ぴーちゃんMar 253 min read
「芸術は爆発だ」
この言葉はあまりにも有名。でも、有名ゆえに言葉だけが独り歩きして、私は少しこの人を誤解していたかもしれない。
岡本太郎と言えば、渋谷駅の構内や青山通りや大阪万博公園とその作品は意外と身近にあって、今もなお、強い熱量を発散しているように見える。
本作品はそんな芸術家のエネルギーの、ほんの一部を表したエッセイ。タイトルもなかなかに強烈なメッセージを放ち「ああ。私、これから怒られるんだろうな…」なんて読み始める前から及び腰になる。
タイトルの意味を私なりの目線で要約するならば。
“人生は常に選択の連続、それも常に2択。『この道をとるべきか、あの方か。』その選択において、必ず危険で苦しくて不安を伴う道を選べ、と。なぜなら人間というのは放っておくと安心で安定した方を選びたがるから。でもそれは惰性に過ぎない。そんな平凡でつまらない人生を選んでいいの?おぎゃあ、と産まれ落ちた瞬間から、我々は外界の全てと戦ってきたはず。もし、常識が選択の邪魔をするならば、そんなモノ捨ててしまえ。この世に誕生した瞬間、初めて出会う全てのモノと対峙して泣き叫んだあの気持ちを忘れるな”
といったところ。
もちろん、実際はもっと違った内容のことも書いているので、またしても岡本太郎という稀代の鬼才を勘違いしないためにも本書を読む事をお勧めします。
稀代の鬼才、なんて言うとなんだか畏れ多い存在のようにも感じますが、エキセントリックなイメージとは違い、真っ正面から真剣に体当たりする生き様に、良い意味で期待を裏切られた。人間臭くて、憎めない、親近感のあるキャラとのギャップも面白い。それこそが、彼の魅力となっているのだろう。