僕が行動前の体験にフォーカスする理由

この記事は、本日公開した「僕が予期的UXにフォーカスする理由」が、わかりにくかったり難しいというコメントを見かけたので、内容を最小限にし、専門用語もできるだけ排除して、同業界の一般的な概念だけで説明し直したものです。完全に同じ意味になってないかも知れませんが、ご容赦ください。


サービスを提供し続けるためには、ユーザーの行動が必要です。

「ユーザーの行動」とは、例えばアプリのダウンロード、起動、ユーザー登録、課金、毎日利用し続けてもらうことなど、サービスとしてしてもらいたいすべての行動です。(実店舗などでも同じようなことが言えます。)

そして、なぜユーザーがその行動してくれるかというと、サービスと関わってなんらかの体験(例えば”広告を見て期待するような”)をしたからだということは明らかです。

ユーザーの体験を行動前と行動後に分ける。

一口に「ユーザーの体験」と言っても無限の捉え方があるので、行動の流れに合わせてシンプルに切り分けると、

行動前の体験 → 行動 → 行動後の体験

と考えることができます。

例えば、

  • 購入前の体験 → 購入 → 購入後の感想
  • 美味しそう → 食べる → 美味しい!

ということです。

行動につながるユーザーの体験とは?

では、ある行動をユーザーにしてもらいたい時、行動前と行動後の体験どちらについて考えれば良いでしょうか?

今まで僕は、行動後に提供される価値の体験があるから行動すると考え、行動前の体験は価値を届けるための方法だから、行動後の体験が特に重要であると考えていました。

ですが、「行動につながるユーザーの体験」とは何なのかと考え続けた末に、それが大きな間違いであると気づいたのです。

考え方は簡単で、「行動につながる」というからには、その時点では「ユーザーはまだ行動していない」のだから、行動前の体験でしかありえないからです。

つまり、「行動前の体験のみがユーザーの行動に対して直接的な影響を与えられる。」という当たり前なことに気づいたのです。

(とは言え、行動前が特に重要ということではなく、すべてがそれぞれの役割を持っているということです。)

行動後の体験と行動の関係

では、「行動後の体験」はユーザーの行動に対してどのような意味を持っているのでしょうか?
それは、複数回その行動(や、類似の行動)をする時の事を考えることでわかります。

1回行動して、その行動後の体験に価値があったから2回目も行動してくれた時。その時も2回目の「行動前」であることは変わりはありません。

例えば、

  1. 美味しそう → 食べる → 美味しい!
  2. 美味しかったよな。 → また美味しいだろうな。 → 食べる → 美味しい!

ということです。

また、行動後だけではなく、行動前の体験も積み重なりがあることもこの例からわかります。

つまり、「行動前の体験にすべての体験が積み重なって行動につながる。」ということです。

ただし、ユーザー体験がサイクルとして循環しているので、行動前の体験のみが極度に重要度が高いという意味ではありません。

繰り返し行動してもらったり、その体験を人に伝えてもらうためには、行動後に価値を感じてもらう必要があります。

行動を生み出すには、行動前の体験にフォーカスしてデザインする

以上でわかったことは、

  1. 行動前の体験のみがユーザーの行動に対して直接的な影響を与えられる。
  2. 行動前の体験にすべての体験が積み重なって行動につながる。

の2点でした。

それはつまり、

ユーザーの行動を生み出すことがゴールである場合、まずは行動前の体験にフォーカスしてデザインするべきだ。

ということです。

行動がゴールの場合とは、例えば、月額課金など最初からハードルが高い行動をしてもらう時や、リリース後に使ってはくれるけど2度と戻ってきてくれない時など、様々です。

より具体的に4つのステップで表すと

  1. どんな行動が必要かを特定する。
  2. その行動を生むにはどんな体験が必要かを考える。
  3. その「行動前の体験」を生むにはどんな体験が必要かを考える。(複数回行動を生む必要があれば行動後の体験も)
  4. それらの体験を生むためにどんなモノが必要かを考えて提供する。

ということです。

いかがでしょうか?いくら行動してもらいたいと思っていても、行動後の体験にフォーカスしてしまいがちですが、行動してもらえないことが課題になっている場合などは、切り替えてみるのも良いかと思います。

必要な体験の考え方については、今後の記事でご紹介する予定ですのでお待ちいただければ幸いです。

(この記事についても画像など入れたいところですが、それは後日時間のある時に・・・)