習得した英語力を保ち、伸ばす方法。

Lily Okamoto — Bilingual
13 min readJul 14, 2017

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昨日ニューヨークの大学時代からの親友が、英語を勉強しているか?話しているか?と突然聞いてきた。

最近そんなに話してないから、口がまわらなくなってきたと伝えた。

前まで知ってた単語がでてこなくなったりするとゾッとしたりもする。

それでも、私は英語は勉強するものじゃないと答えた。英語の基礎はある程度学校教育でついているはずなのに、なにをこれ以上勉強する必要があるのか私にはあまりよくわからない。

「英語どうやって勉強したらいいかな?」
と本当によく聞かれるのと、

一緒に留学していた仲間達が、英語全然できなくなった。と言ってるのをよく聞くので、

改めて、彼女にその場で伝えた私なりの英語力の保ち方と伸ばし方をまとめてみようと思った。

英語の勉強なんてしなくていい。

短期間でTOEICで900点以上を取るという目標を掲げているなら、私は参考になれる自身がないのだけれども、「英語どうやって勉強したらいいかな?」「短期留学してたけど、最近英語に自身がなくなってきたな。」レベルの場合、以下の事を勧める。

Netflixで海外ドラマを英語で見る。

私が高校生くらいの時は英語で、且つ英語字幕で見れる番組はケーブルテレビで放送されているMTVくらいだった。Laguna Beachというリアリティーショーを全然英語がわからないなりに見ていたら、気づいたらなんとなく自分は英語がわかるような気分になっていた。韓国語の習得も同じだった。韓国ドラマを英語字幕で最初は見ていたけれど、放送後字幕がつくのが待てずに韓国語だけで先走って見ていたら、半分くらいは何の話をしているのかわかったような気持ちになれた。

ココがポイントだと私は思う。半分くらいわかる内容は、何度も何度も動きと共にドラマ内で使われる言葉が多い。 “Sorry”、 “What’s going on”、“I love you” などワンフレーズで成り立つ会話、加えてその主人公が好んで何度も使う表現、文章の組み方だったりする。残りの半分は自分が聞いたことのない単語が含まれていて、その単語の意味がわからない限り理解できない。

じゃあどうすればいいのか?

わからないのなら英語字幕をつけて見る。字幕をつけてもわからない、でも見続けてほしい。

字幕を付けたら、あるタイミングでこのわからないシーンを理解するためのキーワードが浮かび上がってくる。ある単語一つがわからないために、このシーンが理解できないでいることが多い。あなたは単語の意味を調べずにはいられなくなる。一つ単語を調べるだけで、一気に AHA!!な瞬間がくる。

映画ではなくドラマ

なぜ映画ではないのか、映画も見たいなら同じ方法で見ればいい。でも映画は大抵2時間で終わってしまう。海外の人気のドラマは大抵、何シーズンにも続き終わることを知らない。同じドラマ内では共通のコンテキストが継続的に使われる。病院を舞台にしていれば医療関係の単語、警察のドラマなら犯罪や鑑識などの関連する単語、ゾンビのドラマなら科学的な単語が飛び交う。おなじような内容のエピソードが何度も何度も繰り返されると、同じような単語が何度も繰り返し出て来る。医療の勉強をしたことが無くても一度調べれば、腫瘍が “Tumor”だとわかるようになる。リアルな生活でどれだけ英語を話す機会を増やしても絶対使うことのない単語を覚えられるのがドラマだ。今までさんざん日本のテレビドラマで覚えてきた単語をただ英語で覚えてるだけの話で、語彙を学ぶプロセスはこの歳になればさほど差はないと思う。

好きな音楽を英語で聞く 。

私はHipHopを愛しているけれど、特にRapは複雑なところが愛おしい。早いテンポで続くライム、韻を踏むからPopな曲にはありえないタイミングで意味の分からない単語が入ってくる、それがまた理解することを難しくさせる。分解していかないと本当の意味にたどり着けない。何を比喩していて、何を伝えたいのか、辞書で調べても出てこない単語、スラング、彼のコミュニティーでしか使わえれていない言葉達が散在する。そんなとき Geniusを使う、本当に文学みたいに曲を読み解く。なぜそのような歌詞にしたのかが誰かによって解説されている。それをまた英語で読むことで好きな曲を深く理解し、より深く楽しむことができる。日本語では見つからない情報が英語だと見つかることが英語習得の素晴らしさでもある。曲の一部をクオートしてアウトプット出来るようになれば上出来だと思う。

