コーチングの文化を構築 ・アジャイルをやるよりアジャイルになる

Lars Rosengren
ustwo
Published in
Dec 14, 2021

数週間前に、私はAgile Japan ‘21に登壇する機会をいただきました。アリスター・コーバーンを基調講演に迎え、このイベントは「アジャイルのハート」がテーマでした。

私は「コーチングの文化を構築 ・アジャイルをやるよりアジャイルになる」について話しました。アジャイルは、何をするかというよりも、何になろうとしているかであることを伝えようと思いました。

ここにキーポイントをまとめたいと思います。

アジャイル機能不全の例

アジャイルを実現し、望んだ成果を手に入れるのは難しいという見方があります。

これは「アンチパターン」 — 私のプレゼンで「アジャイル機能不全の例」と名付けたもの — が原因の事が多いです。ここにいくつか例をあげますが、他にもたくさんあるでしょう。

Illustrations by Ivy Li

成果より型を重視 — コンサルタントを雇ったり、研修をしたり、認証を取ったりしてみるものの、成果を軽視してしまうケース。

信頼より制御を重視 — 組織は基本的にアジャイルに賛成しているが、経営の計画や予算にまで影響して欲しくないと感じている場合。従来の計画方針に基づいたコントロールのレイヤーが加わり、プロダクトチームと経営陣の間で目指すものが違ってきてしまう例。

協力より競争を重視 — これまで、社内競争は良い結果を生み出すと信じられてきました。しかしこれでは、最高のプロダクトを生み出すために社内で協力し合っているはずのチーム間で足並みが揃わなかったり、リソースを取り合う事になってしまいます。

Illustrations by Ivy Li

これらからわかるもっと大事なポイントがあります。それは、そもそも企業文化自体が、目指しているものと合っていないのかも知れないということです。

成果より型を重視 — 企業として、アジャイルの働き方の成果を得るよりも、アジャイルをやっているんだと見られることが重要。

信頼するより制御 — 企業として、チームを信頼し、権限を与えてベストの仕事をしてもらうよりも、コントロールできているという感覚を得る方が大事。

協力より競争を重視 — 企業として、協力よりも競争が良い結果を生み出すと信じている。

--

--