英検1級に必要なレベルと勉強法について、今回はリーディングの話をしたいと思います。
単語編に関してはこちらをご覧ください↓
英検1級合格には単語力を上げることが一番重要なので、まずは単語編を読んでいただけると幸いです。
前提:今回の試験勉強前の私のリーディング力 (2021年12月時点)
それでは本題のリーディングについてですが、まずは前提として英検1級を受ける前の私のリーディングレベルについてお伝えさせていただきます。
英語のニュース(政治的なニュースよりもBillboardのような芸能ニュースばかり読んでおりますが笑)は特に問題なく読むことができ、仕事でも英語を日常的に使う環境にいるので英文をよく見ておりスッと内容を理解することができておりました。
文法は高校1年生の頃に中学レベルの基礎から固め、高2までにはほぼ完璧になっていたのでそれから文法で苦労することはほとんどありませんでした(2012年頃)。
英文をその都度和訳して読む読み方は高校在学中に卒業し、大学に入る頃には英語を英語のまま理解し読み進めることができるようになっておりました。
大学時代にはアメリカへの交換留学も経験し(2016–17年頃)、そこで英文学の授業をとったり、課題に追われたりしていたので相当な量の英文を読まなければならない時期もありました。
英検準1級は大学1年生の終わり頃に取得しておりますが(2015年1月)、アメリカから帰国後の大学4年時(2017年10月)には英検1級1次試験に落ちています。
※今回の受験は約4年ぶりのリベンジ、2回目の受験で合格しました
リーディングの難易度
英検1級のリーディングの難易度ですが意外と難しくないというのが正直な感想です。
TOEICと違って時間に追われずに精読できるので落ち着いて解くことができます。
ただ「難しくない」と感じることができたのは、私に単語力と背景知識(教養)があったからであって、そのどちらかが欠けていたら難しいと感じていたかもしれません。
やっぱり単語が命
英検1級のリーディングがそんなに難しくないと感じた理由の一つとして、私が英検1級の単語をある程度覚えた後にリーディング問題を解きはじめたからというのがあると思います。
リーディング問題を見ていて感じたのは、
やっぱり単語力がリーディングの得点にも影響を及ぼすということ。
パス単でマスターした難易度の高い英単語はリーディングの中にも散りばめられています。
「一つでもわからない単語があるとそれが気になって文章を読み進めることができない」
「途中までなんの話をしているのかわからなかった」
「そもそもリーディングのタイトルにわからない単語が入っていたのでタイトルから話の内容を推測することすらできなかった」
、、、
こんな経験はありませんか?
ネイティブではないので全ての英単語を理解することは難しいですが、単語力を鍛えていれば上記のようなストレスをあまり感じずに文章の内容に集中することができます。スラスラ読めるようになればリーディングの正答率も自ずと上がってきます。
読むスピードについて〜時間配分〜
先ほどTOEICと違って時間に追われずに精読できるので落ち着いて解くことができると書きましたが、それでも大まかに時間配分を決めて取り掛かるのが大事です。
私は一番最後のWritingで30分は確保したかったので70分で単語問題と長文問題を終わらせるよう逆算しておりました。※リーディングセクションのトータル所要時間は100分です
・大問1 短文の語句空所補充25問 → 10分
・大問2 パッセージの空所に文脈に合う語句の補充6問 →20分
・大問3 パッセージの内容に関する質問に答える長文読解 10問 → 40分
各設問どのくらいの時間を割り当てるかは人によって戦略が異なるかと思いますが私は上記のような時間配分で解くことが多かったです。
100分というのはゆとりのある時間設定だと思いますが、それでも大問1と2には絶対に時間をかけてはいけません。大問3が読解なのでここでじっくり解けるよう大問2までは早め早めに解き進めましょう。
最初の単語問題は考えても仕方がないのでわからない問題は勘で解いてすぐ次の問題に移る勇気が必要です。
大問2は読解ではなく文脈に沿った文の挿入なのでざっと読む力が問われます。その前後だけ読んで解こうとするのではなくさっと全部読んだ方が流れを見て判断ができるので正答率も上がります。
英語力だけでは受からない?
英検1級の問題集や本番の問題も含めて感じたことは、英語以外の科目の勉強もでき、知識がある人の方が圧倒的に有利だということです。
TOEICはメールや広告文を素早く読んで対処する能力を試されているのに対し、英検はアカデミックな内容をじっくり読んで理解できる能力が試されているような気がします。
なので普段から英語の論文をたくさん読んでいるような人にとっては逆にTOEICよりも英検1級の方が簡単かもしれません。
私は高校時代ずっと大学受験の勉強をしてきたし、大学に入った後もそこそこ真面目に勉強をしていました。社会人になってからは製薬業界や人材業界に携わっており、業界に纏わるトピックも少しずつ詳しくなりました。
なのでもちろん知識の偏りはありますが、歴史や心理学、アート、医学系のトピックが出ると「こういう話聞いたことあるな」、「こういうこと昔勉強したな」と思いながら読み進めることができ、かなり楽です。
「帰国子女の高校生の子が英検1級に受かった」という話をたまに聞きますが、アカデミックな知識が少ない中で受かるのはいくら帰国子女でもすごいことだと思います。
リーディング教材
リーディング教材として最適なのはやはり英検1級過去6回全問題集。この一冊に尽きます。逆にこの一冊以外やる必要ないです。過去問6回分をそれぞれ時間を計りながら解いていくだけで相当な体力と時間を使いますのでこれだけで十分です。
6回分も過去問に挑戦できる教材を提供してくれる英検は非常に良心的だと思います!
TOEICはそもそも過去問が出回らないようになっているし、3回程度の模試でも問題集の金額は高いし、そもそも対策本や問題集が乱立していてどれを使って勉強するのが正解なのがわからなくなってしまいそうですよね?!
※TOEICのおすすめ教材についてはまた別の記事で書きます。
最後に
教材は過去6回全問題集だけで良いと言いましたが、それでもやっぱり普段から全く英語を読まない人は英検のリーディングが苦しいと感じるかもしれません。
かしこまったニュースやハイレベルの記事をいきなり読もうと思ってもハードルが高すぎてすぐに読まなくなってしまいますのでいきなりそんなことしなくても大丈夫です。
どんなものでもいいです。
私みたいにBillboardばかり読むのもいいでしょう!自分が好きなトピックで短い文章を読む習慣を日頃からつけましょう。そのようなものから読み始めるのは精神的負担が少なく、習慣づけにはおすすめです。
例えば私の場合は「音楽」「アート」「歴史」は昔から大好きで親しんできたのでこういうトピックの話は他よりもストレスなく読むことができます。
私の知人には、日本語で読んだことのある本を英語版で読んでリーディング力を鍛えている人もいました。
〜 進まざる者は必ず退き、退かざる者は必ず進む。 〜 福沢諭吉