英語を沢山読む。

どんな言語でも、書くのが苦手な人は大抵読むのも苦手な人が多いように思う。私自身も英語が話せるようになっているのにも関わらず、ある時期まで英語で本を読むことを億劫に感じていた。一冊の本を読み終えるのに一ヶ月ほどかかるんじゃないかと感じ恐れていた。もちろん、今でも日本語の本を読むより倍以上の時間をかけて読んでいる。

個人的に読むものに得意不得意もあるはずだ。私は物語ベースの本はまだ難しく感じ、 登場人物が多いとHeとかSheが誰のことを話しているのかわからなくなってしまう。日本の小説などをあまり読んでこなかった事が影響しているんじゃないかと思う。

ある時、アルケミストを読んでみた。すごく薄っぺらい本なのに、何度も何度も挫けそうになった。読み終わったら、何を挫けそうになっていたのかと、呆れるほど簡単で素晴らしい本だった。英語初心者でも読んだほうがいいと勧めるほどになった。物語は中身に惑わされることがよくあるように思う。兎に角、読み進めると先が見えてきて、実は簡単な本だったりする。

まずは自分が興味のある分野の記事やニュースを読むことから始める。前提知識がある程度あれば尚更いい。日本語に翻訳される前にいち早く知りたいニュースを英語でウォッチするようにするとお得感がある。

政治や世界情勢は書いている人や国によって視点が違うため、日本からの偏った意見を読み続けるよりもっと有益だと思う。

ニュースの概要が理解できるようになれば、ニュースの詳細記事を読むようにする、それが出来るようになれば、またその先をたどる。まさにインターネットが目指している形でリンクからリンクへという具合だ。ちなみに、タイトルを理解するのはかなり難易度が高いと個人的に思っている。

記事が読めるようになってくると、記事内に気になる人や本が登場する。私は働き方、リーダーシップ、フェミニズムなど自分が知りたいトピックをTwitterでフォローし、流れてくる記事を自然と開く習慣を作り、たくさん読むようにしている。その中で気になった人や本、記事の元になったデータを探していく。

日本語でもたくさん本を読むが、時々ベストセラーのはずなのに、すごく読みにくいと感じる本に出会う。Lean Startupだったり、Elasticl Leadershipがその例だ。ベストセラーのはずなのにしっくりこなかったら英語バージョンをKindleでサンプル購入する。よんでみると英語の方がAuthentic(リアル)で読みやすかったりする。 気づいたらサンプルを読み終わっていたら、私はその場でそく購入する。勢いがあるうちに読み進める。Kindleだと設定のReading OptionのなかにWord Wiseという機能があり、ふりがなのように、難しい単語に説明が小さく英語で書き加えられている。ミニ英英辞書というところだ。時に役立たずではあるが、辞書機能もあるので、意味を調べながら読み進められる。一冊読み終えたあなたは絶対自身が付いている。

Bad Feminnistの著者Roxyan Gay. 彼女のTed Talkスピーチを何処かのタイムラインで拾った。動画を見終わった瞬間、Amazonですぐ彼女の本の購入に至ったが、なかなか本の前半を読み進められなかった。何度も挫折し、ある日ふんわりと中身がアメリカ人でないと理解しにくいことに気づいた。アメリカ人の「あたりまえ」を共通認識にして扱っていたからだ。読み進めるのが苦しくなり、私が深く知りたかった、Ted Talkで話された内容がかかれているページをあら捜ししたが、よくわからなかったので、本の後半をランダムに選び読み始めた。今までと違い、なかなか面白い内容で読むスピードが加速した。時には自分の英語力がないと厳しい判断をせずに、本との相性のせいにして、「捨てる」という作業をしてもだれも怒らない。面白いと思うところだけ読もう。

英語で書く。

短い文から書く

InstagramやFacebookの投稿なら短くていい、短くまとめるのもスキルだと思えばいい。写真もあるから見てる人が何を言いたいかわかってくれるだろう。もはやわかってもらわなくてもいい。

少し長い文も書く

英語で読んだ本へAmazonでレビューしたり、英語で読んだ記事にコメントしたり、アプリのレビューを書いたり、匿名で書けば恥ずかしくない。誰かがかいたレビューを真似して書いてもいい。

英語がぜんぜん話せず、聞き取れもしない頃、私はiPhoneの修理のためにAppleに何度も電話した。その当時親切なチャットシステムなんてなかった。電話は難易度がかなり高い。相手の口も読み取れないし、音質も悪い。話してる途中、相手が早口すぎて全然何を聞かれてるかわからなかった。途中で何度もこちらから電話を切った。何度もかけて何度も同じ質問をし、何度も同じ事を聞かれるとだんだんわかってきた。気がついたら新しいiPhoneが届いた。

