オーガニック経営の《核》

修理固成
Cre8 University
Published in
Aug 23, 2017

トップが優秀であるがゆえ
いつまでも現場から抜け出せないことが往々にしてある。

自分でやった方が速いと反射的に手足が動いてしまう。
過去の失敗や不安を忘れるくらい仕事をする裏には
安心がない。

要は、人が育っていないから任せられる人がいないのだ。

これではいつまで経ってもリーダーがいないと動かない
硬直した組織のまま…

そこで、有機発想の「オーガニック経営」へとシフトする!

組織の中心を、
「リーダー」から「リーダーの精神」に変える。

変わりゆく経営の変わらない核を明確にすることで、
変わらない組織が変わりゆくための道具を創作する。

そのために「核なるもの」を明確にし凝縮する。

内なるミッションと顕現するビジョン
内外を繋ぐフィロソフィ*

理念の3つのエッセンスを併せて
《MVP》と呼んでいる。

抽象概念は文字や言葉では茫漠としていまいち伝わらない。
伝わらない形に成っているのなら、作り変えればよい。

精神エネルギーを言語化・ビジュアル化し
念いを結晶化することで浸透する理念に!

フィロソフィとは、
精神的支柱・行動規範となる
抽象的なワード集。

素材は「理念」と「怒り」
実務でいえば、40個ほどの力あるワードリストを作成し、
そこから本質をエッセンシャルに引き算して削り出している。

これをメンバーの一人一人が

”自分の言葉で具体化”するプロセスを通じて、

肚落ちを促す。

だから、肚から行動できる。

本質がクリアに伝わるとまずメンバー間で
共感・共鳴が湧き起こる。

これが組織を変える起爆剤となり、
共感度の高い顧客を集める求心力となる。

組織の理念が心に響くということは、
メンバーにも少なからず理念があるということ。

フィロソフィをきっかけにして
その念いが引き出されてくる。

自己理念と組織理念の間(あわい)
ゆらぐことで両者が重なっている
【共鳴ポイント】が観えてくる。

自己と組織の重なりが、共鳴ポイント

これが自覚できるとあとははやい。

自分がなんのために組織にいるのか意義が解ると
「フォロワー」が「リーダー」に様変わり。

守りやサポートに留まっていたのが嘘のように
組織や仕事の創り手を自ら買って出る。手もかからない。

更には自律型プロジェクトが次々と立ち上がり、
社内ミドル層から頼もしい理念伝道師がどんどん産まれてくる。

◎理念を体現する
◎自らの個性を発揮する

組織と個人の相乗効果が産まれてくると
リーダーも本来すべき仕事に集中できるようになる。

一人一人が個性・才能を存分に発揮することが、
組織の成果に反することなく、むしろシナジーになる形だ。

トップダウンでもボトムアップでもないその間!

ここまでくると、経営者・マネージャー・スタッフや独立している/いないという境界自体の意味が薄れてくる。

全員が「人生の経営者」として生きる、働くと同時に、一人ではできない大きなビジョンのためにチームを組むというあり方が観えてくる。

実際の企業に於いては、個々が独立して働く力を有しつつも組織に所属する価値を自覚している組織内個人事業主である。個々が力を付けるほど、会社のビジョンも負けじとして成長する。

こういう文脈では「競争」は、否定されがちだが、高め合う関係においては必須であろう。共進化でなければ成り立たない緊張感と躍動感がある。

一人歩きできる優秀な人が喜んで働いてくれる求心力、強力にビジョンを実現する遠心力の源泉はリーダー・メンバーの「MVP」にちがいない。

これは独立した経営者同士がチームを組む場合でも同じだ。誰か一人のビジョンをチーム全員で実現するのではなく、全員がMVPを宿す。これぞミドルアウト!

その重なりや一致点がある人々がチームを組み、
共に実現を目指す新しい「共創・共進化」の形である。

やり方だけでは、心に響いてこない。
あり方だけでは、極一部しか伝わらない。

フィロソフィは、両者を繋ぎ、
「あり方のやり方」を示す道具。

組織の内なるミッションが、
ビジョンとして外に燃え拡がっていく通り道。

これがトップを現場から引き剥がし、
ミドルマネージャーを格上げして
「ミドルアウトマネージャー」へと変革する

フィロソフィを体現するリーダーは、
熱量が損なわれず濃度も活力も高い。

人と場がDNAのように交差し一体となって
共創・共進化を促すのがフィロソフィの威力。

--

--