5~10年後に来るテクノロジートレンド “N+1”

グリーベンチャーズ というVCで、インベストメントマネージャーをしている湊です。

本日は、グローバルで最高峰のスタートアップ・データベースを提供するCB Insightsの「Innovation Summit」からの記事を紹介します。

※原文はこちら

本稿では、今後5–10年で大きく産業構造を変える可能性がある、最新のテクノロジートレンドを紹介しています。初めに、USのトップ企業リストであるS&P 500掲載企業の内、過去15年で52%が消えたことを伝え、イノベーションにより、大手企業の新陳代謝が一層加速化していることを伝えてます 。

(事実、1955年のS&P 500企業の平均寿命は61歳だったのに対し、2015年では平均寿命17歳にまで下がっている!)

この熾烈な生存競争を生き残るために、今から知っておくべき、未来に”来る”テクノロジーとして、13のトレンドがある(以下)と伝えています。


今後5–10年で大きく産業構造を変える可能性がある、N+1 Trends

#1. Customized babies

赤ちゃんの先天疾患の早期発見/操作や、身体的特徴等を生まれる前に遺伝子操作するテクノロジー領域。およそ10年前のヒトゲノム計画にまつわる、US政府と民間の開発競争により、遺伝子解析の領域は~99%の精度まで高まり、コストも期間も劇的に下がった。まだ、遺伝子操作にまつわる、法律的、倫理的に乗り越えるべきことが多いので、まずは診断領域での広がりが期待できそうですね。

#2. Robotics companions

子供や高齢者の見守り・相手をするパーソナルロボットに関するテクノロジー領域。既に2015年に、グローバルで16社が340億円調達しており、盛り上がりをみせてきている。高齢社会の日本では、ソフトバンクのPepperを筆頭に既に多く出ている印象があり、日本でも成長が望める可能性はありそう。

#3. Rise of personalized food

主に肉・乳製品の代替として、個人の遺伝情報に基づいたパーソナルな健康食品を安価に作るテクノロジー領域。食肉分野では、コストがハンバーガー1個のパテあたり、$11まで原価が劇的に下がってきている。USのみならず、日本でもヘルスケア、FoodTechの領域は盛り上がりをみせており、この領域のスタートアップも近々出てくるかもしれないですね。

#4. 3D-printed housing

住宅の建設費、工期を短縮できる3Dプリンティングに関するテクノロジー領域。USではBIMをはじめ、建設プロジェクト管理のIT化も進んでいる。日本の建設業の場合、圧倒的な人材不足の一方、建設業のIT化が圧倒的に遅れているので、今後成長を期待したい領域ですね。

#5. Solar roads

道路として使える太陽光発電パネル等のエネルギーソリューションの領域。太陽光パネルだと、耐久性向上と量産コストの低減がいかにできるかが、第一歩なので、主要プレイヤーがいる中国、欧州あたりでの広がりが期待できるかもしれないですね。

#6. Ephemeral retail

既存の小売り・卸の仕組みを変えることや、最適なオムニチャネルをいつでも簡単にカスタマイズできるリテイル向けテクノロジー領域。既に発表されているAmazon go等、顕在化しつつありますね。日本もリテイル領域の人材不足が課題になってきているので、小売りの現場を効率化するテクノロジーも出てきそうですね。

#7. Enhanced workers

人間の動作支援をするロボット技術や筋肉様マテリアル等の素材系テクノロジー領域。前出のRobotics companions同様、Cyberdyne等日本でも顕在化しつつある感がある領域ですね。個人的にはマテリアル領域でも、大学発ベンチャー等が出てくることを期待したい。

#8. Lab-engineered luxury

高級な宝飾品、革製品や嗜好品(ワイン等)をラボスケールで安価に人工製造するテクノロジー領域。文化的に欧米色が強いエリアなので、欧米が中心になりそうな印象ですね。

#9. “Botroots” movements

人間と機械(ボット等)の発言を判別できるボット技術や、政府や企業によるボット活用による情報操作活動の広がり。前回のアメリカ大統領選でのFacebookの問題然り、注目度が今後上がりそうですね。

※草の根運動(grassroots movement)を模した造語

#10. Microbe-made chemicals

石油に依存しない、バイオベースの化学製品を製造するテクノロジー領域。私自身、大学院、前職のBASF(ドイツ化学大手)時代に、注力していた分野なので、注目はしたい。ただ食料問題がある中、砂糖等の可食資源の利用に関する課題や、原油相場が下振れする中、ケミカルベースの素材との競争にいかに勝つかは、まだ見通しが立たなそうな気がしますが。

#11. Neuroprosthetics(神経機能の代替)

義足等のデバイスと人間の神経システムを有機的につなげることができる技術。ここもハード面で優れた日本企業が多いので、ハード × テクノロジーで新しい産業が生まれる土台はありそうですね。

#12. Instant expertise

専門家の知識やアドバイスが欲しい時に、欲しい形で提供できるプラットフォーム等の領域。例えば、ARによるオーバーレイやリモートでの専門家アドバイザリーサービスがあげられますが、ARやAI等の今出てきている新しいテクノロジーの掛け算と、サービスにいかに落とし込めるか、がカギになりそうですね。

#13. AI Ghosts

SNS情報等の個人に関するデジタルデータとAIを組み合わせて、デジタル上に個人のレプリカを作るテクノロジー領域。 まだ時間がかかりそうですが、個人の意識のレプリカを作るAI Ghostのようなテクノロジーは、(甲殻機動隊好きの)私としては注目したいです。

One clap, two clap, three clap, forty?

By clapping more or less, you can signal to us which stories really stand out.