英語でお問い合わせとかしちゃってもいい。こういうやり取りは現地に住んでないと難しいと思うが、最近は海外のサイトでなんでも購入できて、送料無料の物まである。旅行サイトも英語で調べればいくらでも出てくる。問い合わせも、もはやメールではなくて、チャットで完結する。時々人間にも相手にされずロボットが返信してくれることもある。知らない人に下手な英語を使って恥かくくらいのプライドは捨てたほうがいい。

ブログを書く

沢山読んでいると書けるようになってくる。沢山書いているともっと書けるようになってくる。Grammalyを使って最低限の文法を直せばいい。

英語で会話する機会を持つ

これは上4つでは満たされない。

英語を話す外国人が会社にいるなら

英語で毎日声をかける努力をする。別に相手がネイティブじゃなくてもいい。台湾人でも、インドネシア人でも、アフリカ人でもいい。 “Hey, What’s up” それだけでいい。無視されることは君が嫌われていない限りないだろう。「君と話したいんだ」というアピールをするべきだ。全ての会話を英語でしなくていい。ルー大島みたいに話せばいい。以下の用にお互い歩み寄った話し方をすればいい。

You: Hey how was your weekend?

同僚 : Oh, I went to climb 富士.

You: え!Fuji-san? The Mountain?

同僚 : Right 富士山! I need to maintain my 健康ね!

You: Cool! Take me with you next time!

まわりに英語を話す人がいない

いないなら探す。彼女が欲しいなら探すのと一緒。
もう今ならどこにでも外国人はいる。ネイティブにこだわらないほうがいい。ネイティブじゃないほうがあなたの気持ちを理解してくれるし、気が楽だったりする。日本語が苦手な外国人を探せばいい。Meetupを使ったり、Tinderを使ったり、駅で立ち往生してる外国人に“May I help you?”と声をかけるのも、電車で見かけた外国人に急に “I like your dress, where did you buy them?” と聞いてもいい。方法はいくらでもある。

もう一度言うけど、英語の勉強なんてしなくていい

勉強がどうしてもしたいなら、勉強したい物を見つけて英語で勉強したらいい。コンテキストが増えないと、いくら文法を勉強したって使う機会がない。単語をいくら勉強したって、使う事がなければ忘れてしまう。トピックを1つ見つけてそれを英語でインプットする、そしてどうにか英語でアウトプットする。

アウトプット! 難しい!できない!ってなるなら真似して写してみる。写せるようになったらそれを少し短い文章(サマリー)にまとめてみる。サマリーが書けるようになったら、今度はサマリーに自分の意見を追加してみる。それからもう一段落長い文章を書いてみる。これくらいまでできたらtechnical writingなど海外の大学生が使うライテイングの教科書を買うといいと思う。これでもっと英語の勉強ができる。

日本語の絶対量を減らして欲しい。

あなたが本気で、日本にいながらも本当に早く英語の力を復活させたり、伸ばしたいなら、日本語のインプットを全て止めて英語に置き換えるぐらいして欲しい。置き換えれない物以外置き換える。最初はインプットの質が悪く、量も少ない。でも、それを耐えれば、あなたがインプットできるソースの量が何倍にもなる。なんとなくしている全てのインプットとアウトプットを英語に変えてほしい。J-Popを聞くのをやめて、テレビを見るのをやめて、日本語のニュースを見るのをやめて、文字を書く時は全て英語にして、電子機器の言語設定をすべて英語にして、Googleも英語で検索する。アウトプットはもっとハード。もはや仕事以外で日本語を話さない、友達とも日本語で話さない!ぐらいしたほうがいい。それでも日本にいたら英語に触れる絶対量が少ないからだ。でもこれは勉強じゃない、適応する努力だと思う。気づいたら自分の生活のインプットとアウトプットが英語に置き換わっても、何も不自由しなくなる。

観たり、聴いたり、読んだり、書いたり、話したり、1つも好きじゃない人はいないと思う。全てできない人は、どれかまず1つ選んで習慣にする、それから1つずつ増やせばいい。

私も今あなたが英語を習得したいようにプログラミングを勉強している。数学が苦手だとずっと思い込み、怖さから機会を与えられても「できるかわからないけど頑張ります。」と後ろ向きな返事をしている自分を克服している途中。自分の世界を広げたい。

語学に完璧はない。きっと私が勉強しているプログラミングの世界にもない。毎日水をあげていたら気がついた時には芽がでている鉢のように、ある日突然自分が上達したことを感じる瞬間が絶対ある。私は何度もあった。英語でも韓国語でもドイツ語でもあった。あなたにも一度くらいはあったはず!

楽しんで英語と向き合って、せっかく身につけたあなたの世界を広げるスキルを失わないで欲しい。

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Lily Okamoto — Bilingual

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