緊急かつ重要な仕事、緊急じゃないけど重要な仕事。副社長の仕事、社長の仕事。
ソニックガーデンには代表取締役が二人いる。社長と副社長だ。なぜ二人もいるのか?仲良しだからだけではない、その理由。
会社の代表取締役は、ひとりじゃなくても良いらしい。代表取締役になると、代表印を押すことができる。契約書などの公式文書に押す印鑑だ。
ソニックガーデンでは、会社の営業活動を副社長が一手に引き受ける体制になっているので、彼に代表印を押してもらうことが、最も効率的だ。
だから、とても合理的な判断で、代表取締役を二人にしている。
肩書きにまったくこだわらない。肩書きより実態の方がよほど大事だ。実態が出来ていれば、それにあった肩書きはあっても良い。まずは実態だ。
では、社長と副社長の実態の仕事は何か。どういった役割分担なのか。
仕事には、緊急か緊急でないか、重要か重要でないか、その組み合わせの4つに分けることができる。4象限だ。
まず、重要でない仕事は、しなくても良い。重要かどうかで判断して重要でないと判断したら、それはしない。しないのが一番効率的だ。
すべきなのは、「重要かつ緊急」の仕事からだ。ソニックガーデンの副社長の仕事は、重要かつ緊急の仕事をすることだ。今日明日のことをする人がいて、それで会社はまわっていく。
では、「重要かつ緊急でない」仕事は誰の仕事か?それが社長の仕事だ。今日明日のことではなく、1年後3年後さらにその先を見据えて考えるのが社長の仕事だ。
日々の仕事をしていくと、つい後回しになってしまうのが、そんな「重要だけども緊急ではない」仕事だ。目の前の仕事の方がすぐに結果がでて楽しい。
「重要だけど緊急ではない」仕事は、その仕事をしても、すぐには結果が出せない。短期的な評価や楽しみはあまりない。だからこそ、評価されない社長がすべきだ。
副社長は「社長を暇にすること」がミッションだと言ってくれる。暇にしないと、長期的な「重要だけど緊急ではない」仕事をしなくなってしまうからだ。
ありがたいが、社長は社長でけっこう大変だ。数年後の未来にならないと正解かどうかわからないような決断を今しなければいけない。その責任は重い。
でも、それが「重要だけど緊急ではない」仕事なのだ。
役割分担からみた社長と副社長。でも、一番いいのは同じ目線で相談できる相手がいるってことだ。社長は決して孤独じゃない。