クラシック音楽を聴く入り口

miso_soup3
6 min readNov 19, 2016

クラシック音楽を聴くということは、CDで聴いたり、コンサートへ行く、ということだと思いがちではないでしょうか?

クラシック音楽への入り口はそれだけではなく、もっといろんな楽しみ方があります。初めての方でも歓迎している入り口が、身近なところにあります。前半はおすすめの入り口2つについて、後半は自分にとっての入り口について書いています。

おすすめの入り口

  • 題名のない音楽会
  • 気ままにクラシック

1:題名のない音楽会

最近お気に入りの番組です。プロのヴァイオリニスト五嶋龍さんとアナウンサーの松尾 由美子さんが司会をしています。

  • テレビ朝日 毎週日曜あさ9時放送
  • ”1964年にスタートし、2014年に放送50年を迎えたテレビ朝日の最長寿番組です。”
  • 30分と短い
  • 司会者が、この曲はどのようなものであるか、どのように聞けばいいか誘導してくれる
  • 曲の途中で、解説テロップがある
  • クラシックだけではなく幅広いジャンルを扱う
題名のない音楽会を写真でとったもの

2:気ままにクラシック

2つ目はラジオです。iOSアプリで視聴・予約できます。ふかわりょうさんとクイズがおすすめです。

  • ラジオ:FM 毎週日曜 午後2時 | 再放送 毎週月曜 午前7時25分
  • http://www3.nhk.or.jp/netradio/ らじかるでオンラインで聴けます
  • ”独特の感性を持つタレントふかわりょうと、気鋭のチェリスト遠藤真理が繰り広げるお気楽クラシック音楽バラエティー・ラジオ”
  • 曲に対して、疑問や感想などを言いあう
  • 冒頭だけを流して曲をあてるクイズ
  • 詩に合う音楽を考えるゲーム http://www4.nhk.or.jp/kira/48/
  • 曲に勝手に名前をつける「勝手に名付け親」

ふかわりょうは、始めは本当に初心者でしたが、このラジオを通して驚くほどのスピードでクラシックを知ります。ついには演奏までされるように。ギャラリー:http://www4.nhk.or.jp/kira/234/

他には、Amazon Prime Music に加入すればいろいろなクラシックを聴けるのでおすすめです。

また、クラシックではないのですが、GYARISUTAさんのも入り口としておすすめです。ボーカロイドの音楽を聴きながら、イラストで音楽がなにを喋っているか楽しめます。

自分にとっての入り口

自分にとっての入り口は友人の演奏でした。

音楽は何を語るのか

音楽というのは、単に音が流れていることではありません。クラシック音楽は、記号や言葉、絵画のようなもので、とある音楽は聖書だったり、ロマン小説だったり、一説の詩だったり、風刺画だったり、何かの情報をもちます。クラシック音楽を聴くうちに、次第にその情報を聴き取れるようになります。

例えば、知らない外国語の喋りは、意味が分からず、「あ〜話しているな〜」と感じるただの音です。でも、勉強すると”何を喋っているか”わかるようになります。音楽もそれと同じです。

外国人の恋人の話を聴きたい

知らない外国語の喋りでも、興味があるものとないものがあります。例えば、道端で見知らぬ二人がする会話には全く興味がありませんが、バーで目の前にいる美人が自分に喋っているシチュエーションでは、分からない外国語でも何を喋っているか興味があります。

音楽もそれと同じで、ただCDでクラシック音楽を聴いても、最初は何の興味もない場合が多いです。それはよくあることですが、例えばそこで「クラシック音楽は敷居が高い」と判断するのは、ちょっと待ってほしいです。

私の場合は、小学生になる前からピアノを弾いていましたが、その頃はクラシック音楽を聴く人ではありませんでした。中学生になっても同じで、よく先生から「演奏を聞きなさい」と注意されました。(ちなみに、この頃に演奏をよく聞かなかったのは、今の自分の力に影響しています。凄い人は小さい頃から演奏を聴いていたでしょう。)姿勢が変わったのは高校生になってからです。音楽専攻の高校だったので、まわりは演奏者ばかりでした。この環境では、”友人の演奏”にものすごく興味がでてきます。定期的に、目の前で友人の演奏を聴くと、友人がどこで何を考えながら演奏しているのかわかるようになります。そして友人と音楽について会話します。音大を描く漫画「のだめカンタービレ」にはそのような描写がたくさんあります。そして次第に、友人の演奏→友人が演奏する曲→友人が演奏する曲の作曲家→作曲家の別の曲、というように興味と理解の範囲が広がっていきます。

というように、音楽は言葉のような情報を持ち、それを聴くには、興味を持って何かを理解する、という段階が必要です。クラシック音楽が知らないものであるとき、それは「敷居が高い」のではなく、自分にとって興味がないものであるかもしれません。

*万人にとっての入り口がそうとは限りません。

前半のおすすめの他にもいろいろな入り口があり、どれに合うかは人それぞれだと思います。

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