会社のことは自分で改善する出来る会社

Yoshihito Kuranuki
3 min readMar 22, 2015

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会社と社員の関係がどうあって欲しいか。特に、私が採用の時に見ている点について。

まず無理して拡大するつもりがないから、どうしても急いで人を採用する必要はない。人を採用することで得られるものは、そんなにない。多少、人数が多いと安定性が増すくらいのものだが、もとから安定している。

つまり会社が事業拡大をしたいために、そのための労働力としての人が欲しいわけではない。あくまで一緒に働くことが楽しいから、仲間になっている。それを物理的に表したものが会社と社員の関係だ。と考えている。

そこは一般的な会社と社員とは大きく違うだろう。だから、会社対社員という向き合い方にはならず、社員同士という関係性しかない。会社という器に社員を入れている訳ではない。

言ってみれば、創業者だけの会社のようなものだ。だから採用は慎重に行う。そして、どれだけ人数が増えても、その関係性を維持していきたい。

だからという訳ではないが、新しく入ってくれた人を、もちろん歓迎はするが、仕事の上で、あまり手厚いケアは出来ていない。申し訳ないな、とは思うけれど、やはり自分で切り開いていける人が良い。

もし細かいことや不満などあれば、それは会社に改善してもらうことを期待するのではなく、自分自身で変えていってもらいたい。ミッション・ビジョン・価値観に沿うことであれば、何をしてもいいのだから。

そして、普通の会社と違うのは、何かを変えたいと思った時に、変えても良い権利が、誰にでもあるということだ。会社全体で、一度決めたからといって、ずっと盲目的に続けるなんて推奨していない。

不満や不安がないなんてことはないだろう。だけど、それをずっとそのままに我慢し続ける必要はない。そうした不満を放置し続けるのは、会社のことが自分ごとになっていないのかもしれない。

会社に期待して、会社がやってくれなくて、それで「自分の求めるものと違った」なんていう人とは一緒にやっていけない。この先ずっと求める側と与える側の関係を続けたいとは思わない。

自分の家だと思えば、自分で掃除するのと同じで、自分の会社だと思ってもらいたいし、そう思えば、自分の不満があれば自分で改善する、と考える人に入ってもらいたい。

会社を自分ごとで考えるのが、オーナーシップという考え方だ。

この点が、多くの人がこれまでいた会社とのおそらく一番大きなマインドチェンジになるだろう。一度でもフリーランスをしたり、会社を経営していた人は、オーナーシップを持っている可能性が高い。

こんなことを書くと、また都合の良いことを、と言われるかもしれない。だけど、こればっかりは言葉で言っても言い切れない。わかりあえない人とはわかりあえない。

分かり合える人と一緒に働きたいから、表明している。まぁ少なくとも自分が働くとしても、こんな会社で働きたいとは思うような会社にしたいと思ってやっている。

国があなたのために何をしてくれるかではなく、あなたが国のために何ができるかを考えよう(ジョン・F・ケネディ)

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Yoshihito Kuranuki

ソニックガーデンという会社を経営しています。「心はプログラマ、仕事は経営者」の精神で、プログラマという仕事を誇れるものにすることがミッション。 ブログ http://kuranuki.sonicgarden.jp ※2019年1月に新刊「管理ゼロで成果はあがる」でました。→ https://goo.gl/reZez1