2017年仕事始め!&2016年所感

『鴻鵠之志』
5 min readJan 5, 2017

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あけましておめでとうございます。KVPは本日から仕事始めとなりました。2017年も宜しくお願いします。初仕事は初詣にて全員にダブルピースを強要するというものでしたw

チーム揃っての初詣

2016年は5月にスタートした新ファンドから7件の投資実行をしました。月1件程度のペースで投資実行となっていますが、2017年はさらに加速していきたいと思っています。

昨年末時点の投資ポートフォリオ

正月は目の前の作業に追われずにゆっくりと仕事のことを考えれるいい機会だったので今後の投資関連で考えたことを五月雨に書いていこうと思います。

昨年末はキュレーションメディアの話題が非常に多かったですが、本質的には情報爆発に対して既存の”検索”というソリューションだけでは限界がきている!ということの一端なんですよね。キュレーションメディア的な手法は一旦沈静化すると思いますが、ユーザーが情報を求める時に効果的にアクセスできるソリューションやサービスというのは引き続きニーズがあるんじゃないでしょうか。このニーズの受け皿となるサービスは引き続き注目分野です。それが”動画”なのか”音声”なのか”AI”なのか…

AIについても引き続き話題になると思いますが、期待先行から真のユースケースを確立していくタイミングになっていくと思います。USではIntercomなどユースケースがはっきりした実用化レベルのAIスタートアップがでてきているのが参考になりますが、日本でも絵空事ではない実用的なAIスタートアップの出現が加速するんじゃないでしょうか。

音声インターフェイスについては、Google HomeAmazon Echoなど中心にアツいジャンルだと思いますが、日本語化の問題も含めて独特な日本市場を日本勢がリードしていく存在が出てくるか楽しみです!

また、2016年によく議論された話ですが、ここ最近は日本におけるコンシューマーアプリのスタートアップがやや元気がないかな〜と思っています。USではSnapchatの次はHousePartyが流行りだす!ような新しいアプリのユーザー体験を提供するスタートアップが連続的に出てきますが、日本ではこのジャンルは最近元気がないのは寂しいので(動画関連だけは別かもですね)、新しいユーザー体験を開発するような起業家が出てきて活性化してほしいな〜と思っています。

個人的には、日本の歳出の3割を占め、且つ増大の一途をたどっている社会保障費は最も関心の高いテーマです。2025年問題に本格的に取り組んでいくにあたって社会保障費削減に向けての一助となるようなビジネスが求められると思います。特に高齢者医療問題の野放しは日本が国として取り組むべき最最最最重要課題だと思うので、政策的議論だけではなく民間のイノベーションの両輪でこれを解決するようなビジネスは社会的意義も大きいし市場も大きいので何かできればなと思っています!

昨年の最も大きなニュースはやはりBrexitとトランプショックでした。実際にこれは歴史的な大転換でした。国際政治は常に協調主義と孤立主義が振り子のように行ったり来たりしているものですが、孤立主義に振り子が振り切るかどうかは、2017年のヨーロッパの政治イベント(EU主要国の選挙)次第かと思います。この流れはビジネスにおいても計り知れない影響があるため注視です。日本は幸運なことに政治的安定の上で好環境を享受していましたが、世界政治の混迷と安倍政権の任期終了(任期延長するっぽいですが)が同時に起こると、過去の安定性を前提に物事を考えられなくなるのかもと心配です。

期待先行型のトランプミクスの上げ潮によって実際の危機が見えにくくなっていますが、ケインジアン的なやり方の景気浮揚期待はいろいろあって虚構の面が否めなく、もし期待感が崩れたときの反動は大きいのかなと。その際にアベノミクスの次の矢がまだ見えていなく、実体経済は少子高齢化でシュリンクしていると本当に蟻地獄になる。というバッドシナリオを考えてしまいます。ただ、日本はほんといい時期に東京五輪を開催できるんだなーと思っていて、17〜20年の東京五輪の需要と精神的目標で時間が稼げる。これはほんとうにラッキーなことです。

ややとりとめもないですがせっかくの年始なのでこんなことをぼんやりと思いつつ、2017年はスタートしたばかりのKVPの投資活動を軌道に乗せるため目の前の事業に泥臭く頑張っていこうと思っています!

本年も宜しくお願いします!

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