シェリルサンドバーグ氏のUCバークレーでの卒業スピーチ、逆境との向き合い方について①

Posted by UC Berkeley

先日、Facebookのライブ配信で放送されたシェリル=サンドバーグ氏のカリフォルニア州立大バークレー校での卒業生へ送ったスピーチはとても感動的でした。来年卒業する皆さん、4月の初任給をもらった新入社員の方々、これから何かを始めようとする方にはとても励みになる言葉ばかりです。

サンドバーグ氏はFacebookの最高執行責任者であり、取締役も務める女性です。現代女性の生き方においての大きな発言力もあり、”LEAN IN"の著者でもあります。また、2人の子供の母でもありますが、一年前に夫を亡くし、スピーチではその事についても大きく触れ、人生の悲しみからどの様に回復するかについてを語りました。


  1. バークレー、そして祖母について

自身もバークレー・コミュニティカレッジ卒業生であるサンドバーグ氏、卒業生へのお祝いの言葉を語りました。そして尊敬する祖母とバークレーとの関係につても言及。

“本日ここに参列している誇り高きご両親、献身的な友人のメンバー、敬愛する教職員の皆様ありがとう。すべての方々へ、特に2016年の素晴らしいバークレー卒業生へ卒業おめでとう!!--今日、ここにいれる事を光栄に思います。バークレーでは、非常に多くのノーベル賞受賞者、チューリング賞受賞者、宇宙飛行士、議会のメンバー、オリンピック金メダリスト達の排出をもたらしました。――それも女性から。
バークレーは常に時代を先取りしています。1960年代には言論の自由運動を主導しました。当時を振り返ると、人々は皆ロングヘアーで、どうしたら女子からも男の子らしさを教えてあげられるのかと言ったものでした。今はその答えはわかりますが。--お団子ヘアーね!
<中略>
機会を探してバークレーに来た女性のロザリントス。ロズは彼女の住んでいたブルックリンのアパートの床を磨きながら育ちました。彼女は自分の家族を支援するために、両親に高校から引っ張り出されました。彼女の先生の一人は両親に彼女を学校に復帰させるよう説得し、1937年、今日あなたがたが座っている場所に座って、バークレーの学位を受けました。――ロズは私の祖母でした。彼女は私に多くのインスピレーションをもたらしてくれました。彼女の可能性を認めてくれたバークレーに感謝しています!”

2、” 学位授与式は若さと知恵のダンス “ 夫の死について

彼女は卒業式典演説を”若さと知恵のダンス”と表現しました。卒業生への美しい祝辞をユーモラスに語る一方で、一年前に夫を亡くしたサンドバーグ氏は、喪失感に苛まれたといいます。彼女が生徒へ授けた知恵とは、喪失感との向き合い方でした。

“私は今日、大学を卒業するご家族のお子さん達へ特別な祝辞を述べるため、お時間を頂きたいと思います。なんてすばらしい成果でしょう!
今日はお祝いの日。この瞬間、あなたの成し遂げた全てのハードワークを祝う日です。 ――今日は感謝の日。あなたを育て、教え、助け、応援してあなたの涙を乾かせてくれた人々へ感謝する日です。あるいは少なくともパーティーで眠ってしまっていても、あなたの顔にペンで落書きしなかった者へも。――今日は熟考の日。なぜなら今日はあなたの人生の一時代の終わりと新しい何かの始まりだからです。
学位授与式は若さと知恵のダンスを意味します。--あなた方は若さを持っています。誰が知恵なのかといえば、私という声が聞こえてきますね。私がここに立ち、あなた方に私が人生で学んだ全てを授け、空気中に帽子を投げる――ご両親が撮った何万人もの写真をInstagramに忘れないよう投稿し――すべての家族が幸せになりますね。--ですが、今日はそれとは少々異なるものになるでしょう。我々は帽子投げもしますし、まだ写真を撮る必要も残っていますが、私はあなた方に人生の全てを授けるためにここに居るわけではないのです。
今日は、私が死から学んだことをお伝えしたいと思います。私がこれから話すことについて、私は今まで公に語ったことがありません。とても難しいことですが、この美しいバークレーローブに鼻をかむことのないよう、最善を尽くしてお話したいと思います。
1年と13日前、私は夫のデイヴを失いました。彼の死は突然で予想外でした。私たちはメキシコにいる友人の50歳の誕生パーティーへ招かれました。私は昼寝をし、彼は運動をしに行ったのですが、次に起こった事は思いもよらない事でした。彼を見つけるためにジムに入ると、彼が床に横たわっていました――子供たちに彼らの父親が亡くなったことを伝えるために自宅へ飛びました。夫の棺が地面に下ろされて、私はそれをじっと見つめていました。
それから何カ月もの間、私は繰り返し悲しみの深い霧に飲み込まれ、心臓も肺も空虚さでいっぱいになり思考や呼吸することすら出来ないほどでした。――デイヴの死は非常に深遠な形で私を変えました。私は悲しみの深さと失うことの無慈悲さについて学びました。しかし私はこうも学んだのです。人生がどん底の時、地面に向かってキックすれば、表面を壊し、また呼吸ができるということです。
空虚な顔、チャレンジする顔、その二つの顔のどちらをも、自分に自分で許可を出して選べる喜びと意味を学んだのです。”

