起業家は経験を溜める器である

Yoshihito Kuranuki
3 min readJan 13, 2018

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新規事業というのは誰もやったことのない事業だから、うまくいくための手順もノウハウもない。

新しいプロダクトを作るにせよ、新しいマーケットを開拓するにせよ、0から1は、誰の真似もできない。

0から1を作ることを進めていくには、一体どうすれば良いか、わからないことだらけだろう。そういうものだ。

業界のことも、ユーザの本当の気持ちもわからない。どんなデザインが受けるのか、プロモーションはどうすれば良いのか、わからない。

正解などないのだから、わからなくて当たり前だ。

わからないことは、やってみるしかない。わからないことは、いくら考えたってわからない。経験から学ぶしかない。

念のため補足すると、考えなしに行動しようと言っている訳ではない。どうすればうまく学びに繋がる経験ができるのか、そこは考えた方が良い。

人に会ったり、実際に体験したりして学ぶ。その新しい事業やサービスのことばかり考える。そして、具体的な形に落とし込んでみる。

それで失敗したって良いのだ。途中の失敗は気にしない。そうした経験こそが、事業の軸になっていく。

その新しい事業の強みはなにか。その事業を立ち上げようとする起業家がいることこそが、最初の強みにならなければいけない。

最初に考えていたことも経験すれば変わってしまうだろう。それで良いのだ。むしろ、経験から学んだということなのだから。

起業家は自分で考えて、自分で行動して、自分で経験することが大事だ。その事業のコアになる部分は、アウトソースしてはいけない。

大事なことは、自分の事業のコアは何か、そこを見極めることだ。コア以外は専門家に頼んだ方が良いが、コアは自分で考えて経験すべきだ。

起業家は、わからないことだらけの中で決断をしていかねばならない。誰かが決めてくれる訳ではない。その仕事は決断の連続だ。

決断は大変だけど、決断して試してみれば経験を得ることができて、次の決断の説得力は増す。他の誰よりも詳しくなれる。

決断、経験、学びを繰り返して、起業家は成長する。起業家の成長こそが、0から1の事業を起こす一番のファクタになるのだ。

新規事業のオーナーは誰か。お金自体は会社が出したり、投資家がいたりするかもしれないが、彼らが自ら経験することはない。

立ち上げる事業のことに最も時間をかけて考え尽くすことができるのは起業家だ。だから、本当のオーナーは起業家だ。経験は奪われない。

起業家こそが、経験を貯める器なのだ。

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Yoshihito Kuranuki

ソニックガーデンという会社を経営しています。「心はプログラマ、仕事は経営者」の精神で、プログラマという仕事を誇れるものにすることがミッション。 ブログ http://kuranuki.sonicgarden.jp ※2019年1月に新刊「管理ゼロで成果はあがる」でました。→ https://goo.gl/reZez1