SelfKey Identity Walletのβ版を触ってみた感想

草犬
10 min readJun 29, 2018

草犬です。昨日、Selfkey $KEY のIdentity Walletのβ版がローンチされたので、早速触ってみました。

まず、Selfkeyってどんなサービス?

Selfkeyとは、ブロックチェーンを使って作成されたセルフキー(SelfKey)を、プライバシー、セキュリティ、透明性、個人の権利を持つデジタルIDに転換するサービスの事で、ブロックチェーンで個人証明を便利にしようという試みです。

今回β版がリリースされたIDENTITY WALLETとは?

IDENTITY WALLETとは、ユーザーが身分証明を行い、それをもって各種のサービスに円滑に使用・接続できるようになるデスクトップアプリです。
ユーザーはこのIDENTITY WALLETを通じて、暗号通貨の取引所や銀行などに、新たに登録すること無くアクセスする事ができます。

そのβ版が、昨日6/28にリリース

2018年6月28日夜にSelfKey Identity Walletのβ版がリリースされました。

待望のβ版リリース!

この動きに市場も反応し、この地合の中で $KEY トークンは値上がりの動きを見せました。個人的にはここ最近ネガティブな空気が漂っている界隈で、久しぶりに気持ちのいい値上がりをしてくれたなという感じです。

特にBTC建て(オレンジ)で一時100%近くの上昇に

早速SelfKey Identity Walletをインストール

Webサイトからダウンロード

SelfKey Identity Walletのダウンロードは、公式Webサイトから行います。

インストールが必要?ブラウザでは使えないの?

SelfKey Identity Walletは自分のPCにインストールする必要があります。
ここ重要な部分で、SelfKey Identity Walletで登録した情報や秘密鍵(これらをSelfKey IDと言う)は全てローカルに保存されます。その情報はSelfkeyの運営者でも見ることができません。

SelfKey Identity Walletは通貨のWalletとしての機能もあるため、秘密鍵をローカルで管理できる事は通貨をより安全に保管できる事につながります。また、個人情報を外部にアップロードする事がないので、情報漏洩の防止にもなります。

個人情報の流出を防げる?

SelfKey Identity Walletを起動

デスクトップにショートカットが出来ると思いますので、そこからSelfKey Identity Walletを起動します。

利用規約に同意
SelfKey Identity Walletの起動画面が表示されます

尚、SelfKey Identity Walletは既存のEthreumウォレットと同期させる事も可能で、現在の所はNano Ledger SKeystoreファイル秘密鍵でインポートが可能になっています。Trezorに関しては次回アップデートにて対応予定とのことです。

既存Walletと同期させるには、「USE EXISITING WALLET」をクリックすると以下の画面が現れます。
(新規Walletを作成した後で再度ログインするときもこちらをクリックします)

既存のウォレット情報と同期できる

ダッシュボード

新規で作成するか既存Walletと同期させると、SelfKey Identity Walletのダッシュボード画面が表示されます。

ここで資金の送受信や管理を行う事ができます。

ダッシュボード画面現在は

β版では$KEYを含むERC-20トークンが保管できます。
試しに持っているSelfkeyを送ってみたいと思います。

$KEY の送受信画面
無事MEWからの送金が完了

現在は$KEYが100%なので緑一色ですが、ポートフォリオの配分もグラフとして確認できます。

さて、ここからSelfKey Identity Walletの真骨頂となる部分に入っていきます。

個人情報の登録

個人情報の登録をしなければSelfKey Identity Walletを使う意味がない

ってぐらい、重要な要素です。個人情報を登録しなければただのデスクトップWalletです。

端的にいうと、一度登録した個人情報で色々なサービスが利用できる

というものです。
例えば新しい取引所を利用する時に新規登録から個人情報を入力してパスポートなどをアップロードしたり、ICOに参加する時に同じような情報を何回も登録したり…そういった作業を簡略化できます。
またそれだけでなく、その情報自体もローカルに保存されているので悪用されないという利点もあります。

色んなサービスへのカギを集約!

