人は所属する集団に影響される
人の考え方は、まわりにいる人たちの考え方に少なからず影響を受ける。子供の頃は親だろう。学校に入る頃には先生や友達。塾や習い事、部活動やサークル。そして社会に出れば会社、地域など様々だ。
どれだけ孤高を貫こうと、人は何らかの影響を受ける。本を読めば著者から、テレビや映画、どんなものにも少なからず思想は含まれる。
そうしたコンテンツについても、どういったものを選ぶのか、それすら周りからの影響を受けている。CMか、インターネットか。
今ある自分の考え方は、それまで所属してきた集団、触れてきたコンテンツから影響を受けた結果だ。果たして、完全に自分だけで考えたことなどあるのだろうか。
さておき逆に考えれば、どういった集団に所属し、どういったコンテンツに触れるのか、そこをうまく選んでいければ、自分の望むような考え方や状態を得ることができるかもしれない。
良い大学に行こうというのは、そのあとの就職時の有利さなどもあるだろうが、そうした才能と努力をした人たちの集団に所属することで、そこで得られる影響にも意味がある。
野球でうまくなりたいなら、野球の強豪校に入った方が上手くなれるだろう。きっとそれだけの蓄積があることに加えて、周りがうまくなりたい人ばかりの方が、うまくなれるはずだ。
「人間が変わる方法は3つしかない。1つ目は時間配分を変えること。2つ目は住む場所を変えること。3つ目は付き合う人を変えること。どれかひとつだけ選ぶとしたら、時間配分を変えることが最も効果的。」
大前研一さんの有名な言葉だが、付き合う人を変えるというのは、きっとこういうことなんだろう。
大人になってから、どんな会社で働くか、誰と働くか、それはとても大きな影響を持つ。
産まれる家は選ぶことはできないが、人間は独り立ちできるようになるにつれ、段々と自分の意思で選ぶことができるようになる。
なるべく自由でいたいなら、選択肢の幅を広げるように、可能性の幅を狭めないように、することだ。勉強や努力など、そのためにあると言っても過言ではない。
会社選びも、自分の意思で選ぶなら、その先にきっと多くの影響を受けてしまうことになるから、しっかりと考えた方が良いだろう。そうは言っても、その考えすら、それまでの環境からの影響が大きいのだろうが。
せめて、できうることは可能性の幅を広く持てるようにすることだろう。