プログラマだからこそプログラマであることを辞めた話

Yoshihito Kuranuki
2 min readAug 9, 2015

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好きなプログラミングを辞めて経営をするのって大きな決断でしたね?と言われるし、なぜプログラミングを辞められたんですか?と言われることもある。

それは、そんなに難しいことではなくて、論理的に考えると、それがベストな選択だと思ったからでしかない。

社内ベンチャーを始めたときも、MBOして独立したときも、その時々の選択をしてきたが、あまり感傷的でも感情的でも、まして運命的でもなく、その時点での最も筋が通って、合理的な選択をしたまでだ。

私が経営者をしているのも、それが今、最も合理的だからだ。

プログラマの良いところは、自分の気持ちはさておき、ロジカルに判断することができるところだと思う。私も、そういう気質がある。

経営をする上でも、論理的であることを大事にしている。社長が言い出したことも、筋が通らないことは会社で実行されることはない。

フラットな組織でいられるのは、そういうところもあるだろう。思いつきに従うのではなく、論理に従い納得すれば動く人たちで構成されているからだ。

だから、経営判断も一か八かで決めることはない。あらゆる施策に理由が存在している。まるでプログラミングをするようなものだ。

今はプログラミングそのものはしていないけれど、プログラミングのようにアイデアをロジックで実現していくことには違いない。だからやれているのかもしれない。

論理的に考えてベストな選択として、私自身がプログラミングをするのではなく、優秀なプログラマを集めて、彼らがプログラミングできて幸せになる経営をすることが、”今は”合理的だと判断している。

論理的かつ合理的であれば、感情を抑えられるのがプログラマの良いところなんだ。

そんな風に考えられるプログラマ気質だからこそ、プログラミングをしないなんて選択肢を選ぶことができたのかもしれない。

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Yoshihito Kuranuki

ソニックガーデンという会社を経営しています。「心はプログラマ、仕事は経営者」の精神で、プログラマという仕事を誇れるものにすることがミッション。 ブログ http://kuranuki.sonicgarden.jp ※2019年1月に新刊「管理ゼロで成果はあがる」でました。→ https://goo.gl/reZez1