいSNS「Wakka (ワッカ) 」をリリースしました。スタートはWEB版のみので、URLは https://wakka.io です。

シンボルマークは `` と `W` をモチーフにしています。

Facebook・Twitterが登場して10年以上、InstagramやLINEを代表するメッセージングアプリが出てからも5年以上経ち、いまさら新しいSNSを使う意味やキッカケがあるのか?というのはタイトルに書いた通り疑問に感じることだと思います。
このSNSをなぜ作ったのか、どのような思想なのかを今日は説明したいと思います。

  1. プロダクトの背景と思想
  2. 大事にした2つのこと
  3. なぜ同窓会屋が作ったのか
  4. さいごに

1. プロダクトの背景と思想

# 繋がるだけではなく、コミュニティの時代

モノやお金だけで人の幸福度が決まるのではなく、社会や人との繋がりが重要と言われるようになって久しく、SNSの普及とともに、その繋がりの総量は未だに増え続けていると思います。

しかし一方で、現在のSNSは人と社会、人と人とを繋ぐ役割は果たしましたが、もっと重要であるコミュニティ作りをサポートすることには成功していません。
力を持っている企業や個人ばかりが大きな恩恵を受け、「SNS疲れ」という言葉があるように、時間の浪費、他人との不必要な比較、自分らしくいられないなど便利さの反動で様々な課題もあると言われています。

2017年にFacebook・Instagram・WhatsAppなどを運営するSNSの雄であるFacebook社は、人と人を繋いで世界をオープンにするだけでは世界は良くならないと公の場で宣言し、創業以来はじめて

『give people the power to build community and bring the world closer together』(コミュニティを作る力を人々へ与え、人と人がより身近になる世界を実現する)

と企業ミッションを変更しました。

これは、ただ繋がる時代からコミュニティの時代への移行を象徴した出来事だったと思います。

# 価値のあるコミュニティを作る為に

## フローではなくストックコミュニティ

SNSの普及により様々なオンラインコミュニティが生成され、簡単にアクセスできるようになりましたが、そのほとんどが情報を一方的に提供するものであったり、所属意識を持てない輪郭のないものだったり、なくなっても支障のない継続性がないコミュニティが多いように感じています。

自分もここ数年で30ほどのオンラインコミュニティやオンラインサロンに所属してきましたが、どれも5年後には所属していない気がします。

人は年を取るにつれ新しいコミュニティへの参加意欲が薄れていく為、若い間はフロー型コミュニティに取り囲まれ充実感があったとしても、中高年齢になった時につながりや所属コミュニティがほとんどない状態になると思われ、そこを課題視しています。

コミュニティはフローとして消費し続けるだけではなく、ストックしていくことも重要であり、人や社会を長期的により良くする為にストック型のコミュニティを増やしていきたいというのがWakkaの根本の考えです。

その為にWakkaでは、下記を意識しています。

  • コミュニティへの参加機会を最大化する
    - コミュニティを可視化する
    - コミュニティの検索性を高める
    - コミュニティをサジェストする
  • 居心地の良いコミュニティ体験を提供する
    - 適切な距離を保てる
    * コミュニティごとに適切な頻度でアクセスできるようにする
    * 広告を見せる為に毎日アクセスさせるようなSNSにしない
    * 好きなタイミングで簡単に入退室できる
    - 自分らしくいられる
    * 現実社会と同じようにコミュニティごとに名前や人格を変えられる

## リアルに会うこと

継続性の高い価値のあるコミュニティを作る為には、参加メンバーの帰属意識を高めることが重要です。
帰属意識を高める為の一番良い方法は、リアルに会う機会を作ることだと考えています。

「リアルに会うとなぜ帰属意識が高まるのか?」

⑴ コミュニケーションの質が高まる
ノンバーバルコミュニケーションはデジタル上でのコミュニケーションより情報量が多く、お互いのことをよく知ることができます。
また、用件や議題がなくともカジュアルに話し始められる為、交友関係が広く深くなり、コミュニティ全体の信頼関係が強くなります。

⑵ 記憶に残る
リアルの空間はその場限りの出来事で、同じ場を二度と作ることはできません。
インターネットと異なり五感全てを使用する、またデータを完全にアーカイブできないからこそ、体験として記憶に深く残ると言わています。

⑶ 居場所として認識する
同じ場所で同じ時間を共有することでそのコミュニティに所属している意識が高まります。
同一コミュニティ内の多くの相手とコミュニケーションを取るほど、信頼や刺激を得ることができ、この傾向は強くなります。

2. 大事にした2つのこと

⑴ 思想やコンセプトに一貫性を持つこと
一貫性のないプロダクトは磁針や海図を持たずに航海に出ているのと同じようなことだと思っており、どこに行きたいのか、何を大事にしていくのかをブラさずに作っていくことが重要と考えています。
Wakkaは、ここまで書いてきた思想を重要視しながら、設計・実装・デザイン・マーケティング・規約などの全領域において、一貫性を持って作ってきましたし、今後も一貫性を持っていきたいと考えています。

⑵ 継続的に改善できるプロダクトにすること
もう一つ重要なことは、プロダクトを継続的に改善していける環境を作ることです。
過去の弊社もそうですが、大抵のプロダクトはここで失敗している気がします。

  • インフラや開発がスケールできる設計になっているか
  • バックもフロントも単体テストが書かれているか
  • ビルドやデプロイが自動化されているか
  • コードは可読性があるか
  • ドキュメントは整備されているか
  • 技術選定は中長期で枯れにくく、また採用のボトルネックにならないか

など、挙げはじめるとかなりあり、しっかりやり切ることは困難なこともありますが、今回のプロダクト開発では非常に重要視しました。
モバイルアプリや機能実装、UIすらも後回しにし、予定よりリリースもだいぶ延びましたが、上記を根気強く優先してきました。

まだ現在は、ユーザーから見える部分はやりたいことの10%もできてないですが、開発チームのスケール・継続的改善が可能な環境に関しては、ある程度作れてきましたので、是非今後のアップデートにはご期待頂ければと思います。

3. なぜ同窓会屋が作ったのか

弊社は同窓会に関連する事業を約7年ほど行ってきました。
これまで作った同窓会・OB会コミュニティは3,000を越え、日々幹事・学校・企業・自治体・会場から問い合わせを頂き、そのデータや需要を蓄積してきました。
今回、Wakkaを出すことでその需要をより満たすことができ、ビジネスも大きく加速していきます。
コミュニティを作り、サポートしてきたノウハウ、および自社でSNS開発やイベント運営ができる我々だからこそ、これから更に大きなミッションを達成できると信じています。

4. さいごに

数年前まで技術も開発チームも全く持ってなかった弊社が、ほぼ自社開発でSNSを作るのはなかなか大変でしたが、多くの方の協力と優秀なエンジニアのお陰でリリースできたことを嬉しく、そして誇りに思います。
ようやくスタート地点に来れましたので、ここからは早いスピードでプロダクトを改善していき、多くの方に喜んでもらえるよう、チームWakka一丸となって頑張っていきたいと思います。

記事だけ読んでスルーせずに、ぜひ使ってみてくださいね!笑
下記にアクセスして、まずは出身校や出身/在籍企業を入力してみてください!

Let's Wakka !

https://wakka.io