第2回「筑波大学研究成果発表フォーラム 2012」-震災に向き合う最先端研究-

第2回「筑波大学研究成果発表フォーラム 2012」-震災に向き合う最先端研究-に参加しました。
 
今回の目玉は、何といっても白川英樹筑波大学名誉教授(2000年ノーベル化学賞)の特別講演でしょうが、実は結構空席が目立っていました。開催場所は文京区の筑波大学東京キャンパス(かつての東京教育大学があった場所。今は放送大学も入っている)なのですが、ひょっとして宣伝が足りなかったのでしょうか。白川先生の講演って、結構珍しいと思うのですが…。
 
白川先生は、「社会における科学・技術の役割」というテーマで、日本人の科学に対する意識の変化から、若者の理科離れのこと、最近の科学コミュニケーションの動向までお話しされていました。さすがに科学ジャーナリスト塾に塾生として入られた経験をお持ちなだけに、科学コミュニケーション界隈のことは相当詳しいようです。現在もソニー教育財団の理事として科学教室などをされているそうで、学校とは別に、地域に科学クラブのようなものができれば良いというようなこともおっしゃっていました。本当に敬服します。
 
以下、研究発表で記憶に残ったことをメモしておきます。
 
・山海嘉之教授(システム情報系)「健康長寿社会を支える最先端人支援技術~ロボットスーツHALの現状と未来~」
 
山海先生はプレゼンも話術も本当に上手いです!会場からは自然と笑い声が湧きあがってきます。もちろん研究成果も超一流です。何といっても夢があっていいと思います。
 
・八木勇治准教授(生命環境系)「東北地方太平洋沖地震は何故M9になったのか?」
 
地震波から震源がどのように滑ったかを推定した研究。通常の地震ではある程度のひずみを残しつつ滑るのですが、東北地方太平洋沖地震では断層面の摩擦が突然小さくなり、全てのひずみを解放するまで滑り続けた、そうです。
 
・境 有紀教授(システム情報系)「東日本大震災の揺れによる被害はどうだったのか?~地震の揺れと被害の関係~」
 
震度が7~6弱と大きかったところでも、全壊した建物はそう多くなかったそうです。これは、建物が強かったからでなく、地震波の卓越周期が短く、建物に被害を与えるような周期1~2秒の成分が少なかったからだそうです。
 
・榮 武二教授(医学医療系)「放射線の医学利用~陽子線治療の現状~」
 
陽子線治療自体はそれほど新しい技術ではないと思いますが、「役に立つ放射線」の紹介という趣旨かと思います。その他、環境放射線測定に関する取り組みも紹介されていました。
 
・鈴木石根教授(生命環境系)「炭化水素産生藻類~被災地復興に貢献する藻類バイオマス~」
 
筑波大学は東京時代から、近所の某大学と差別化するために藻類の研究が活発だとか(笑)。藻類バイオマス自体は古くからある研究のようですが、課題も多いようです。うまく実用化して被災地の復興に役立てば良いのですが…。

ブログ「たまには地球(した)を向いて歩こう。」2012.01.28より再掲

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