サイエンスカフェ@早大理工

早稲田大学理工学術院の大学祭「理工展」の中で開催されていたサイエンスカフェ。11月6日と7日の2日間に渡って計4回開催されていたが、6日のみ参加した。
 
1回目は生命医科学科の朝日透教授による「キラルサイエンスへの招待」。まず、キラルとは何かをわかりやすく説明。参加者が自分で折り紙を使ってキラルの概念を理解できるように工夫されていた。そして、生物をつくるタンパク質やDNAがキラルであり、大部分その一方のみが使われていることや、サリドマイドの効果と副作用とキラルとの関係についてのホットな話題、更に話は理工学と医学の連携、学生時代のことや若い人に向けたメッセージにまで及び、終始大変熱く語っておられた。
 
2回目は電子光システム学科の川原田洋教授による「炭素ナノテクノロジー」。合成ダイヤモンドを使った効率の良いトランジスタやカーボンナノチューブを使った集積回路、バイオ材料への応用までわかりやすくお話しいただいた。ダイヤモンドはメタンと二酸化炭素から効率よく作ることができる上、現在使われているシリコン半導体を熱伝導率の高いダイヤモンド半導体に将来置き換えれば消費電力を抑え二酸化炭素削減にもつながるという。とても夢のあるお話だった。
 
会場はカフェテリア前のオープンテラスで、通りがかりの人でも気軽に立ち寄れるような雰囲気が良いと思った。また、このサイエンスカフェはレッドブル協賛ということで、参加者は無料でレッドブル(専用冷蔵庫でよく冷やされたもの)を飲むことができた。ただ2回目は日も暮れた夕方でレッドブルにはちょっと寒かったかも…。
 
サイエンスカフェを大学祭で実施しているところはまだそれほど多くはないが、科学ファン以外に裾野を広げるという意味で、大学祭というのは結構良い機会ではないだろうか。これからもっと増えていけば良いと思う。
 
おまけで、理工展の感想を少しだけ。比較的こじんまりとしていて、あまり騒々しくなくアカデミックな雰囲気を大事にしているところが良い。ただ、どこで企画をやっているのかが部外者には若干わかりにくかった。ピーター・フランクル氏講演会も聞いてきたが、これは大変良かった。やや辛口だが楽しかった。数学の問題や大道芸を織り交ぜながら、日本や世界を旅した話、人生を楽しむ話、語学の話、理系離れの話などいろいろな方面に及んだが、中でも日本のガラパゴス化の指摘は心に突き刺さった。思えば最近、日本の若者が海外留学しなくなったと言われている。確かに、わざわざ海外に行かなくても、短期的には日本国内だけで事足りてしまう分野も多いだろうが、長期的に見ると日本にとっては大きな損失だと思う。

ブログ「たまには地球(した)を向いて歩こう。」2010.11.06より再掲

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