アメリカの名門VC・KPCBレポート

Masahiro Sameshima
3 min readJul 8, 2016

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大企業とベンチャーの距離

僕はベンチャー業界に来てから約2年しか経っていない為、日本のベンチャーのエコシステムについて語るのは百年早いのですが、幾つか感じている違和感の一つが日本の“大企業とベンチャーの距離”にあります。昨今、その距離を近づける為に様々なイベントが開催されていますが、どうしてもお見合いパーティーを見ているような違和感を感じてしまいます。おそらくその主要因の一つは大企業側からすると「ベンチャーのトレンド・考えがよく分からないから」、ではないでしょうか。僕は大学卒業後、新卒で日本の大企業に就職して働いていましたので、その大企業の感覚はよく分かります。

ベンチャー側のトレンドを大企業側に伝える

そこで、ベンチャー側の大まかなトレンドや考えが大企業側に伝えられる良い資料はないかと考えていたところ、アメリカのKPCB(Kleiner Perkins Caufield Byers)という名門VC(Venture Capital)が6月に発表したテクノロジー領域に関するレポート「Internet Trends 2016-Code Conference」を思い出しましたので纏めてみました。ベンチャー業界にいらっしゃる方にとっては既出のことも多数含まれておりますが、大企業で働いている方にとっては耳慣れないことも含まれているかと思いますので敢えて残しております。詳細は以下のファイルをご参照ください。

一部のインターネット業界ではベンチャーだけで成り立ちうるかもしれませんが、大部分の業界では事業展開をする上で大企業と何らかの形で提携する必要が出てくると思います。上記のレポートにもありますが、既にアメリカでは大企業が自社の更なる成長を求めてベンチャーを買収しており、買収金額で見ると2015年は2012年の2.6倍、$28Bにまで増加しています。

アメリカのシリコンバレー流を日本に適用すべし、というような事を言いたいのではなく、大企業出身の自分としてベンチャーはもっと大企業のリソースを活用させてもらえばいいのに、と思う瞬間が過去何回かあった為、このような記事を書くことで大企業側の方々のベンチャーに対する理解が進み、両者の距離が少しでも縮めばと思っています。また、最近ベンチャーに興味を持ち始めた学生の皆さんにもトレンドを知る上では少しでもお役に立てれば幸いです

最後になりますが、僕はいま東京大学のある本郷三丁目近辺でテクノロジー系ベンチャーの起業支援や起業直後の立ち上げ支援を行っておりますので、ご興味・ご関心ある方はFacebookまたはTwitter経由でお気軽にお問い合わせください。(FaceBook:Masahiro Sameshima, Twitter:@NestHongo)

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Masahiro Sameshima

VC/ANRI/#NestHongo/Web is boring. High-Tech is interesting.