承認欲求・返報性の原理とWEBサービスの関係

ただのこけぐち
3 min readFeb 6, 2014

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流行っているWEBサービスには、承認欲求・返報性の原理とは深いつながりがある。承認欲求と返報性の原理が流行りと関係があるか少し考えてみたい。

まずは言葉の定義について。

承認欲求

他人から認められたいとする感情の総称。マズローの自己実現理論では心理学における承認欲求は欠乏欲求であり、欲求が満たされないとき、人は不安や緊張を感じるとされている。

返報性の原理

人は他人から何らかの施しを受けた場合に、お返しをしなければならないという感情を抱くが、こうした心理をいう。

WEBサービス

Facebook、TwitterなどCGM系またはコミュニケーション系サービスとする。

承認欲求や返報性の原理をサービスの中に組み込んでいるかは流行っているWEBサービスの共通点として当てはまることが多い。この要素が欠けていると流行りにくいとも言われている(実は流行っていないWEBサービスにも当てはまるものだったりする)。

流行るか流行らないかは関係がなく必要不可欠な要素なだけで流行る要素は別のところにあると思ってよいのだろう。WEBサービスのグランドデザインでどちらかに比重がおかれることもあると思う。

Facebookを例として考えてみたい。

Facebookの承認欲求・返報性の原理の機能

承認は「いいね!」「 コメント」「 シェア」機能が該当する。返報性の原理もこれらの機能で働くようにできている。一番押される「いいね!」を例にユーザーの気持ちになって考えてみたい。

1)投稿すると「いいね!」を気にする(承認してもらいたい)
2)友達が「いいね!」を押す(承認された)
3)「いいね!」した(承認してくれた)友達を覚える
4)友達が投稿したときに「いいね!」を押す(返報性の原理)

「いいね!(英語だとLIKE)」と「いいね!」してもらいやすくなる世界ができている。どういうことかというと、ネガティブな投稿だと「いいね!」してくれない。となると必然とポジティブな情報発信だけがウォールに並んできやすい。ポジティブな情報には「いいね!」しやすくなる。という循環だ。

「いいね!」だけでなく更に承認された度が高い「シェア」「コメント」という上位承認機能を用意することで承認具合を変えられるというのもいい仕組みだ。

これがFacebookが12億のアクティブユーザーを抱える理由になっているのだろう。この機能がスマートデバイスとの相性が良いのも大きい。

WEBサービス以外でもこの観点を取り入れていくとうまくいくこともあるかもしれない。これはビジネスに限らず当てはまる。

追記

検索したら2009年に書かれたそれっぽいブログ記事を発見。普遍的なものですね。

素人にも分かるかもしれない「承認」とサービスの関係http://nuru.me/blogs/2009/04/post-25.php

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ただのこけぐち

都心企業でWEBプロデューサーしながら地元三鷹で兼業するという働き方実践中。地域では、ホームページの運営支援やまちづくり活動など色々やってます。いま力をいれているのが三鷹武蔵野の農家さんを応援する「まちなか農家プロジェクト( http://machino.tokyo)です。