ICO Translatorによるレビュー④ Daneel

Motoya Tsuchida
4 min readFeb 22, 2018

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皆さん、こんにちは土田基也です。とりあえず、ホワイトペーパー翻訳が終わったらすぐにそのプロジェクトのレビューを行うようにすれば、継続的にレビューを書けることに気付きました、ということで第4弾です。今回はDaneelというプロジェクトのホワイトペーパー翻訳が終わったのでレビューをしたいと思います。

概要

Daneelというのは仮想通貨投資に関してのアドバイスをしてくれるサービスで、そのサービスを利用するためには定額課金をする必要があり、その時の支払い通貨として使えるのがDANトークンです。アドバイス機能には興味のある通貨の最新情報などの通知に加え、各取引所とのAPI連携なしでも保有通貨の最新状況の管理(API利用すればより便利)、そしてソーシャルメディアなどからマーケットの感情分析を行って投資アドバイスをしてくれます。

期待する点

①パートナーシップ
似たようなプロジェクトは結構多いのですが、Daneelに関して一番期待できるのはIBMとのパートナーシップです。色んなプロジェクトがありますがIBMクラスの企業とのパートナーシップがあるものはわずかです。さらに、Microsoftとのパートナーシップも交渉中とのことで、パートナーシップの豪華さに関しては他の追随を許さないものがあります。
②ニーズ
提供するサービスに関しては大きくまとめると以下の3つです。
・仮想通貨に関しての最新情報の共有、通知(人工知能によって、共有される情報は精査されています。)
・各取引所とのAPI連携によって、保有資産のリアルタイムフォロー
・マーケットの感情分析
実際に仮想通貨投資をしていると情報が多すぎて、情報収集、分析だけでも結構大変なものです。それを人工知能によって、最適化することで負荷を減らせるというのはかなり魅力的だと思います。さらに、ウェブボットの情報が結構注目されるように、人工知能によって、インターネット上の情報を総なめした上で分析をして、アドバイスをしてくれるサービスというのは結構ニーズはあるのではないでしょうか。

懸念点

①トークンの必要性
DANトークンはDaneelのサービスへの課金用トークンでプロジェクトとしては、DANトークンのFIATでの価格が変わらないようにしたいらしく、DANトークンの価格が上がれば、上がるほどサービスを利用するのに必要となる量は減ります。つまり、不要な分を売る人が増えて、価格は下がってしまいます。あまり、価格が上昇する未来が見えないです。
そもそも、FIATでの価格が変わらないようにしたいのならばFIATで課金すればいいのにと思ってしまいます・・・。

②Watson
Watsonがどこまで資産運用の分野で活用できて、良いアドバイスをくれるかが不明です。以下のIBM社の事例を見る限り、Watsonを使いこなすには人が適切な情報を選択して、色々と試行錯誤をして、いくつかの分析結果を手に入れることができるように見えます。Daneelが言っているように全部自動でやってくれて、Daneelとしての解を出すようなレベルにはまだ到達していないような気がします。
https://www.ibm.com/blogs/solutions/jp-ja/wa_interview/

総評

総合的に考えると面白そうなプロジェクトですが、トークンで定額料金を払う必要性がわからず、価格が上がるとは思いにくいので、投資としてはあまりよくないのではと思います。ただ、サービス自体は便利そうなのでバウンティ報酬分で使ってみようかなと思っています。
ソフトキャップは達成しているようなので、これから利用してみるのを楽しみに待ってみます。

公式ウェブサイト
https://daneel.io/

以下、日本語ホワイトペーパーへのリンクです。
https://drive.google.com/file/d/117HvxOzQwWyJst_-lu82qMjt3B1y8efI/view?usp=sharing

これまでのレビューへのリンクです。
第1弾 INSエコシステム
第2弾 AppCoins
第3弾 Grain

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