梅雨明け

Marina. K
5 min readJul 12, 2015

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就職先を決めて早2週間。私がブログと呼べるようなものを書くのは、これが初めてです。今までも気が向いたときに日記をつける習慣はありましたが、人に見られたら死にたくなるようなものばかりで、長々と自分の考えていることを投稿できる人の気がしれませんでした。どうして今回急に書く気になったのかは、自分でもよくわかりません。これ以上自分を偽るのは、何も考えていないお人形みたいなふりをするのは無理だとあきらめたからかもしれません。

実際は、まだ梅雨ですが。雨の日の東京タワーも悪くないです。

中学生、高校生の頃、私は「将来の夢はお嫁さん」だと言っていました。別に働きたくなかったわけではありません。でも、当時(というか今もですが)私のキャリアウーマンに対するイメージは「モテない」の一言で、女の子は勉強はそこそこで仕事も適当で家庭に入るのが理想、という固定観念がありました。もちろん仕事に一生懸命で素敵な結婚もされている先輩も何人もいましたが、私にとってそれは「例外」でした。小さい頃からの刷り込みというのは恐ろしいものです。

桜蔭に入ったのも東大に入ったのも、たいした理由はありませんでした。なんとなく入れてしまった、などというつもりはありません。勉強は頑張ったと思いますが、別に「将来は官僚になるんだ」とか「日本を変えるんだ」とか、そんな志は皆無でした。頑張れば手の届くところにあったものに、手を伸ばしたくなってしまっただけでした。この性格が、私の首を絞めるのです。

東大に入ってから、私はことさらに「自分は普通の女の子なんだ」と思いたがるようになった気がします。確かに東大には入ってしまったけど、勉強を頑張った以外人と違うところなんてないもん。東大女子は親しみにくいなんてうそだもん。たびたび言われた「ほんとに東大なの?」という言葉は、私にとっては褒め言葉でした。強そう、話が固そう、威張ってそう・・・そういうイメージに当てはまりたくなくて、バカなふりがうまくなった3年間でした。(一応言っておきますが、ふりじゃないところもあります。さっきもエアコンが壊れたと思ってお母さんを呼んだら設定が暖房になっていました。)

転機は、月並みですが就活でした。安定したホワイト企業から外資系まで、いくつかの会社を見ました。人生で初めて、仕事も悪くないかもと思いました。まったりできてお給料も悪くないけど、なんとなく眠くなってしまいそうな会社には、まったく惹かれませんでした。証券会社がかっこいいと思いました。そこで私は、今までも薄々感じてはいた、刺激を求めずにいられない自分の性格をはっきり自覚したのです。のんびりした会社に入って、そのうち結婚もできて、家庭に入ったら、何も不満なんてないだろうと思います。きっと幸せになれると思います。でも、一度刺激的な楽しそうな世界を覗いてしまったら、それを見ずに終わるのは私には無理でした。結局その勢いで就活をし、いくらなんでもここはないと思っていたところに就職が決まってしまいました。

決まってからも、セルフイメージと肩書のギャップに、なりたかったはずの自分と今の自分のずれに、思い悩む日が続きました。就職先を言うと、二言目には「おごって!」「絶対結婚できないよ」と言われる。こんなはずじゃなかったのに・・・やりたい仕事を選んだだけで、プライベートでは普通の女の子でいたいのに。どうしてみんなわかってくれないの。

2時間前、将来を考えながらぼーっと落ち込んでいたら、つい数日前友だちに冗談で言われた言葉を思い出しました。「もうまるちゃん、将来は世界銀行で働きたいですとか言っちゃっても真実味あるやん。」 ・・・もしかして、高校生の頃漠然と憧れて一瞬であきらめた、国際機関で働くということが、いつの間にか無理じゃなくなってきてるのかもしれない。。。気付いたら、母の友人だという本田桂子さんのインタビュー(http://www.dclifestyles.com/index.php?QBlog-20141207-1)を読んでいました。かっこいいかも・・・。 そして思ったのです、国際機関を目標にするかは別として、もう世間体を気にしてやりたいことを躊躇するのはやめようと。私は、将来の夢はお嫁さんとか言っちゃうような女の子で、でも上を見ることを我慢できる性格じゃなくて、そのふたつの合間で悩んできた3年間だったけど(実際、私のどちらの面を見ているかで私に対する評価は両極端です)、これ以上可愛いふりできないや。

・・・と、いうわけで、今こんな記事を書いています。笑 共感してくれる女の子が、いるといいなと思ってます。いっしょに頑張ろうね。そして、大学とか就職先とかにこだわらず、いつもまじめな話からくだらない話までたくさんして楽しい時間を共有してくれる友だちには、本当に感謝しています。いつもありがとう、これからもよろしくね。また書きます。

ぽち、いつもお世話になってます。笑

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