12月は転職活動始めるべき?

Masami Yamagishi
5 min readDec 4, 2018

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今年も残すところあと1ヶ月切りました。

色々な振り返りをすることはたくさんあると思いますが、今日はその前に、中途採用において12月は非常に大切な時期であるので、求職者と企業側の両方の観点から、どういったことが起こるのかをまとめたいと思います。

■12月ってどんな時期?

12月に入ると、多くの社会人は、年末に向け仕事も忙しくなるのですが、忘年会等で、酒を飲みながらゆっくり話す機会も増えることから、必然と社内外の人と自分のキャリアについて振り返ることになり、その結果、漠然とした不安を持つ人が増える時期でもあります。

そして何と言っても、転職活動には2–3ヶ月程度はかかるので、翌年の4月入社を見据えて転職活動を準備する人がじわじわ増殖し始めます。

■一般的な市場に関する話

では、12月は応募者にとっては有利なのか?不利なのか?について、少し考えてみましょう。

一般的に、12月は景気の良し悪しに関わらず、求人数が少ないです。

その理由としては、企業側の都合によるところが大きく、
・単純に年末までの予算を使い切った(or ポジションが充足した)
・次年度に向けて採用要件等を見直すことにした
・求職者の動きが鈍く、かけた時間の割に成果が乏しい
というところでしょうか。

企業側の採用担当としても、早く面接を組みたいものの、「年内は難しいです」「年末最終日でお願いします」なども結構言われます。普段から忙しく働いているので、たまには早めに休みを…なんて人も多いですね。

であれば、1月から仕切り直ししよう!となり、経営陣や現場と求人票とか修正していたら、1月下旬とか、2月初旬にポンと出てくるというイメージです(実際に、2–3月が求人数としては1年のうちで1–2番に多い)。

*下記の記事にそのあたりがまとめられています。
【結論】求人数と転職者数で最も有利な転職時期を検証してみた

■結局、有利なの?不利なの?

未経験ではなく、経験を活かした転職であれば、個人的には有利だと思っています。

その理由としては、
12月は求人が減る

求職者も忙しくて動きが鈍りがち

でもこの時代、採用したい会社は多い

チャンスが多い

と考えています。

12月以外にも求人が減る時期としては8月もあります。8月はお盆時期で、以前よりも休む人が少なくなったとはいえ、いまだに動きが鈍いです。ただ、12月と異なり、その前後(6,7月、9,10月)に動きが非常に活発なため、実は8月は12月ほどチャンスがないのです。

役員は12月は会食がオンパレードに入ることが多いですが、それ以外の人は割と空いていたりするケースもあります。この時期に、話を聞きにいってみたり、Meetupに参加したりするのは、良いことだと思いますね。

*未経験の場合ですが、4月1日に一斉入社など決まっていて、選考等逆算して1月から求人を掲載するなどする企業も多いですし、一方、未経験はある程度の応募数が必要となるため、12月は避ける傾向もあるため、正直有利とは言えません。

■気をつけるポイントは?

12月は企業側も採用意欲が高いとは言っても、注意が必要です。

そのうちの一つは面接調整

スムーズに面接調整が進むと、お互いに縁を感じやすいのですが、これが何度もリスケになったりすると疑心暗鬼になり、転職が成立しないこともままあります。

外資系企業であれば、12月中旬から休暇に入ってしまう人もいますし、日本の老舗企業の中には、年内に予算を使い切る必要があり、何が何でも年内に決めたいと思っているところもあったりします。

いくらこの3年以上求人数が増え続けている人手不足の時代といっても、全てが求職者本位で進めることができるわけではないので、注意しましょう。

■最後に

いつ始めたとしても有利、不利が大きく出るわけではありませんが、ボーナスもらってから、、、夏休み終わってから、、、年明けてから、、、と考えている人が多いのは事実。そこを外して転職活動を始められればスムーズですし、面接に進める可能性が少し上がるかもしれません。

そもそも転職前提で動くより、前述の通り、まずは話を聞きにいったり、Meetup参加するだけでなく、今だったら副業から入ってみたりした方がいいですね(今後、間違いなく副業や業務委託から入る人が増えます)。

やれることはたくさんあるので、悔いのないようやり尽くしましょう。

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Masami Yamagishi

大手からスタートアップの様々な環境下で人事として、主に採用、育成、組織づくりに従事。現在は医療介護ITベンチャーで執行役員 CHRO 兼 人事本部長として働く一方、人事顧問として、採用支援、人材育成に携わる。