プログラミングの修得に年齢は関係ない

Yoshihito Kuranuki
5 min readFeb 23, 2017

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とても勇気づけられる記事だ。

私も今40を超えて、改めてプログラミングを再開している。ブランクがあるから、まだ下手だけど楽しいから没頭できる。時間が足りない分、若い頃より戦略的に修得に向き合えてるようだ。

この先の長い人生をかけてでも、修得し続けるひとつが、私にとってはプログラミングなのだ。そう思えば、多少は時間がかかっても、取り組むだけの価値はある。

かつて日本のIT業界には「30歳定年説」や「35歳定年説」などという言葉があったが、今となっては迷信となってしまった。

設計作業を伴わない、プログラミングをただ「打ち込むだけの仕事」と考えたら、体力の問題だったのかもしれない。人月で見積もりをするなら、誰かに開発させて管理者になって給料を上げるために仕方なかったかもしれない。

しかし、それはもはや真実ではなくなった。もちろん、まだ多くのIT企業が旧態然としているかもしれないが、そこで考えられていることも変わりつつあり、これからさらに変わっていくのではないだろうか。

プログラミングは、ソフトウェアの設計、すなわちデザインすることだ。デザインとは見た目を定義することだけを指していない。期待通りにソフトウェアが動くようにプログラミングすることもデザインだ。それは決して単純労働でも、ルーチンワークでもない。

プログラミング言語を覚えればプログラマになれる訳ではない。日本語の文法を覚えたところで小説家にはなれないし、ライターとして仕事ができる訳ではないのと同じだ。

プログラミングを仕事にするには、学習だけでなく、修得のための練習が必要だし、仕事を始めてからも、様々なソフトウェア開発の現場での経験があってこそ、ベテランの領域に達することができる。キャリアを積んだプログラマの方が優れている。

だから、プログラマは若いうちにしかできない職業という訳ではない。経営者や弁護士、コンサルタントなどの他のナレッジワーカーと同じように、頭が元気なうちは働くことが出来る。(プログラマは多少、目と指が大事なので、そこは影響あるが・・・)

そして、プログラミングを修得するのに年齢は関係ない。若い方が柔軟性も時間もあって有利なのは、なにもプログラミングに限ったことではない。それは、どんなことだってそうでしょう?

それなりの年齢からプログラミングを身に付けようとするならば、それなりに大変だし、しっかりと時間をかけて努力することを求められる。前述の記事だと、さも希望だけ印象もてるように読めたかもしれないが、コメントを幾つか抜粋しよう。

あなたの根性を信じること

1人の開発者が『まずはたくさん練習すること』と助言してくれ、書いたコードを見せるとバグの直し方を実演してくれました。

決まった学習メソッドはなく、よく勉強して諦めないことに尽きます。

彼らは私が持っていたような熱心なモチベーションを持ち合わせていなかった。(中略)大切なのは、クレイジーなほど練習を重ねること

『食べる、飲む、寝る、開発』これができるかどうかが成功の分かれ目です。中途半端にやるべきではありません

自分自身に投資しましょう。私はジョークではなく、毎時間何か新しいことを学んでいます。

・・・簡単ではないのだな、と思ったかもしれない。そう、簡単ではないのだ。それでいい。それでこそ、プログラミングには価値があるというものだ。望むところだ。

とても大変な道かもしれない。中途半端に時間を無駄にしてしまうかもしれない。だけど、やり続けることで、確かにプログラマになった人たちがいるということ。そこに、勇気づけられるのだ。

プログラミングが出来れば、まるで魔法を手に入れたような気持ちになるだろう。

始める前から諦める必要はない。手っ取り早く儲かる手段でもないし、チョロっとやれば出来るようなものでもない。だけど、簡単に挫けなければ、きっと出来る。

大変だけど楽しい世界へようこそ。プログラミングを始めましょう。

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Yoshihito Kuranuki

ソニックガーデンという会社を経営しています。「心はプログラマ、仕事は経営者」の精神で、プログラマという仕事を誇れるものにすることがミッション。 ブログ http://kuranuki.sonicgarden.jp ※2019年1月に新刊「管理ゼロで成果はあがる」でました。→ https://goo.gl/reZez1