国際送金ソリューションを提供するリップルが、新たに55億円をシリーズB調達
国際送金ソリューションを提供するRipple(リップル)が、シリーズBラウンドとしてスタンダードチャータード銀行、アクセンチュア、SBIホールディングスをはじめとして総額55億円の資金調達を実施したことが明らかとなった。この調達により、顧客開拓と国際的なパートナーシップのさらなる拡大を行っていく。また、グローバルチームの強化も行うようだ。
リップルは、シードラウンドではGoogle Venturesが、シリーズAでもDigital Currency Groupが参加していたりと注目度の高いプロジェクトだ。
ブロックチェーン技術の国際送金ソリューションおよび金融システムへの活用を目指すプロジェクトは他にも多数存在する。代表的な例では、東京三菱UFJ銀行とパートナーシップを組んでいるChain(チェイン)や、金融機関コンソーシアムによるプライベートチェーンの構築を目指すR3などがある。
現在、金融機関をメインにパートナーシップを組んでいる印象を受けるが、今後どのようにネットワークを拡大していくのか引き続き追っていきたい。
リップルについて
リップルとは、2012年より公開された国際送金のための分散型台帳ネットワークだ。リップルネットワークでは、ゲートウェイと呼ばれる企業および個人を通じてIOU(I owe you.:借用証明書)を発行し、このIOUをP2Pで取引をすることにより国際送金を実現している。
例えば、Aさんがあるゲートウェイに100万円を預け入れ、100万円分のIOUを発行すると、リップルの分散型台帳にAさんが100万円分のIOUを保有していることが記録される。これをリップルネットワークを通じて、Bさんに直接送ることがでる。Bさんは、100万円分のIOUをゲートウェイに返還することで、100万円をゲートウェイから受け取ることができるので、結果的にAさんからBさんへ100万円の送金が行われたこととなる。
これは国や地域、時間に関わりなく行える。また、IOUの送信には多少の手数料が発生するが、従来の金融機関の手数料に比べると非常に安い金額だ。