起業 2年目を振り返って

Kunio Yamada
5 min readJul 17, 2018

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早いもので、2018年7月15日で株式会社Meta Anchorも3期目に入りました。

1期目はすべてが手探りの状態で悪戦苦闘の毎日でした。詳しくはこちらの記事をご覧ください。

2期目を終わって感じたこと

「お金が無くても知恵を絞ればできる施策は多くある」

ということです。

弊社は、INOBERと適職診断NAVIの2つの事業を展開しています。

正直2期目も苦しみましたが、最後の2ヶ月は単月黒字を達成することができ、少しホッとしています。2期目を振り返ってみたいと思います。

①買収の提案を断る

実は2期目では、あるHR系企業から買収の提案がありました。

会社を売却して子会社になった方が、精神的にも楽ですし、創業者としてある程度まとまった金額(数千万~数億円)を得ることもできます。

しかし、先方とのシナジーを感じなかった部分と、まだまだ自分で事業をやってみたいという思いが強かったため、お断りさせていただきました。

「もったいない」など色々なご意見はあると思いますが、仮に事業が成功しなかったとしてもこの決断に全く後悔はしないでしょう。

②資金繰りの苦悩を改めて実感

資金繰りは経営者の最も重要な仕事で、最もストレスを与える仕事でもあります。

INOBERを正式にローンチする前までは、全く売上がなく、銀行からの融資と個人の貯蓄を切り崩して、事業をしていました。毎日胃が痛くなる思いで会社のキャッシュフロー表を眺めながら「あと何ヶ月会社が持つのか?」最悪の事態を想定しながら過ごしていました。

VCなどの投資家も周りましたが、思うような反応が得られず、苦戦した1年でした。しかし、多くのスタートアップの経営者を見ていると、VCからの資金調達はできれば受けない方が良いと最近思い始めています。何億円も赤字を掘りながら事業を進めるやり方は、商売の鉄則から考えるとやはり健全ではありません。またエクイティでの調達は金融機関からお金を借りるよりも何倍もコストがかかります。そのため今は慎重になっています。

会社として、「キャッシュアウト=倒産」です。

経営者は事業を続けていく限り常に資金繰りに頭を悩ませられます。これは逃れられないので、最悪に事態を想定し打てる手を考えておくだけで、不安が和らぎます。

③INOBER、適職診断NAVI双方のマネタイズに成功

適職診断NAVIでは、2017年9月の時点で、月間受検者数が300人も満たない状態でした。これ以上サービスを続けることは困難だと思い、11月頃にはサービスをクローズする予定でした。

しかし、2017年10月頃にある企業の社員全員で試して頂いたことから、徐々に認知され始め2018年4月には月間1万人を超え、今では月間3万人以上受検するサービスとなりました。

現在は、広告代理店と連携し、広告モデルでマネタイズしています。

INOBERに関しては、まだまだ開発を続けている状態ですが、全く広告を打っていない段階でも毎月コンスタントに導入いただける企業が増えています。

広告を打つ資金がないため、INOBERを広めるためには自社でオウンドメディアを作るしか道がないと考え、2018年2月から「INOBER magazine」を開始。記事を作成するのは非常に時間と労力がかかりますが、コツコツ続けていくことで、徐々にSEOで効果が出始め、今では月間1万PVを越すメディアとして成長しています。

ありがたいことに、現在では上場企業の導入も決まっています。

また、リアルミーの増山さんや、人事コンサルタントの永見さんのブログに紹介いただき徐々にではありますが、認知が広まっています。

<3期目に向けて>

① 単年黒字化を達成する

⇨まずは1年を通じて会社を黒字化して利益を残すことは必須です。

②事業を推進していく仲間を増やす

⇨現段階で正社員での採用は難しくても、副業やフリーランスなど一緒に事業を行っていきたい人を見つける。

③マッチングアルゴリズムの完成させる

⇨INOBERと適職診断NAVIをつないで、企業と求職者の自動マッチングを実現させるため機械学習を軸としたアルゴリズムの開発。

最後に

これだけ変化が激しい中、事業を継続するのは大変で、毎日壁に当たりながら、仕事してます。ただ、苦悩の中にも「新しい出会いがあった」、「新規導入が決まった」、「サービスを使って喜んでもらえた」など小さな出来事がエネルギーになってます。

3期目のスタートでは新たにHPを一新し、更に尖った会社にしていこうと思ってます

引き続き、応援のほど、よろしくお願いいたします。

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