量産型プログラマを撲滅したい

プログラマの生産性の差は、出来る人と出来ない人で10倍とも100倍とも言われる。そんな馬鹿な、と思われるかもしれないが、事実だ。

むしろ、一緒に働かせると、出来るプログラマが、下手に作られたプログラムの修正をしなければいけなくて、全体の生産性を落とすことになる。

つまり、出来ないプログラマはチームで働くと、生産性をマイナスにするのだ。厳しいことを言えば、いない方がマシなのである。

ソフトウェア開発に猫の手はいらないのだ。


では、出来ないプログラマとはどんな人たちか。

コピペで書くプログラマだ。他で動いているプログラムをコピペして、なんとなく直して書いているプログラマだ。

なぜプログラムが動くのか、どう書けば動くのか、わかっていない。

ただ沢山のプログラムを書くだけの量産型プログラマだ。こういう人のプログラミングは、デバッグさせてみて、横で見てるとすぐにわかる。

まず、エラーメッセージを見ない。動かないってことは、どこがおかしいかわからない。パラメータを変えてみたり、手をいっぱい動かす。なんとなく勘で直そうとする。動いたから良いじゃないか、と考える。


初心者と、出来ないプログラマは違う。誰もが最初は初心者だ。

初心者のうちに、早く作れなかったり、ソースコードの品質が低いのは、仕方ない。訓練をして、経験を積んで、高めていく意識と、腕の磨き方を知っていれば、そのうち生産性も高まるだろう。

不幸なのは、プログラミングとはコピペして勘で作るものだ、という作り方が身に染み付いてしまっている人だ。その癖がついてしまった人は、自分で考えてプログラムを作れない。

有名で簡単なfizzbuzz問題すら自力で書くことができないかもしれない。プログラミングを手順で覚えている人は書けないだろう。

マニュアルや手順で考える人は、問題解決ができない。誰かの手順でしか動けないなら、もはやプログラミングが上達することもない


ただこれは、なにも出来ないプログラマ本人たちだけのせいではない。それしか学んでないのだから仕方ないのかもしれない。

今の開発現場での即戦力を求めすぎる風潮が、そうしたプログラマを生み出すことになっているのではないだろうか。

人が足りないからと即戦力を求め、即興で育てたプログラマを投入し、結果として、全体の生産性が悪くなり、人の数だけを投入しても、マネジメントコストがかかり、出来る人まで疲弊する。

訓練されずに投入されたプログラマたちも、訳も分からないままプログラミングをさせられ、つまらない思いをして、だけど仕事量は半端なくあり、勉強する時間さえなく、結局できないまま。

現代社会に起きている多くのシステム開発のトラブルの一因はここにあるのではないか。出来ないプログラマになってしまった人たちも、ある意味で被害者なのかもしれない。


今もそうなのかは分からないが、私もSIerに入って新入社員だった頃に、SIerの新人研修を受けたことがあって、学生時代からプログラミングで仕事をしていた私からすると、強烈な違和感を感じた。詰め込んで勉強はさせるが、訓練は殆どないのだ。

日数の問題だろうし、コストの問題だろうけど、数日間の勉強だけさせて、それでプログラミングが出来る訳がない。それなのに、研修が終わったら、もう開発の現場に入れられてプログラミングする。ありえない。

数日間ほど料理教室に通っただけで、お客さんに出す皿の料理を作らせているようなことが、システム開発の現場で起きていることだ。それでは、うまくいくわけがない。

SIerの中では、プログラミングは若手のするものだという認識があったからだろうか。プログラミングを舐めてるとしか言いようがない。

料理なら、素人の作った料理がもし不味ければ、すぐに客がわかるだろうけど、プログラムの場合、客もわからないし、すぐにはわからない。

料理だって最初は雑用から始まって、仕事以外で料理の修行をするはずだ。プログラミングも、修行をしてからでないと、仕事にはならない。


だから昨今の即戦力になれるような研修やウェブサービスにも、非常に違和感がある。人手不足でニーズがあるのはわかるが、手っ取り早く育てようなんて、都合のいいことはやめたい。

結局は、社会全体の損失になっているのではないか。若い人や志のある人を、じっくり育てていくことのできない社会に未来はないのではないか。

コピペでプログラミングするようなプログラマを減らすためには、最初が肝心なのではないか。

プログラミングは簡単じゃない。手っ取り早く儲かるものでもない。だけど、基礎を学び、訓練をして、しっかりできるようになれば、最高に楽しく、素晴らしい仕事になる。そこを伝えたい。

そんな思いもあって、こんなブログを書いたのだ。若者をしっかり育てる、できることから始めよう。続きはこちら。

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