2017年絶対に見逃せない、ヘルスケアスタートアップForward

今回はシードのスタートアップで、絶対に見逃せないヘルステック企業、Forwardをご紹介したいと思います。Forwardは同社は会員制の医療機関として、ユーザーに対し医療サービスを提供する、サンフランシスコのスタートアップです。2016年創業で、アーリーステージのスタートアップにも関わらず、すでに異色を放っています。

Forwardは以下の点で従来の医療機関と大きく異なります。

・最高のUXを提供—AIが患者の話を音声認識し、カルテを書くなどサポートすることで医師が効率よく診療に集中できる環境を提供。全身の健康状態を瞬時に把握できるようなスキャナーツールが設置されていたり、患者用アプリから最新の診断ツールも提供することで、患者の侵襲を大幅に軽減しています。

Uberの創業初期メンバーのエンジニアやPalantir、Google、Facebookといった企業からエンジニアを採用しており、これらの技術は全て自社開発しています。

Forward社より、実際のオフィスの様子

・特殊な支払い方式 — 健康保険の代わりに、Forwardは定額の会員サービスとして医療を提供しています。会員は一律月額149ドルで無制限に診察、基本的な健康診断、血液/遺伝子検査、健康相談窓口を利用できます。またウェアラブルデバイスによるモニタリングや、アプリによる24時間のAIサポートなども提供しています。

ドナルド・トランプ新大統領就任により、低所得者や疾病罹患のリスクが高い人々が、健康保険に加入しづらくなるのではないかと懸念されている現在、一律定額で医療を提供する同社に注目が集まっています。

著名な連続起業家と、豪華な投資家陣のタッグ

Forwardの創業者、Adrian Aoun氏はシリコンバレーの著名な連続起業家です。同氏は自然言語処理の会社、Waviiを2009年に創業し、2013年に同社をGoogleに3000万ドル以上の価格で売却しました。その後、ラリー・ページ氏に引き止められ、Alphabet傘下のSidewalk Labsのディレクターに任命され、スマートシティ事業に従事しました。

さらに、Forwardで注目すべき点のひとつに、非常に豪華な投資家陣があります。同社は2016年5月にエンジェル投資家らからシードラウンドで資金調達しており、その際の投資家は以下の通りです。

・Aaron Levie (アーロン・レヴィ/ Boxの共同創業者兼CEO)

・Eric Schmidt (エリック・シュミット/ Googleの元CEOで現会長)

・Garrett Camp (ギャレット・キャンプ/ Uber、Expa、StumbleUponの共同創業者)

・Joe Lonsdale (ジョー・ロンズデール/ Prantirの創業者)

・Joshua Kushner (ジョシュア・クシュナー/ Oscarの創業者、連続起業家、Thrive Capitalのファウンダー)

・Marc Benioff (マーク・ベニオフ/ SalesforceのCEO)

・Founders Fund

・Khosla Venture

・First Round Capital

・SV Angel

競合OneMedicalとの違いは?

Forwad同様、テクノロジーを活用して効率的なクリニックを米国各地で展開している企業にOneMedicalがあります。OneMedicalは診断など対症療法に特化しているのに比べて、Forwardはオフィス内にオンサイトのラボを持って必ず患者に検査を受けさせたり、ウェアラブルを使って体調を常に監視したり、AIを使って心筋梗塞を予期したりと、予防分野に注力しています。OneMedicalは小規模な診療所を各地に展開している一方、Forwardはラボやジムを併設している、3,500平方メートルある大規模な診療所を開設しています。

OneMedicalは2007年創業で、すでにレイトステージのスタートアップです。これまでに総額1億8150万ドルを調達しています。ヘルスケアの投資家として信頼を得ている、GV (前Google Ventures)も出資しています。

いずれにせよ、保険系スタートアップに大きな変化が生じると考えられる2017年、それと同時に新たなプロバイダーやそれを支えるサービスに再度注目が集まるのではないでしょうか。

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