ダッシュボード画面のハンバーガーメニューから個人情報の登録ができます。

上から3番め「SelfKeyID」を選択

Selfkey ICO参加者は登録無しですぐに利用可能

SelfkeyのICOに参加された方は、その時に既にKYC情報を登録しているので新たに情報登録やパスポートのアップなどは不要です。

SelfkeyのWebサイトからZipファイルをダウンロードしてきてアップするだけです。

ICO参加者には少しうれしい配慮!

登録内容は、氏名と国、パスポートの画像とセルフィーぐらいで、居住証明などは不要です。この辺りはICOに参加したことがある人であれば目をつぶってもできるような内容です。

登録が済むと以下の画面になります。

Selfkey IDの画面

登録したSelfkeyIDで各種サービスを使う

さて、いよいよ登録した個人情報を使って各種サービスにアクセス!…しようとしたのですが、残念ながら現在出来るのはここまで

これから先はアップデートや各種サービスとの連携待ちです。
ただサイトでは将来像が公開されているし、取引所の部分は触りが確認できたりしますので、少し紹介したいと思います。

尚、マーケットプレイスの各種サービスを利用するためには、Selfkeyトークン $KEYを保有しておく必要があります。

マーケットプレイスでサービスを選択

Selfkeyと連携しているサービスへのアクセスは、「Marketplace」から行います。

Marketplaceを選択

マーケットプレイスって言うと、物品の売買を連想してしまうんですが、ここでは物品の枠にとらわれず色々な事ができます。

マーケットプレイスのイメージ(現在はまだ利用できません)

例えば…

取引所のアカウント

暗号通貨の取引所を、SelfkeyIDを使って登録無しで利用できます。β版ではこのExchangeだけ、少し見ることができます。

KyberNetworkとも連携

今の時点で取引所はまだ利用できず、これからのアップデート待ちの状態です。

もし色んな取引所が利用できるようになったら、ICOでもらったトークンが上場した時などに、慌てて新規口座を開設しなくても、すぐに売買できるようになったりと、便利になりそうです。

銀行口座

銀行口座に関しても、恐らく居住国などの条件は絞られてくるでしょうが、簡単に作れるようになるようです。
この辺りも、どこまで運営が頑張って提携してくれるかですね。

投資による市民権の獲得

香港、 米国、カナダ、英国など、移住を希望する外国人に向けた投資家プログラムなどの市民権取得制度を取り入れている地域に対しての申請も行えるようになるようです。

投資による市民権の獲得については以下の記事を参考下さい。https://www.cnn.co.jp/travel/35034784.html

貴金属の購入

SelfKey Identity Wallet貴金属マーケットで、金、銀、プラチナ、パラジウムなどの金属を購入、販売、保管することもできるようです。

E-Walletsの利用

仮想通貨以外の電子WalletについてもSelfkey IDで利用できるようになるみたいです。30以上のプリペイド支払いWalletなどを、手数料や機能などを比較して選択できます。

各サービスにはDemoが用意してあり、試しにこのE-Walletsのデモを見てみます。

E-Walletsのデモ画面

ここで条件を絞り込み、E-Walletsを選びます。

試しに日本人が利用できるサービスを絞り込んだら8つほど表示されました。その中にPaypalもあり、もしSelfkey IDでPaypalが利用できれば、利便性はかなり高そうです。

PayPalとの連携を期待

他にも、保険海外送金不動産財団など、様々な分野で活用できるようになる予定です。

触ってみた感想

β版ということもあり、まだまだこれからという印象が強いですが、運営の提示するイメージ通りに各種サービスとの連携が始まれば、相当便利なサービスになるかと思います。

運営側としても、$KEYトークンを普及させるためにはマーケットプレイスの整備が欠かせない事もあり、そこは力を入れて取り組んで貰えるかとおもいます。チームの交渉術に大いに期待ですね。

これからのアップデート、ニュースを心待ちにしています!

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