ユナイテッド戦備忘録

「HWLでユナイテッドにそれほど勝てていない」と戦前に言われていたが、オールド・トラッフォードではAVBがファギー率いるユナイテッドから勝利していたし、シャーウッドもモイーズのユナイテッドから勝利していたので、そのような過去数年のホームでの分の悪さは全く気にならなかった。リバプールで引き分けだったことも踏まえ、一週間で構成関係にどのような変様をもたらせられるか、その結果としてどのようなパフォーマンスを見せられるか、ということが関心事項であった。

まずユナイテッドの配置だが、基本は4231というべきだろうか。但しこの試合においてはロホとマルシャルの左サイドを使ってきたので、ホス・メンサーが残って最終ラインの手前のケアはキャリックが務める、といったところだろうか。守備の局面では、マタが中に絞って、キャリックとシュナイダルランでコンパクトさをキープ。一方スパーズは、まずワンタッチプレーでボールを取りに来る選手をかわすことを念頭においていた感じであったが、前半途中からエリクセンがより中の下がり目に位置することでゲームメイクに重きをおく選手を一枚創りだした格好。

この試合でのマタのパフォーマンスとエリクセンのパフォーマンスを比べると、いかにエリクセンがこのチームで特殊な存在かが分かる。マタは中盤を絞ることはできていたが、ミドルサードでボールを持った時に周りの動き出しが少ないこともあり、ゲームメイクでは効果的でなかったし、ローズのケアに戻るためアタッキングサードでボールを受ける場面も少なくなってしまった。一方エリクセンは引いて来てゲームメイクし、ボールを出せば前方に動き出しチャンスを作り出していた。またこの試合というか、いつもというか、アリはわりとボールロストする局面があるのだが、その際のボールホルダーへのチェックにも手を抜かなかった。エリクセンがポチェッティーノのチームに於いて特別な選手であると改めて思い知らされる。他にこの試合で輝いていたのはラメラとローズ。正直アリはこの試合に入れていなかったが、ゴールに繋がる時は急にスイッチが入るところがある。以下、アリのゴールの場面。

スモーリングとブリントが被り、跳ね上がったボールに対してラメラはスモーリングと競り合い、倒れながらも両足を使ってケインに繋げる。ケインはピッチ中央でフリーなポジションをとったエリクセンに繋ぎ、スピードアップし逆足で絶妙なクロス。一連の流れが美しいが、特に泥臭く繋いだラメラにスポットを当てたい。他にも先制する前だが、51:40の場面、スモーリングのボール処理が大きくなったところにいち早くフォアチェックをかけ、倒れながらもエリクセンにつないでいる。守備「意識」というレベルでなく、ポジショニング、素早い帰陣とスプリントを繰り返せる身体能力、更には身体のぶつかり合いも恐れないという点で、今シーズンの成長を証明したと思う。ペナでの決定力はまだ解決しないのだが、他の部分での成長を見るに致し方なしというか、多めに見てもいいだろう。

ブロック形成と連動したプレスによる相手の組み立て封じ⇛守備と攻撃の一体性、今シーズンの武器であるダイアゴナルな展開

それに個人能力の高さ等の構成関係がよくピッチで表現されていたという点で、改めて見ても良い試合だった。


追記:途中出場ではソンが目についた。ブンデスでの経験からだろうか、プレスがかかっていても前に運べる場面が散見された。ソンの場合は、アタッキングサードでの精度や連携問題だろうか?時が解決してくれると思いたい。

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