3、” 決して消えない内なる光についての講義 ” 避けられない逆境について

人生において大きな困難、挫折、損失が降りかかった時、”次に何をすれば良いのか?(What do we do then ?)” を考えることが重要だとサンドバーグ氏は語りましました。

“私は、自身が死から学んだ教訓をあなた方の人生の次のステップへ生かせることを願い、ここで共有できればと思います。希望、強さ――そして決して消えることのない内なる光についての講義です。
Cal(UC Berekeley)の考査を突破した誰もが、既にいくつかの失望を経験しています。--あなたはAが欲しかったけれど成績はBだった。OK、誠実でいましょう…A⁻ でもまだイライラ。--Facebookのインターンに応募したけれどGoogleにしか受からなかった。--彼女はあなたの人生の愛そのもの--でも彼女は左へスワイプ。--わざわざGame of thronesの4,352ページ分を読むために悩んだのに、書籍からあまりにも多くのショーへと発展してしまった。
あなたはほぼ確実に、より深い逆境に直面するでしょう。チャンスを失うことも、うまくいかない仕事、一瞬のうちにすべてを変えてしまう病気や事故――刺すような鋭い偏見を受ける時、尊厳の喪失があります。つなぎとめられない壊れた関係が、愛の損失を招くでしょう。--そして時には生命そのものの損失があります。――あなた方は既にいくつかの悲劇や苦難の経験に足跡を残しています。昨年、大学勲章受章者のラディカは母親の突然の喪失についてとても美しく語っていましたね。
これらの事がいくつあなたの身に起こるのかは問題ではありません。起こるからです。今日私は、その次に何が起きるのかということを話していきたいと思います。――起きてしまった物事において、それがあなたを打ちのめす時、何があろうと逆境を克服するために行動できるかどうか。 - 楽な日々は非常に簡単に過ごせるでしょう。困難な日々――それに挑戦している時間はあなたが誰であるかの非常にコアな部分を決定し、あなたはあなたが生き残る手法によってだけでなく、達成するものによって定義されるのです。
デイヴが亡くなった数週間後、ここにいなかったデイヴの父と息子の活動について友人のフィルと話し合っていました。私たちはデイヴがいなくなったためにできた空白の埋め合わせをしようと思いついたのですが、私にはできなかった。――やっぱり彼が必要よ!――とフィルに泣き叫びました。フィルは私に腕をまわし言いました。――オプションAは使用できないよ。すっごいオプションBを始めましょうよ!――と。私たちは生きていく上でみんないずれはオプションBを形作ります。
問題は、その次に何をするか?と言うことなのです。”

https://youtu.be/MEl2WCyUpM0

スピーチの上手なサンドバーグ氏ですが、自身のご家族についてなど、とてもストーリー性のある演説でした。死から学んだ尊い経験を、これから羽ばたいてゆく卒業生に向けて美しい表現で語り、辛い時にどうしたら良いかという事を明瞭に話されています。人は失ったものばかりを見てしまいがちですが、喪失の先には”オプションB” つまり新たな道を手に入れる可能性を秘めているという事ですね。

スピーチは約26分にわたって行われ、非常に長文になるため、中略を交えつつこの続きは第二回目に書きたいと思います。

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